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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二十五話 最後の人その五

「水樹友奈というわ、学年は二年生」
「じゃあ同じ学年なんだ」
「そうね」
 水樹さんは静かな口調で僕に答えた。
「そうなるわね」
「そうだね、じゃあ」
「同じ口調でいきましょう」
 つまりタメ口でというのだ。
「そういうことで。友奈と呼んでね」
「友奈さんで」
「ええ、それでお願い」
 こう僕に呼ぶ様にお願いしてきた。
「そう呼んでね」
「わかったよ。じゃあ友奈さん」
「ええ」
「これから宜しくね」
「お部屋に入る手続きは」
「あっ、それはね」
 僕は転入のことにはだ、すぐに答えた。
「もう畑中さんと影の実行部隊の人がやってくれるから」
「そう、だからなのね」
「そのことは心配いらないよ」
「あの執事さんがお話してくれたみたいに」
「畑中さんがね、じゃあ今から」
「御飯ね」
「お昼まだだよね」
 僕は友奈さんに食事のことを尋ねた。
「そうだよね」
「ええ、そうよ」
「それじゃあね」
「一緒にね」
「お昼食べよう」
「食堂で食べるの?」
 友奈さんは僕の目をじっと見て問うた。
「それで」
「うん、丁渡いいしね、それに」
 ここで僕は友奈さんにこのことも言った。
「うちのアパートはお弁当が出るけれど」
「それでもよね」
「そう、今日はまだだから」
「食堂で」
「そこで食べよう」
「皆も来てるわよ」
 詩織さんが僕達にここで言って来た。
「だからね」
「私もなのね」
「一緒に食べようね」
「ええ、それじゃあ」
 笑顔の詩織さんに対して友奈さんはクールだった、その正対象な二人がそれぞれ僕の左右に来て言って来た。
「じゃあね」
「大家さんも今からね」
「うん、行こう」
 僕も二人に応えてだ、そしてだった。
 三人で食堂に入って皆が待っているテーブルのところに着いてだ、そして。
 そこでだ、僕達はこの日のお昼を食べた。そうしてそのお昼の後でだ。
 僕は詩織さんと一緒に学園の中庭を歩きながらだ、詩織さんにこう言った。
「これで皆揃ったね」
「そうね、これで」
「二十四人だね」
「最初は義和君だけだったのね」
「うん、そうだよ」
「それがね」
「皆が次から次に入ってくれて」
 それでだった。
「賑やかになったよ」
「私達二十四人とね」
「うん、畑中さん達もいてくれてるから」
「最初は畑中さんと」
「そう、小野さん達だけだったんだ」
 家の使用人の人達もだ、今よりは少なかった。 
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