オズのカエルマン
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第四幕その六
「お願いしますね、その時は」
「では及ばずながらね」
その時はとです、カエルマンも応えます。
「そうさせてもらうよ」
「それじゃあ」
「何とかね、まあ僕は泳いだり跳ねたりとかしか出来ないけれど」
魔法使いみたいに魔法は使えないのです、オズの国で魔法を使えるのはオズマとグリンダ、そして魔法使いだけなのです。
「それでも何とか」
「他の人のですか」
「今回もね」
この冒険でもというのです。
「頑張らせてもらうよ」
「それじゃあお願いします」
「是非ね、そういえばね」
「そういえば?」
「このギリキンの国も色々な場所があるから」
このことを言うのでした、ここで。
「ユープ村にナンダ坂、それにドラゴンがいる場所もあるから」
「あっ、そういえば」
言われてです、神宝も気付きました。
「色々ありますね、この国にも」
「そう、もう女巨人はお猿さんになってね」
「魔法を使うことは出来なくて」
「悪いことは出来ないですね」
「そう、だから女巨人のことは安心してね」
「そうでしたね、後はね」
それにと言う神宝でした。
「豹もいましたね」
「うん、森の中にね」
「それでかかしさんや木樵さんが別の姿になっていた時に襲い掛かって来て」
「そうしたkともあったよ」
「その豹もいますね」
「うん、ただあの豹は満腹だと襲い掛かって来ないから」
あくまで食べたいだけなのです。
「安心してね」
「はい、じゃあ問題はナンダ坂と」
まずはこの坂のことを言う神宝でした。
「ドラゴン、そしてユープ村ですね」
「あの風船みたいな人達だね」
ジョージもお話に加わります。
「あの人達もね」
「うん、いるね」
「けれどあの人達は」
「すぐに破裂させられるよ」
例えあちらがどんなことをしてもです。
「全然怖くないよ」
「そうだったね」
「うん、一番怖いのはやっぱり」
「ドラゴン達だね」
「あそこは通るのかな」
「通らないよ」
魔法使いは二人の男の子に答えました。
「危ないからね」
「やっぱりそうですね」
「あそこは」
「うん、今の彼等はちゃんといつも御飯を食べていて大人しいけれど」
「それでもですね」
「君達は初対面だからね」
それで、というのです。
「おやつと勘違いするかも知れないから」
「僕達はおやつですか」
「彼等から見たらね」
魔法使いはカルロスのまさかという言葉にも答えました。
「そうなるよ」
「だからですか」
「あそこは通らないつもりだよ」
「わかりました、それじゃあ」
「うん、ただユープの村と豹のいる森は通るよ」
その二つの場所はというのです。
「そちらはね」
「ユープの村は大丈夫ですか?」
ナターシャはあの村のことを尋ねました。
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