八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三十八話 真田幸村その十一
「今日は暑かったしね」
「お風呂でござるな」
「うん、お風呂もどうかな」
「少し入って来るでござる」
「それじゃあね」
僕はマルヤムさんに応えた、そしてだった。
僕もお風呂に入った、それからすっきりとして晩御飯を食べた。その時には友奈さんも戻って来ていた。
そこでだ、日菜子さんから言われた。
「ところで義和君」
「はい、何ですか?」
「今度空手部、といっても私もう部活は後は大会だけだけれど」
「三年生だからですね」
「そう、けれどその大会にね」
まさにそれにというのだ。
「出るけれど」
「選手で、ですか」
「そうなの、それで少し型見てくれるかしら」
こう僕に言って来た。
「そうしてくれるかしら」
「空手のですか」
「ええ、いい?」
こう僕に言って来た。
「そうしてくれるかしら」
「それは何時でしょうか」
「晩御飯食べてからよ」
その時にというのだ。
「少し見てくれるかしら」
「僕でよかったら」
こう日菜子さんに答えた。
「そうさせてもらいます」
「それではね」
「はい、それで大会にもですね」
「出るわ、全国大会ね」
「えっ、全国ですか」
「ええ、そうよ」
日菜子さんは微笑んで僕に答えた。
「私これでもね」
「全国大会にですか」
「出られる位の実力があるのよ」
「それは凄いですね」
「ちなみに段位は三段よ」
日菜子さんは僕にその段のことも話してくれた。
「三年になってから取ったのよ」
「三段ですか」
「沖縄は空手発祥の地で盛んでね」
「それでやっておられるんですね」
「幼稚園の頃からしているの」
その空手をというのだ。
「だから自信もあるし」
「大会でもですか」
「勝ってみせるわ、ただね」
「ただ?」
「やっぱり全国大会だから」
ここでだ、日菜子さんはその顔を真剣なものにさせてだった。そのうえで僕に対してこうしたことを言った。
「凄く強い娘もいるのよ」
「そうですよね、やっぱり全国になると」
「それでその中でも一番強いのが」
それは誰かというと。
「青森の娘で一人いるのよ」
「青森の人ですか」
「そう、その娘が滅茶苦茶強くて」
それで、というのだ。
「何度か戦ったけれど五分と五分なのよ」
「勝敗の結果が」
「そう、あいつに勝ったら優勝してるけれど」
「負けたらですね」
「その娘が優勝してるの」
「じゃあその人に勝てば」
「優勝出来るの」
その全国大会にというのだ。
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