| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三十四話 テスト終了その十

「普通のビールとはね」
「味が濃くて」
「コクがあってね」
「独特の美味しさがあって」
「これだけは別なんだ」 
 普段ビールはあまり飲まない様にしていてもだ。
「あれば飲んでるんだ」
「そうなのね」
「うん、それと」
 黒ビールとくればだ、一緒に食べるのは。
 それを探したら同じテーブルにあった、それをすぐにフォークでお皿の上に取ってそのうえでまた言った。
「これもね」
「ソーセージね」
「ビール、黒ビールにはね」
「ドイツ風ね」
「うん、ビールにはソーセージだと思うけれど」
「特に黒ビールだと」
「欠かせないよ」
 僕は心からだ、友奈さんに答えた。
「僕的にはね」
「私もよ」
 友奈さんは微笑んで僕に答えた。
「ビールとくればね」
「ソーセージだよね」
「特に黒ビールだと」
 一緒に食べるものはソーセージだというのだ。
「それとアイスバインやベーコンね」
「アイスバインもなんだ」
「知ってるわね、義和君も」
「うん、ドイツ料理のだよね」
 豚の脛肉のところを茹でた料理だ、実に美味しくて親父も時々作って僕に食べさせてくれた料理の一つだ。
「あれ美味しいよね」
「そう、だから」
「友奈さんも食べてるんだね」
「飲む時は特に」
「そうなんだね」
「今はアイスバインはないけれど」
「ソーセージとかはあるわよ」
 横からだ、美沙さんが友奈さんに答えた。
「あとベーコンもね」
「そういうのはあるわね」
「この通りね、食べる?」
 美沙さんはそのベーコンを出して来た、ベーコンとジャガイモを塩胡椒で炒めたものだ。ジャーマンポテトだ。
「ジャガイモもあるわよ」
「では有り難く」
 友奈さんは目元と口元を微笑まさせて美沙さんに答えた。
「頂くわ」
「それじゃあね」
「ジャガイモも忘れたらいけないわね」
「ジャガイモは偉大な食べものよ」
 美沙さんはこのことは真剣に語った。
「馬鹿にしたらバチが当たるわよ」
「何でジャガイモが偉大なの?」
 ダオさんは力説する美沙さんに目を瞬かせて問うた。
「確かに美味しいけれどお米よりも?」
「お米と同じ位よ」
 偉大だとだ、美沙さんはダオさんに答えた。
「ジャガイモはね」
「主食と同じだけって」
「だってドイツとかじゃ主食なのよ」
 美沙さんはダオさんにこの国の事情から話した。
「あの国を発展させた元よ」
「ああ、そういえばドイツってね」
 ダオさんも美沙さんの話を聞いて頷いて言った。
「ジャガイモよく食べるのよね」
「パンと同じく主食でね」
「食べてるのね」
「それでドイツはあそこまでなったのよ」
「ドイツ強いけれどね」
「その強いドイツを支えてるのがね」
 美沙さんはここで茹でたジャガイモを出した、そして。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