八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二十七話 日本の花その三
「是非」
「わかりました、では」
「いいですね、これで」
「いいお考えだと思います」
僕に微笑んで話してくれた。
「それでは」
「はい、やらせてもらいます」
「では何時にされますか」
神社に行く日のことをだ、畑中さんは僕に尋ねた。
「それでは」
「そうですね、日曜は」
「今度の日曜ですね」
「どうでしょうか」
「どの方も部活がありますね」
「それで練習試合もあって」
「若しかしたら来られない方がおられるかも知れないですね」
僕にしても休日に練習試合とかよくある、部活をしていると練習試合はどうしても欠かせないものの一つだ。
「お昼ですと」
「それじゃあ」
その言葉を聞いてだ、僕はこう言った。
「夕方ですね」
「夕方にですね」
「はい、八条神社にです」
「集合ですね」
「そうしようと思うんですが」
こう畑中さんに提案した。
「どうでしょうか」
「それでいいと思います」
「これでしたら部活で練習試合があっても」
「そうした方でもですね」
「間に合いますね」
「はい、ですから」
それで、とだ。僕は畑中さんに話した。
「いいと思います」
「私も同意です」
「それじゃあ」
こうしてだった、僕は話を決めてだった。皆にも食事の時に話した。すると皆納得した顔でこう答えてくれた。
「じゃあ日曜の夕方は八条神社」
「あそこに集まって」
「それで紫陽花を見る」
「そうするんですね」
「うん、そういうことでね」
僕は皆の言葉を受けつつ答えた。
「皆集まろうね」
「よし、じゃあ」
「それで」
皆も笑顔で頷いてくれた、これで話を決めてだった。
日曜の夕方に八条神社に集合して紫陽花を見ることを正式に決定した。けれどここでだった。
ニキータさんは首を傾げさせてだ、こんなことを言った。
「紫陽花って何?」
「あっ、ニキータは紫陽花は」
「ブラジルにはなかったわ」
そうした花はとだ、ニキータさんは千歳さんに答えた。
「ちょっとね」
「そうなのね」
「そう、だからね」
それで、というのだ。
「どんなお花か知らないし」
「それに、なのね」
「八条神社って何処にあるの?」
その神社の場所もだ、ニキータさんは知らなかった。
「まだ来たばかりだから、ここに」
「私も」
最後の入居者の友奈さんも言う。
「そこは」
「知らないんですね」
千歳さんは友奈さんにも応えた。
「あの神社の場所は」
「何処なの?」
「でしたら私が案内させてもらいます」
友奈さんはすぐにだ、ニキータさんと友奈さんに申し出た。
「その時は」
「そう、じゃあ」
「お願いするわ」
「私八条神社に行ったことがあります」
既に、とだ。千歳さんは二人に話した。
「ですから」
「他に神社の場所をご存知でない方はおられますか」
畑中さんは皆に尋ねた。
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