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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第四十五話 高校野球その八

「いけるかもね」
「やっぱり甲子園出たいよね」
「生徒としてはね、それで特にね」
「やっている人達は一番よね」
「出たいと思ってるよ」
 このこともだ、僕は話した。
「やっぱりね」
「そのことは当然よね」
「うん、やっている人達は何ていってもね」」
「一番出たいわよね」
「それでね」
「優勝よね」
「したいと思ってるよ」
 こうニキータさんに話した。
「サッカーで選手の人達が一番ワールドカップで優勝したいと思ってるじゃない」
「そうよね」
「そう、だからね」
「野球部の人が一番出たいのね」
「間違いなくね、ただ僕達もね」
 出ない僕達にしてもだ。
「甲子園に出て欲しいと思ってるよ」
「同じ高校だから」
「このことは野球だけのことじゃないけれどね」
「そういえば八条高校の部活って有名な部活多いのよね」
「うん、野球部に柔道部にね」
 柔道も全国区だ、うちの高校は。
「あとラグビーに水泳、吹奏楽、弦楽もね」
「文化系も有名なのね」
「そうなんだ、雅楽もあるし」
「あの日本の楽器使う音楽ね」
「あれも有名なんだ」
「色々有名なものが多い学校なのね」
「そうなんだ、サッカーもそこそこ強いけれど」
 ニキータさんが好きなこちらのスポーツはというと。
「残念だけれどね」
「あまり?」
「いや、そこそこ強いけれど兵庫には他にも強い学校があって」
 このことは剣道でもだ。
「中々出られないんだ」
「そうなのね」
「サッカーはね、それに剣道も」
「沙耶香と留美がやってる」
「そう、そっちもね」
「苦労してるのね」
「苦労っていうかね」
 僕は少し考えてからニキータさんに答えた。
「やっぱり全部のスポーツ、文化系でもね」
「凄いという訳じゃないのね」
「そんな学校ないと思うよ」
 日本どころか世界の何処でもだ。
「文武両道っていうのも難しいしね、例えばね」
「例えば?」
「日本で一番頭がいいっていう大学は東大だけれど」
「東京大学ね」
「あそこは頭はいいけれど」
 それでもだ。
「スポーツは駄目だしね」
「スポーツは弱いのね、東大って」
「野球部なんかずっと最下位だよ」
 六大学野球でだ、それこそ五位になれば奇跡と言われる位だ。
「普通に九十四連敗とかね」
「それはまた凄いわね」
「万能の人なんていないし」
 本当にそう思う、僕の知っている人でも何でも凄く出来るなんて人はいない。もっと言えば何も出来ない人もいない。
「一人もね」
「そうね、ブラジルでもね」
「そんな人いないよね」
「そんな人いたら」
 それこそだ、ニキータさんも言う。 
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