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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三十四話 テスト終了その五

「白は」
「そうしたことについてもね」
「けれど夏だとな」
「日光反射するからね」
「それはいいな」
「そうだよね」
「それで江田島に行けば」
「その白い服の人達にも会えるね」
 海上自衛隊の人達にだ。
「幹部候補生学校にも入って」
「それで食べるのは」
「カレー出るよね」
「カレーは絶対に出るな」
「こうした合宿だと」
「普段は好きだけれど」 
 それでもとだ、喜多君は微妙な顔になって言った。
「お酒にはな」
「特に日本酒にだね」
「合わないからな」
「うん、合宿の時皆飲むからね」
「部活のそれが終わったらな」
「もう浴びるみたいにね」
 僕もそうだ、去年の合宿の時は一日平均一升は飲んでいた。
「飲むからね」
「それだとカレーはな」
「中々辛いんだよね」
「だからいつも合宿の時カレーは」
 出ることは出るがその出る時は。
「朝なんだな」
「何か昔は晩に出たらしいけれどね」
「カレーの後で飲むのは辛い」
 喜多君は一言で言い切った。
「どうしてもな」
「そうだね、けれどね」
「朝だとな」
「いいよね」
「二日酔いにもいいしな」
「そうそう、お風呂に入って」
 合宿の時皆まずはお風呂に入る、それは何故かというと身体を奇麗にするだけでなくそこで夜のお酒を抜くからだ。
「それからだからね」
「食べられるしな」
 酒が抜けているからだ、二日酔いだと食欲が出る筈もない。
「それでな」
「うん、お酒が少し残っていても」
「その残っていたものだ」
「カレーが消してくれるからね」
 カレーの中の漢方薬、ウコンがそうしてくれるからだ。
「朝カレーはいいよね」
「本当にな、じゃあ合宿は」
「江田島でね」
「楽しくだな」
「いい合宿にしたいね」
 僕は心から思った、どうせ合宿をするのならだ。
 いい合宿にしたい、そう思いながらだった。
 僕はこの日は部活に出た、テストが終わって部活も再開となったのだ。その部活の休憩の時女子バスケ部の方からだ。
 美沙さんが来てだ、こう言って来た。
「うちの部活江田島らしいわね」
「うん、バスケ部はね」
「男女共に」
「そうだよ」
「そうなの、江田島なのね」
「美沙さん江田島ははじめてかな」
「実はね」
 そうだとだ、美沙さんは僕の問いにはっきりと答えた。
「海自さんともあまりね」
「縁がないんだ」
「北海道だから」
「ああ、北海道は陸自さんだよね」
「陸自さんの人達はよく見てね」
 美沙さんは笑みになって話してくれた。 
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