八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三十六話 終業式その十五
「大阪にはしょっちゅう行ってるしね」
「しょっちゅうでござるか」
「神戸からすぐだしね」
本当に目と鼻の先だ、電車ですぐの場所だ。
「大阪城までも電車で行けるよ」
「八条町からでござるな」
「うん、行けるよ」
そえこそすぐにとだ、僕は答えた。
「だから行こうね」
「案内役かたじけないでござる」
「いいよ、僕もそろそろって思ってたし」
「そろそろ、でござるか」
「大阪に行きたいと思っていたんだ」
このことは本当のことだ、大阪に行ってそうしてたこ焼きとかお好み焼きを食べたいと思いはじめていたのだ。本場のそれを。
「だから行こう、ただね」
「ただ?」
「大阪は幸村さんと十勇士だけじゃないから」
僕は微笑んでマルヤムさんに話した。
「他にも色々あるから」
「そうでござるか」
「美味しいものもね」
僕jは微笑んでこう話した。
「一杯あるよ、ただ豚肉はね」
「アッラーに謝るでござる」
口にする時はというのだ。
「そうするでござる」
「そうしてだね」
「食べない努力はするでござるよ」
「やっぱり豚肉はだね」
「拙者もでござる」
「そういうことだよね」
僕もこの事情は知っていた、その辺りはだ。
「本当に
「ただ、羊はいいでござる」
「そうだよね、けれどね」
「羊は、でござるな」
「大阪でもね」
本当にない、羊につては。
「ないね」
「そうでござるか」
「最近は増えたと思うけれど。海のものは多いけれどね」
「わかったでござる、とにかくでござる」
「うん、明日にでも行こうか」
「楽しみにしているでござるよ」
マルヤムさんは微笑んで僕に答えてくれた、そしてだった。
僕はマルヤムさんを大阪に案内する約束をした、それは早速だった。明日に行くことになった。僕にとっても嬉しいことに。
第三十六話 完
2015・3・18
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