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大神桜絵巻

作者:蒼鈴六花
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第1巻 筆神との出会い

 
前書き
ギャグがちゃんと書けてるか心配だ。

ギャグメインの小説は地味にこれがはじめてだったり…… 

 
「とりあえず、木の根もとの光ってるとこ行ってみようぜ?」

ども、イッスンとの追いかけっこを終えた久桜です。
今、隣に息切れしたイッスンがいます。

「ぜぃぜぃ……何でそんなに元気なんでィ」

「さぁ?」

正直俺自身も分からん、体が狼になったせいか身体能力上がってるみたい?
とりあえずイッスンをくわえて背中に放り込み、寝ているアマテラスを呼ぶ。

今気付いたけど、アマテラスの歩いた場所って植物生えんのね。
さすが神様やーと思う。

俺達は光の中に入ると。

村にこんな場所あったっけェ?……ともかくここは用心して行こうぜェ……とイッスンは言う。

「そうだな」

「そこの兄ちゃんはともかく、お前はボケーっとしてるから心配なんだよなァ」

「少しわかるぜ、アマテラスはなんだか放って置けねぇ感じするしな。さて、行くか」

そして少し先に進むと壷が並んでいて、イッスンがこりゃあ壊しがいのある壷だとか言い始めた。お前破壊衝動でもあるのか?と思ったら中にいいもん入ってるかもしれねぇとアマテラスに頭突きするように言い始めた。

おいおい、誰のかわかんない壷を壊して中のもの盗るだぁ?そりゃ完全にアウトだろ。おまわりさーんここに強盗豆?がーってこの世界おまわりさんいんのか?

横にいたアマテラスがいないと思ったら壷壊し始めていて、中のものは壊したアマテラスに集まっていく。

吸引力の変わらないただ一つの掃除k……さーせん。
集まった金はイッスン回収。

「っておいいいい!誰のかわかんねぇもん盗ってんじゃねぇ!」

「先立つもんは必要だろ?オイラ達無一文だぜィ?」

俺はこの世界に来たばかり、確かに金がねぇ!

「っぐ!し、しかたねぇ。ありがたく頂戴していくぜ!!」

ガツンと頭突きして壷を壊す俺、イッスンは集まった金を手際よく回収して行く。

「景気よくやったな大将!こんな調子で壊せるモンはどんどん壊していこうぜェ!」

「おうよ!」

なんかずるずるとイッスンによって悪い方向に進んでるような気がする。

すべての壷を壊し、先に進むと壁に突き当たった。低めの崖になってた。
崖の上になにかある。

オイラの勘がお宝のニオイを嗅ぎ付けたぜェとかいきなり言い始めるイッスン。

イッスンお前、旅絵師より泥棒の方が向いてねぇか?
そう思ってるとアマテラスはジャンプして壁を蹴り、崖の上へ。

すげーアマテラス。壁ジャンプできんのか。

「なにぼさっとしてんだィ!兄ちゃんも上がってきなァ!」

いつの間にかアマテラスに移ってたイッスンが叫ぶ。
俺は思い切って飛んで見ることにした。

結果、壁ジャンプできました。すげーな俺、どうなってんだ?
なんかイッスンが高い所には福があるとか変なこと言ってるが気にしない。

そしてアマテラスは崖の上にあったつづらに頭突き。
中から骨が出てきた。あれ?なんかおいしそうってあああ何か頭が犬化し始めてるー!?狼化か?

