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大神桜絵巻

作者:蒼鈴六花
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第2巻 神木村復活

 
前書き
変にシリアス入れた結果がこれだよ。
少し他の作品の影響が出てしまった……
 

 
何か不思議な声の人からもらった?刀は背中の上で浮いてる。
アマテラスみたいだ。どうやって抜くんだろうと思ったら、アマテラスが鏡を動かし始めた。

見本を見せてくれてるらしい。礼を言って、試してみる。
っお?できた。すげー、刀が自由に浮くよ。イメージが大事だからアマテラスみたいに顔も動かしちゃうけど。

「なー、一閃って筆業使える様になったんだろ?じゃあ見せてくれよアマ公」

「わふ!」

アマテラスは近くにあった岩を筆業で斬る。すごいね、ホントに綺麗に切れてるよ。

すげぇと言いつつアマテラスを毛むくじゃらと言うイッスン。

おいおい毛むくじゃらはねぇだろ、仮にも大神様だぜ?イッスン。

筆業かー、使ってみてぇなー。

アマ公、オイラぁ決めたぜェ!とかいきなり言い出すイッスン。

十三の筆神かぁ、他にはどんなのがあるんだろ?

俺が思ってる間にイッスンは筆業を全部盗んで一人前の絵師になるまでお前に付いて離れねェ!とか宣言をする。

アマテラスは体を震わせてイッスンを落とそうとする。

無駄無駄ァ!とか言いながらしがみついてるよイッスン。なんかどこぞの漫画思い出しそうだ。

「なぁ、アマ公。俺は筆業全部見てみたい。使えるかどうかはわかんないけど、面白そうだ」

「わん!」

「なんで、兄ちゃんはよくてオイラはだめなんだ」

「さぁ?あ、そうだ。さっきの一閃あればサクヤ姫の言ってた実を落とせるんじゃないか?」

「そうだな、名残惜しいけどまず村だァ」

道を塞ぐ木を前にして。

「兄ちゃん、その刀の切れ味を試してみたらどうだィ?」

「これか?いくらなんでもこのぶっとい木は切れねぇだろ」

「ものは試しでィ」

まぁ一回だけならと刀を抜き、振る。するりと刀は通り、すぱっと切れた。

「これ、すごい切れ味だな……」

「聞いたこたぁねぇが、かなりの名刀だぜェ」

「そうみたいだな」

扱いには注意せねば……

帰り道、階段を下りた途中。
辺りがいきなり黒い文字の書かれた赤い壁に遮られる。炎みたいだ。

なんか顔にいと書かれた紙を貼った緑色の体をした子鬼?みたいなのが出てきました。

「兄ちゃんはその刀を使え!」

アマ公に背中の神器を使うように言ったイッスンが俺に向かって叫ぶ。

「戦う事なんて初めてだが、ま、なんとかなるさ」

刀を抜き放ち、若干抵抗はあるものの敵を斬りつける。斬られた敵は体が白と黒になる。

アマ公……神器で敵を思いっきり殴るのね。鏡の使い方めっちゃ間違ってる気がする。

今ならどんな奴でも筆業の餌食に出来る!とイッスンが叫ぶ。

……それってトドメをさすって事だよな?

イッスンによると筆業でトドメをさすらしい。殺すのはアマテラスがやるのか?俺は筆業が使えねぇ、でもそれでいいのか?押し付けちまって。

よくねぇ……たとえ妖怪だろうと、生き物を殺す事には変わりねぇ。
アマテラスにだけ押し付けたりしたくねぇ。だったらやるこたぁ一つだ。

刀が淡く光りだす。

「これが俺の覚悟だ!」

敵を斬る。真っ二つになった敵は地面にぼとりと落ちて草花を咲かせる。
アマテラスも筆業で倒した。

初めて自分から生き物を殺した。ちょっと気持ち悪りぃがここは耐えねぇとな。
俺が決めてやった事だ、吐いてちゃかっこがつかねぇ。

戦利品を拾っておく、妖怪は産墨というものを落とした。筆調べに使う神なる墨。墨ひょうたんに入れておける。

そしてサクヤ姫の木の前に戻ってきた。

あの中で大体2000両くらい拾ったかな、壷とか頭突きで破壊できるものは全部壊した。
ん?そんな事どうでもいい?まぁ一応報告したまでだ。

俺達は実に近づきアマテラスが一閃する。

実は落ちた瞬間ぶわっと葉が舞う。風が吹き、実を中心にして草花が咲き誇っていく。
木は葉を生い茂らせ、水や空気が澄んでいく。花びらが舞い散り、村は元の姿を取り戻した。

「すげぇきれいだ……」

ずっとサクヤ姉ちゃんは村を守ってたんだなと、そんなすごい人の胸をまさぐっちまうなんてと言い始めるイッスン。

反省したか?イッスン。

「ブフフフフ!」

反省したとはこれっぽっちも思えない笑い声が聞こえた。

「……イッスン、俺はてめぇを許さねぇ!!」

刀を抜く。アマテラスはびっくりした後慌ててイッスンを落とす。

「あわわわわ!ま、待て兄ちゃん、話せばわかぎゃああああああ!!!」

……豆の処理のため少々お待ちください。





お待たせしましたぁー!

