| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー

作者:Bloo-D
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

ALO Ⅰ
Extra Edition
  第49話

 
前書き
今回も前回の続きから…、 

 
神殿の中に入った一行は、神殿の中の通路を歩いていた。
通路とはいえ、キリト達がいるのは海の中。辺りは魚の群れが泳いでおり、一種の楽園と化していた。
因みにパーティーの編成は、キリト,クライン,エギル,サチが前衛、ストレア,フィリアが中央、残りのアスナ,リズベット,シリカ,リーファが後衛だった。
この時ユイは、ピクシー姿でサチの肩に乗っている。

クライン『おいキリト、お前の妹って水中戦苦手だろ?気ぃ使わなくてイイのか?』
キリト『そりゃそうだが、みんなでパーティー組んでると、接し方に困るんだよ。』
クライン『いつも通りで良いだろ、兄貴なら妹をフォローするのが大事なんだぞ。』
クライン、水が苦手なリーファを心配していた。キリトはコンビなら良いとしても、パーティーを組む時は素直になれないでいる。
事実キリトは今現在、リーファとは距離を取っている。

2人がこんな会話をしていたその瞬間…、
≪ズボッ‼︎≫
キリト『うわあぁああ〜〜‼︎』
クライン『ぬおぉおお〜〜‼︎』
会話していたキリトとクラインは、地面にぽっかり空いていた落とし穴に気付かずに転落、渦の中に吸い込まれそうになったが、辛くも脱出した。
エギル『見えてる落とし穴に落ちる馬鹿が何処に居るんだよ?』
サチ『その馬鹿なら、私達の目と鼻の先に居る。』
『『『『『ぷっ‼︎』』』』』
キリト『その言い方は無いだろサチ……。』
丸見えの落とし穴に落ちたキリトとクラインを見てエギルは呆れ果てたが、サチが言い放った言葉にキリトとクラインを除いた全員が吹き出した。サチの言葉を聞いたキリトは軽くショックを受けた。
エギル『たく。』
サチ『キリト、掴まって。』
エギルとサチは、キリトとクラインを穴から助け出した。
クライン『助かったぜ。』
キリト『ありがとう、サチ。おかげで助かったよ。』
エギル『そりゃどうも。』
サチ『どう致しまして。』
助け出されたキリトとクラインは、エギルとサチにお礼を言った。

リズベット『あれがSAOのトッププレイヤーだって聞いて、信用する奴が何処に居るかやら。』
ストレア『ここに居るよ〜♪』
フィリア『右に同じ〜♪』
リズベット『あんたらには聞いて無いわよ‼︎』
キリトとクラインのザマを目撃したリズベットは呆れ果て、こんな2人がSAOトッププレイヤーだと言って信用する者が何処に居るかと言ったが、その言葉にストレアとフィリアは即座に名乗りを上げた。
そんな2人に、リズベットは呆れ果てた顔で怒鳴り付けた。

『『『『『はははは……。』』』』』
一方のアスナ達は、引きつった表情を浮かべている。

ーーーーーーーーーーーー

その時…、
ユイ『⁉︎パパ、後ろです‼︎』
サチの肩に乗っていたユイが何かに気付き、落とし穴の方を指差した。キリト達がその方向を向くと…、
≪パァーー‼︎≫
落とし穴から光が漏れたと思うと、体長2m近いコブダイに酷似した魚が姿を現した。カーソルは赤、間違くモンスターである。固有名は〔Armachthys〕(訳すのもシャクなので、アルファベットのままで行きます。)
キリト『戦闘用意‼︎』
キリトの一声で、一同は武器を装備した。

キリト『サチ、頼む‼︎』
サチ『任せて‼︎』
キリトの叫びに呼応して、サチは"エグゾースト","ウィークネス","スロウ"を立て続けに発動。
キリトを先頭に、クライン,エギル,サチ,ストレアが攻撃を仕掛ける。
≪ガキンッ‼︎≫
キリトは正面から攻撃するも、ダメージが通らない。

キリト『頭部はダメージが通らない‼︎俺とサチがなんとかするから、みんなは側面から攻撃してくれ‼︎行くぞサチ‼︎』
サチ『了解‼︎』
クライン『おっしゃ‼︎』
エギル『任せろ‼︎』
キリトとサチは、正面から〔Armachthys〕の攻撃を受け止め、クラインとエギルは、側面から襲い掛かる。