近くにある壷を俺が壊していく。

壷を壊し終え先に進むと橋が壊れていた。

筆魂って言葉を知ってるか?と唐突に聞いて来るイッスン。

「知らねぇな、この世界に来たばかりみたいだし?」

何でも活きのいい筆書きには魂が宿るらしい。

百聞は一見に如かずだとか言って何かを始めるイッスン。

いきなり景色が茶色くなり巻物の絵のようになる。イッスンが筆を宙にはしらせると壊れた橋の部分を墨が覆い、また突然もとの景色に戻ると墨が弾け、橋は元通りに。

すげぇイッスン。お前こんな事もできたのか。

筆業、画龍というらしい。イッスンはへへん!って感じだ。

「画龍……」

画龍は筆で書いたものに魂を宿す筆業の一つで、失われた物の復活を司る筆神サマの力らしい、業一つ極めるのに相当な修行をないと身に付かないとか……

この世には全部で十三もの筆神サマがいるらしく、その十三の神サマってのは元々一人の神サマで、その神サマが死んだ時、十三の力が国中バラバラに散ったとか。

「それでどうなったんだ?」

続きが気になる。

それが世の庶物に宿って筆神サマに姿を変えたらしい。一体どんなふうに十三もの筆業を使いこなしていたんだろうと締めくくった。

この世界って筆ですごい事できる世界なんだな。十三も何かできるのかー……
イッスンが橋直してくれたし、先に進もう。

橋を渡るとなんかでっかい石が立ててあって天の川と書いていた。

まさかあの水溜りが天の川って訳じゃないよなとイッスンは言う。

「確かに水溜りにしか見えねぇな……」

水を覗き込み、先に進めそうにないので、石の横にある鳥居をくぐった先に行く。
そこから空を見上げると満天の星空が広がっていた。

見ろよォあそこに並んだ星なんか何かの形に見えねェか?とイッスンは聞いて来る。

「んー確かに何かに見えるな……龍か?」

何だか星が一つ足りねぇなァとか言って一丁オイラが星を書き足してやるかァ!とか言い始める。

イッスン、星を書き足すとかすげぇ発想だな。でもさっきの筆業で出来そうだなーと思ってると。失敗した。

さすがに星を書き足すなんて自分にはまだ早いかと言う。

って修行次第では星を増やせるのかよ、すげぇな。
ん?アマテラスの様子がってまさか!

星が……増えた!?しかも何かすげー光って……龍がでてきたー!?
なんか巻物を体に通した白い龍がでてきましたよ!なんかこっちくるし!

よく見るとアマテラスみたいな赤い隈取があるよーってのんきだな俺!どうすんだもう目の前に来てるよ!

「おお我らが慈母、アマテラス大神。御許がこの世を去られて幾星霜、時世経て久しくなりにけるも、この蘇神ひと時も欠くことなく今日の日を待ち申しけり」

なんか古い言葉をお使いのようで、すこし頭が混乱しております。え?ばか?学校の成績は……少し悪かっただけだ。少しだからな!!

んーこの龍の話を聞く限り、さっきイッスンが話してた話しか?本当だったんだな。

この力あらば涸れた天の川など忽ち星くずで溢れさせ給いぬとか言い残して蘇神は蘇と書かれた光る球になりアマテラスの中に入っていった。

さっきのは画龍の筆神サマ、蘇神らしい。

イッスンは少し黙り。

幻と言われた神業だしおいそれと真似出来るはずがねェや!って言い始める。

それフラグじゃね?

とりあえず天の川の前に行く、また景色が茶色く絵巻物みたいになり、アマテラスの気配が変わる。あ、やっぱり出来るんだ。

景色が戻った時には天の川は元通りになっていた。いやー綺麗だねー星くずの川だよ。

「だ、誰の仕業だァ?まさか兄ちゃんか?」

「なんでそこで俺が出るんだよ……まだ気付かねぇのか?」

「なにがでィ?」

「わかんないならいいや。行こうぜアマ公!」

「わん!」

ざぶざぶと星の川を泳いでいく、犬かきだけどな。それにしても天の川を泳ぐなんて貴重な体験だなー。

向こう岸にはつづらがあったのでアマテラスが突進。中から出てきたのは……

「なにやら白い胃袋の形をした何かが出てきましたよイッスンさん。赤く墨で丸描いてあるしなんですかこれ?捨てていいですか?」

「ま、待て兄ちゃん!その胃袋はなァどんな食べ物でもどんどん飲み込む不思議なふくろで」

「胃袋じゃねぇか!!臓器じゃん!なんでつづらにそんなもん入ってんの!捨てなさいアマ公!!」

「最後まで話しを聞けェ!その袋を満タンにしてやると持ち主を一度だけ死の淵から蘇らせてくれるんだぜェ」

「なんていうかすげぇアイテムなのは分かったがこれ作ったやつなに考えてこんな見た目にしたんだ……」

「それじゃ、早速その辺に転がってる食い物を拾い食いだァ!」

「その言い方やめろ!本物の臓器拾ったみてぇじゃねぇか!!」

とりあえずそこら辺にあった柿やら桃やらを胃袋……不思議袋と呼ぼう。に入れた。
そして鳥居をくぐって先に進む。

階段を上った先に立て札があり、イザナギ泉水と書かれていた。

イッスンが何かを考え始めたけど俺達は先に進んでいく。
なんか変な所に入ったら後ろが木でふさがれた。

目の前には像が建ってる。剣を掲げた男の像だ。

イッスンは何かに驚いている。

「ん?イッスンここがどこだか知ってるのか?」

神話に出てくる幻の祠イザナギ窟ってとこらしい。

「イザナギ窟?」

百年前、白いオオカミ白野威を従えて怪物退治をした伝説の英雄イザナギを祀った祠だとか。

「へーこれが英雄の像ねぇ……」

なんかあんまり強そうに見えないのはなぜだろう?

