八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第四十五話 高校野球その九
「神様よ」
「うん、頭がよくて芸術も出来てスポーツも何でも出来る」
「いないわ、絶対に」
「それは学校でも同じで」
「何でもトップの学校もないのね」
「だからうちの学校もね」
「野球は柔道は強くても」
「サッカーや剣道は全国区とまではいかないんだ」
残念だと思うけれどだ、個人的には。
「そうなんだ」
「ううん、そういえば女子サッカー部も」
「他に強い高校あるって言われたよね」
「先生に言われたわ」
「そうなんだ、兵庫もサッカー強いしね」
男子も女子もだ。
「それでうちの高校以外にもね」
「以上にも?」
「そう、強い高校があってね」
「全国大会にも行けないのね」
「その学校に勝てたら行けるよ」
その時はだ。
「まず確実にね、けれどね」
「その勝つことが難しい」
「そうなんだよ」
「じゃあ僕が頑張るよ、それで」
「その学校に勝つんだ」
「うん」
僕にこのことを約束した。
「そして全国に行くよ」
「頑張ってね、サッカーも」
「サッカーも?」
「いや、ニキータさん最近日本のことも熱心に勉強してるから」
僕はこのことに気付いていた、それでサッカー『も』と言ったのだ。
「だからどっちも頑張ってね」
「日本って面白い国だよね」
「よくそう言われるよ、学校でもね」
うちの学園は海外からの留学生が多い、あらゆる国から来ていて全生徒の三割以上は留学生が占めている。
「面白い、そして」
「不思議な国だね」
「そう言われるよ」
「そう、日本ってね」
「不思議なんだね」
「僕から見てもね」
ニキータさんも僕に話してくれた。
「この国は不思議な国だよ」
「独特の文化があって」
「そう、スポーツだってそうだよ」
「剣道とか柔道とか」
「ううん、サッカーとか野球もね」
「あれっ、けれど」
「どっちも日本のものじゃないけれどね」
それでもとだ、ニキータさんは言うのだった。
「高校野球とかね。高校生の全国大会とか」
「そういうのがなんだ」
「うん、独特で」
そしてというのだ。
「面白いよ」
「高校野球とか全国サッカー大会とか」
「あと花園」
「ラグビーもなんだ」
「凄く盛り上がるし」
それにというのだ。
「皆必死にやるから。それぞれのスポーツをね」
「それが独特なんだ」
「応援の仕方とかも」
「日本の文化が出ていて」
「ブラジルとは違うじゃない」
「そういえばそうだね、他の国の応援と比べたら」
高校野球でも他のスポーツでもその応援は。
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