ストレア『行っくよーー‼︎』
フィリア『喰らえーー‼︎』
ストレアとフィリアも、剣(ストレアが大剣で、フィリアがダガー。)を振るって斬り掛かる。
リズベット『私達も行くよ‼︎』
シリカ『はい‼︎』
リズベットとシリカも攻撃に加わる。
リーファ『私も……』
リーファも出ようとしたが、走ろうとした反動で少し宙に浮いたが、すぐに地面に着地した。
キリト『リーファはアスナと一緒に、魔法で援護を頼む‼︎』
地面に着地したリーファはキリトの言葉に従い、魔法で援護する事にした。
早速2人は詠唱を始めたが、明らかにリーファの様子がおかしい。
リーファ『(昼間の特訓を活かせないなんて。みんなと一緒に、どこまで行くって決めたのに……。)』
もっとみんなの役に立ちたい。そう思ったリーファは詠唱を中断し、腰の剣を抜いた。
アスナ『リーファちゃん⁉︎』
リーファ『大丈夫です‼︎』
アスナはリーファを止めようとしたが、リーファは構わず突っ込んで行く。

すると…、
≪キランッ‼︎≫
〔Armachthy〕の目が光ったと思ったら、〔Armachthy〕は自分の身体を回転させて渦潮を発生させた。
キリト,サチ,クライン,エギル,シリカ,リズベット,ストレア,フィリアは即座に身を屈めたので渦潮を回避する事が出来た。アスナは、渦潮とは距離があったので、何を逃れる事が出来た。だがリーファは、渦潮を躱す事が出来ずに落とし穴に落ちかけたが、落とし穴の淵に掴まってなんとか持ち堪えたが、そう長くは保たない。

キリト『くっ‼︎』
キリトはリーファを助けようとしたが、渦潮のせいで中々近付けない。
≪バッ‼︎≫
キリト『はあぁああーー‼︎』
だがキリトはチャンスを見計らって渦潮に入り込み、〔Armachthy〕頭上に強打の一撃を与えた。この一撃で、〔Armachthy〕はポリゴン状となって消滅した。同時に、渦潮も消滅した。
リーファ『……。』
その姿を目撃したリーファは、昔の事を思い出した。

ーーーーーーーーーー

時系列は数年前、リーファ、嫌直葉が小学生の時の話。

直葉は家の敷地内にある池に落ちた事があった。直葉が池の中を除き込んでいた時、足を滑らせて池に落ちたのだ。その時はキリト、いや和人が助けてくれたので、大事には至らなかったが、そのせいで直葉は水が苦手となった。

ーーーーーーーーーー

時系列を今に戻して…、
リーファ『……。』
昔の事を思い出している内に、リーファは筋力パラメータの限界で手を離してしまうが…、
キリト『スグ‼︎』
≪ガシッ‼︎≫
キリトがリーファの手を掴んで穴から引き揚げてくれたので、リーファは辛くも難を逃れた。
リーファ『ありがとう、お兄ちゃん。また、助けられたね。』
キリト『何、気にするなって。』
リーファはキリトにお礼を言い、キリトは元気に返した。

暫しその場に和ましい雰囲気が流れたが…、
≪ギュッ‼︎≫
ストレア『さっ、早く奥に急ぎましょ。
キ〜リト♪』
キリト『って、ストレア///⁉︎』
突如ストレアが、キリトに抱き付いて来た(胸を押し付けながら)。
これにはキリトも、驚きを隠せない。
リズベット『ちょっとストレア、抜け駆け禁止‼︎』
シリカ『そうですよ‼︎』
サチ『ちょっと、人の男を取らないでよ‼︎』
アスナ『サチ。あなた今、キリト君は自分の物みたいな発言しなかった?
キリト君は共有財産よ‼︎』
フィリア『そうだって‼︎
だったら私は、キリトに思いっきり抱き締めて貰いたい‼︎』
『『『『『それはもっと駄目よ‼︎』』』』』
ユイ『第一そんな事は、パパの娘である私が許しません‼︎』
リーファ『ならここは、お兄ちゃんの妹であり、ヒロインである私が……』
『『『『『あなた(あんた)はヒロインじゃないでしょ⁉︎』』』』』
ストレアの行いに、黙っていられなくなったストレアを除く自己主張が激しい女性陣。
特にフィリアとリーファが言った辺りで、それ以外とストレアを除く女性陣がハモった(“あんた”と言ったのはリズベット)。
一方の男性陣は…、
『『『……。』』』
横槍を入れたら命は無いと察して、沈黙を保っていた。
この時キリトは、未だにストレアに抱き付かれていた。

その数分後、落ち着きを取り戻した一同は先を急ぐ事にした。 
 

 
後書き
今作でExtra Editionを完結させようと思いましたが、ここで区切って次回に持ち越します。
次回作は、早ければ週末か来週始め辺りに公開の予定で行きます。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