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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー

作者:Bloo-D
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ALO Ⅰ
Extra Edition
  第48話

 
前書き
今回も前回の続きから…、 

 
菊岡との話から数時間後、場所は新生ALOのシルフ領の南にあるトゥーレ島。

そこにキリト,サチ,アスナ,リズベット,シリカ,フィリア,リーファ,ユイ,ストレア,クラインが集結していた。
エギルは“店の件で少し遅れる。”とキリトのメールで来たので、一同はそれまで遊ぶ事にした。

クライン『キリトよぉ、俺は今日と言う日がALOと現実の時間が同期してない事を嬉しく思った日は無ぇぜ。』
キリト『現実じゃあ夜の10時くらいだからな。』
女性陣は皆、水着姿で海で遊んでいるが、キリトとクラインに至っては、ビーチパラソルの下でのんびり寛いでいた。

クライン『やっぱ海はこうだよな。青い空に。』
キリト『白い砂浜。』
クライン『寄せて返す波。』
キリト『眩しい太陽。』
クライン『そして……』
クラインが最後の言葉を発しようとした瞬間、それを遮る者が現れた。
≪シュタッ‼︎≫
エギル『よぉ、お待たせ。』
キリト達に一足遅れて到着したエギルだった。
『『……。』』
あまりの事に、2人は沈黙した。
エギル『どした、2人共⁉︎』
エギルは沈黙する2人に聞いたが、当の本人等は答えずに沈黙するしか無かった。

ーーーー

女性陣の方は…、
ストレア『あはは……‼︎』
フィリア『キャッキャッ……‼︎』
海で遊んでいた。

シリカ『キャー、冷たい〜〜‼︎』
リズベット『そらそらー、鍛冶屋の筋力舐めんな〜〜‼︎』
特にリズベットは筋力パラメータ全開に、シリカとピナの背中に乗ったピクシー姿のユイ目掛けて大量の水をかけていたが、シリカも負けていなかった。
シリカ『負けませんよ‼︎ピナ、"ウォーター・ブレス"‼︎』
ピナ『キュウ‼︎』
シリカから指示を受けたピナは、早速海水の水を体内に蓄えて…、
ユイ『発射〜〜‼︎』
≪バアァアア〜〜〜〜‼︎≫
ユイの一声に合わせてピナの口から発射された海水が、リズベットの顔面に命中。
≪ザブンッ‼︎≫
この一撃を喰らったリズベットは、海に倒れ込んだ。
完全にシリカとユイの勝利である。

ーーーー

一方リーファは…、
リーファ『……。』
水に顔をつけていた。
リーファ『ぷはぁ‼︎』
その数秒後、リーファは水から顔を出した。
アスナ『リーファちゃん、昼間の特訓の成果はある?』
リーファ『はい。足が付く深さくらいでしたら。』
アスナ『そう。あっ、でも…これから行く所は……。』
リーファ『そうなんですよ。海底ダンジョンってどのくらい深いのでしょうか?』
サチ『確か、推定100mの所だよ。』
リーファ『ひゃっ、100⁉︎』
リーファの方は足が付く深さなら大丈夫なようだが、今回キリト達が向かう所は、深さ100mくらいのサチの言葉を聞いたリーファの顔が青ざめた。

ーーーー

一方、フィリアとストレアは…、
ストレア『ハハハハ…ハハハハ‼︎』
フィリア『あはっ、負けないぞ‼︎』
互いに水を掛け合っていた。

ーーーー

因みに、リズベットとシリカの水着は現実世界での水着と色を除いて変わりませんが、その他のユイを除いた女性陣は皆ビキニ姿である。アスナは赤,リーファは緑の線が入った白の,サチは青の,フィリアは黒の,ストレアは紫のビキニで、ユイはシリカの水着と酷似している。