じゃ、話を進めます。

「アマ公、村の様子見に行こうぜ!俺、神木村がどんなとこか見てまわりたい!」

「わん!」

俺とアマテラスは駆け出す。

「……ま、待て……オイラを……置いてくなァ」

なんか声が聞こえたけど気にしない!



階段を下りていくとなんか変な石像があった。

「何だこれ?」

こんな所に石像なんてあったっけェ?とイッスンが……

ってイッスンいつの間に復活して来たんだ?まぁいいや。村に行って人探そ。

俺達は村に向かうと、そこら辺にさっきと同じような石像があった。

石みたいに固まって動かない人々。

イッスンが石像を見て何か行った瞬間、何かの唸り声が響く。

あんな唸り声は聞いたことがねェやとイッスンは言う。
早くまともな人間を探す事になった。

「そうだな」

イッスンによると石像は皆村人らしい。昼間は普通に生活してたはずなのに石像になってしまってる。結構不気味だ。

村が復活してからも空は変わらず真っ暗。村の外まで真っ暗なのでは?とイッスンは不安そうだ。

「村だけってのはないと思うがなぁ、とりあえず見晴らしのいいとこ上って見ますか」

俺達は村で一番見晴らしのいい所に上って辺りを見渡すも、辺りは真っ暗だ。

太陽までなくなっていて見渡す限り真っ暗だった。

「ほんと何も見えないくらい暗いな、村の人達皆、石像化してるしもうホラーだよこれ」

せめてお天道様が照らしてくれればなァとイッスンは呟く、

「星を書き足せるくらいだし、筆業で太陽だせんじゃねぇのか?」

さすがに大神サマでもそりゃ無理だろと、他の筆神サマを見つけないと……そんな都合のいい話あるわけ……とイッスンは言うが、イッスンさんそれはフラグです!

「アマ公ならできる!さぁ!アマ公やっちまえ!」

「わん!」

絵巻物な背景になり空に丸が描かれる。そして太陽が出現する。

「ええええええェ!?」

「やったぜ!アマ公!すげぇなお前!」

「わふ!」

こいつの名前はアマテラス。天照は太陽神の呼び名だと一人納得のイッスン。

「やっぱり太陽出す筆業あったんだー」

筆業、光明。夜を昼に変えるのも思いのままに出来る筆業。

「夜を昼にねぇ、ほんとすげぇなアマ公。さすが神様」

「流るる筆は五箇のしらべが如く」

唐突になに言い出すんだ?イッスン。

「なんだそれ、ごかのしらべ?」

イッスンの爺さんが詠んだ句で、優れた絵師の業はまるで楽器のように雅やかだって意味らしい。

「お前のじいちゃん面白い事言うのな」

その句にちなんでお前のその業、筆調べと呼ばせてもらうといい始める。

「イッスンがうまい事言ってるよ……これは夢か……?」

「せっかくのオイラの決め所を邪魔するなァ!!」

電光丸抜いてイッスンがこちらにくるも、思いっきり一回転して尻尾でイッスンをかっ飛ばす。

「さ、アマ公村の様子を見に戻るか!」

「わん!」

「置いてくんじゃねェーーーーーー!!」

あ、もう戻ってきた!おかしいなさっき落ちていくのが見えたんだが……
俺とイッスンの追いかけっこが始まる。

そこに人が来る。

声のした方向くと、頭の上でみかんをぽんぽんと器用に垂直に上下させてる謎の老人がいた。なにこの面白人物。イッスン曰く村の長老でミカン爺と言うらしい。

まんまなお名前で!!

なにこれ、こんな人が長老やってるくらいだし、他の村人も面白い人達だよねたぶん。
なんかオラわくわくすっぞ!!

でも話の続きはまた今度な。時間切れだ!!




 
 

 
後書き
初、仕置きタイム。イッスンの復活力。
そしてフラグ1級建築士イッスンの伝説が始まる?

もう少し笑える要素増やせたらな……
 
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