どこに迷い込んだんだよとイッスンは言い始める。

「さあな」

そうとしか答えらんない。

ひどい荒れようだぜェ、剣なんかボロボロだとかあれじゃ神サマの加護もあったもんじゃないなどと象を見て言うイッスン。

「そうだなー、でも画龍で直せるんじゃないか?」

とりあえず俺達は像に近づき見上げる。また景色が絵巻物になった。剣の先があった所が塗りつぶされた。

剣が復活する。

やっぱりお前の仕業だったのかー!とアマテラスに叫ぶイッスン。

「いや、いまさら気付いてやっぱりはないかと……」

「そんな鋭い筆遣いが出来るたァお前一体……」

「あ、スルーっすか。そーっすか」

そんな事してる間に空が輝き星座が出てくる。

「ねずみっぽいな」

アマテラスが星を入れ、星が輝きだし、赤い隈取をした白いねずみがでてくる。腰に剣をを下げている。

ねずみは剣をくわえ引き抜くと、鞘より三倍四倍でかそうな巨大な剣が出てきました。

なんですか?あのねずみ。大剣士ですか?ソードマスターですか?そしてお前も四次元ポケット持ちですか。

ねずみは剣に乗ってぷかぷか浮かびながら話しかけてくる。

おお……我らが慈母、アマテラス大神とまあ、龍の神さんと同じような感じで挨拶が始まりましたよ。
相変わらず神様だからか古い言葉の使い方で……

退魔の剣舞を以って悪を祓う~などと言って断神は断と書かれた光の球になりアマテラスの中に入っていった。

イッスン曰く断神は切り裂く筆業、一閃の神サマらしいです。

使い方間違えればめちゃくちゃ危ない筆業だなそれ……

なんかこれじゃあまるで大神白野威みたいじゃねェか!とイッスンは叫ぶ。

へーとイッスンの話を聞いてると、何だか体がむずむずするような……

「!?兄ちゃん、その光は?」

「は?」

なにやら胸が光ってる。むずむずした感じが強くなっていく。
気付けば空に向かって遠吠えしていた。

その瞬間、胸の光から一振りの刀が出てくる。淡い光を放ちながら黒い鞘に収められ柄には蒼い小さな球のついた赤い紐が結ばれている。

「な、なんだこれ?」

「胸から刀がでてきたぞォ!?どうなってんだ兄ちゃん!」

「いや、俺にも何が何だか」

すると突如声が聞こえてくる。

『……それは、白陽』

「だ、誰でィ!」

「この刀そんな名前なのか」

『……お前を、守ってくれる』

「へーじゃあ守り刀だな」

「兄ちゃんこの声の主と知り合いかィ?」

「いんや全然。初めて聞く声だわ」

がくっと倒れるイッスン。

『……望む道を、行け』

「望む道?」

『……お前は、可能性、新たな道』

「んー、言ってる事が理解できません」

『……今は、わからなくて、いい』

「そっか」

『……いつも、見守ってる』

「俺を見守ろうだなんてやつがいるとは、心当たりゼロなんだが」

『……いつか、会える』

「じゃ、会った時に聞くわ」

『……――』

そう言って声は消えた。

「誰だったのかね、さっきのやつ」

アマテラスはクゥーンと言いながら首をかしげる。
かわいいなおい、アマテラスは癒しか?

っは!一瞬ほんわか空間に入り込んじまってた!やべぇなこのかわいさ。
アマ公恐ろしい子……

……まぁ、おふざけはこれくらいにしてってあー時間だわ。

じゃ、話の続きはまた今度な。

ん?メタ発言やめろ?細けぇこたぁ気にすんなって。





 
 

 
後書き
謎の人物出しちゃったよ。そして主人公の破壊神への道が始まっ……た?破壊神レベル1は壷壊しから。

ちなみにこの小説のアマテラスは性別を決めていません。よく大神二次ではどちらかの性別になってますが、私のアマ公のイメージはどちらの性別でもないです。しいて言うならわんこ。

開発者さんは性別わんこだなんて言った事ないけど、ま、いっかってツイッターでは発言してますが、どちらの性別かはっきり言う事もなかったですし、ゲームプレイした人の想像って事なんだと思うからこの小説では性別を書きません。

まあ、どちらかの性別って決めたら決めたで結構違和感あるし、不快感を持つ人もいると思うので。

とりあえずこの小説は自分の思う性別で想像して見てください。
 
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