ーーーーーーーーーーーー

所で、キリト達が何故ここに来たのか。時系列は数日前の7月中旬まで遡る。
ユグドラシルシティにあるエギルの店にて…、

サチ『それで…湖の主が私を捉えた途端に、私達目掛けて突進してきたの。』
キリト『でも、最後は俺とサチの連携で倒せたんだぜ。』
ユイ『凄いです、パパ,ママ‼︎
私も主さん見たいです‼︎』
キリト『新生アインクラッドの第22層を攻略したら、またあの時のログハウスを買って、湖で釣り大会をしような。
でも、主はとんでもなくデカイからな。
ユイは泣いちゃうだろうな。』
ユイ『そんな事はありませんよ‼︎湖の大きさから推測しても、鯨より大きくない事は確実ですから‼︎』
サチ『えっ、ユイちゃんって鯨を見た事あるの⁉︎』
ユイ『いえ。ストレアさんから鯨の画像と数値データを頂き、それから大きさを推測しただけですので……。』
サチ『そっか……。
‼︎
そういえば、シルフ領の南部で、鯨を見る事が出来るクエストが見つかったって話を、サクヤさんから聞いたけど……。』
キリト『本当か⁉︎
じゃあ、今度みんなと一緒にそこに行くか、ユイ。』
ユイ『はい‼︎』
っと言った会話があって今に至る。サクヤとは、シルフ領の領主でリーファの知り合い。この時ストレアは、シリカやリーファ達と一緒にいたので、場にいなかった。

ーーーーーーーーーーー

時系列を今に戻し…、
クライン『所でキリトよぉ。鯨が出るって話本当なのか?
ユイちゃんすげェ楽しみにしてんだぞ‼︎
これで鯨じゃなくて、クラゲ辺りだったらシャレになんねーぞ⁉︎』
キリト『さぁな。サチの話だと、本当らしいとは言ってはいたがな。エギル、そっちはどうだった?』
エギル『それがな。こんなマップの端っこのクエストを知ってる奴自体が少ないからな。けど、クエストの最後に、どえらいデカいサイズのモンスターが出る事は確かなんだよ。』
クライン『なら、結構期待出来るんじゃねぇの⁉︎
じゃあ、今日は頑張ろうぜ‼︎』
クラインは、鯨が出るかについては最初から懐疑的だった。キリト自体も、実はそうだった。エギルも来る前に情報収集を行っていたが、何せ、クエストの位置が、シルフ領の辺境にある場所なので、それを知るプレイヤーはそう居ない。だが、クエストの最後に巨大なモンスターが出ると聞いたクラインはヤル気を出した。

ーーーー

キリト『さぁ、みんな行くぞ‼︎』
『『『『『はーい‼︎』』』』』
キリトの一声にアスナ達は海から上がり、戦闘服に身を包んだ。キリト達も戦闘服に身を包むと、目的地目指して大空に羽ばたいた。この時クラインは、女性陣が水着姿のままで行かない事に少しショックを受けた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まぁ、それは良いとして…、キリト達が大空に羽ばたいてからおよそ数分後。

一行は目的地の近くに到着した。そのは場で止まったキリトはウインドウを操作して、クエストの場所を探す。他のみんなも立ち止まる。
キリト『座標はこの辺りの筈だが。』
クライン『あれじゃないか⁉︎』
キリトが座標を元に探していると、クラインの言葉で全員はその方向に見入る。その方向には、青く光る円形の箇所があった。それが、クエストのダンジョンへの入り口である。

アスナ『それじゃあ、"ウォーター・ブレッシング"の魔法をかけるね。』
早速アスナは詠唱を始め、"ウォーター・ブレッシング"を発動。これにより、水中でも息を止める必要が無くなった。
≪ビュンッ…ザブンッ‼︎≫
"ウォーター・ブレッシング"の効果が出たのを確認した一同は、勢い良く水の中に飛び込んだ。

ーーーー

水中に飛び込んだ事で、背中の羽は消え、そこからは泳ぎで目的地へ向かう。この時ユイは、ピナの背中に乗っている。その道中、水中は一面のサンゴ礁で海の楽園となっていた。


サンゴ礁の通り過ぎて更に潜って行くと、壮大な海底都市がキリト達の目に映った。言うならば、《アトランティス》と言ったら良いだろう。
シリカ『凄い。』
フィリア『ん?あそこに誰か居るよ‼︎』
その光景にシリカは見惚れたが、フィリアが都市の前に佇む人影に気付いた。
エギル『クエストのNPCみたいだな。』
クライン『こんな所なら、人魚辺りに決まっているだろ‼︎』
そう言ってクラインはNPCに近付いたが、そう上手く行かないのが現実である。

ーーーー

クライン『何かお困りでしょうか、お嬢さ……。』
NPCの前に降り立ったクラインは、カッコつけて言いつつ顔を上げたが…、
『……。』
そこにいたのは人魚でも何でも無い、ただの老人。キャラネームはNerakk(面倒なのでアルファベット表記のままで行きます。)。まぁ、当たり前といえば当たり前である。

クライン『……。』
これにはクラインは、“ず〜ん”っと言う効果音が付きそうな感じで落ち込んだ。

ーーーーーーーーーーー

キリト『どうしましたか、ご老人。』
そんなクラインはそっちのけにキリトは老人に聞く。すると目の前に、クエスト開始を告げるウインドウが表示され、キリトはOKボタンをクリック。クエストが開始されたと同時に、老人は話し始めた。

Nerakk『おお、地上から妖精達よ。この老いぼれを助けてくれるのかい?』
NPCがこう言った時には、皆その場に降り立っていた。因みにクラインは、いつの間にか復活していた。

Nerakk『実は、古い友人に渡す筈の土産物を、この神殿を根城とする盗賊に奪われてしまったのじゃ。そこで、ワシの代わりに取り返してはくれんか?』
キリト『お任せ下さい。』
クエストの内容は土産物を取り返すという物だった。NPCからの問いに、キリトは当然の如く首を縦に振った。
Nerakk『ありがたい。土産物はこれくらいの真珠なんじゃ。』

ーーーー

フィリア『嘘⁉︎』
リズベット『デカッ‼︎』
シリカ『ネコババしたりしちゃダメですよ。』
リズベット『しないわよ。ねぇ?』
フィリア『そうだって‼︎』
NPCは土産物について説明。土産物は真珠なのだが、NPCが言うには直径1mくらいある巨大な代物らしい。

それを知ったフィリアとリズベットは驚いたが、シリカはその2人を注意した。
実はこの2人、ダンジョンでお宝を見つけると、即座にネコババして裏で売り捌いてしまうので、キリト達はその都度困っている。だが流石の2人も、今回は自重してくれるようだ。

ーーーー

Nerakk『期待しているよ。もし取り返してくれたら、充分にお礼をさせて貰うから期待していなさい。』
これで老人の話が終了した。

ーーーーーーーーーーー

キリト『探し系のクエストみたいだけど、神殿の中はモンスターも出るから。前衛は水中戦闘時に、武器の振りが遅くなるから注意してくれ。後後衛は雷属性の魔法が使えない事に注意。』
『『『『『おお‼︎』』』』』
キリトの説明にみんなは声を合わせたが、リーファに限っては浮かない顔を浮かべていた。
アスナ『どうしたの?』
リーファ『老人の名前、何処かで見た憶えがあるんですが。』
アスナが聞くと、老人の名前に引っかかっていたようだが、それも後に明らかとなる。
キリト『それじゃあ、行こうか。』
キリトの一声で、一同は神殿の中に入って行った。 
 

 
後書き
今回はここまでにします。次回はExtra Editionを完結させるつもりで行きます。
公開は、早ければ週の半ば辺りに公開する予定で行きます。 
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