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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第十九話 風紀委員その一

                  第十九話  風紀委員
 どの学校でもそうだけれど八条学園高等部にも風紀部がある、そしてそこには風紀部員の人達もいる。
 そして今僕はその風紀部の人にだ、尋ねられていた。
「じゃあ別に?」
「そう、別にね
 男の風紀部の宮下君、クラスメイトである彼にだ。僕は話していた。
「何もないよ」
「あれだけ女の子と一緒にいても」
「そんないやらしいことはね」
「まあそうだね」
 宮下君は僕のその話に納得して頷いてくれた。
「大家君の場合はね」
「僕は女の子に手を出すとか」
「うん、君の場合はないよ」
 僕にまたこう言うのだった。
「そうしたことはね」
「納得sいてくれたんだ」
「というか最初からわかっていたよ」
 もう既にというのだ。
「そのことはね」
「それで何で聞いたの?」
「いや、うちの委員長の」
「風紀委員長さんがなんだ」
「女の人の方がね」
 委員長はどの部、学校の雑務等を行う部のどの部でも二人いる。男女共に一人ずつでそれで二人である。
「言うんだ」
「僕が女の子達ばかりのアパートの管理人だから」
「それでなんだ」
「僕に聞いたんだ」
「わかっていたけれど聞いてこいってね」
「その風紀委員長さんが言ってきたんだ」
「そうなんだ、だから一応聞いたんだ」
 つまり仕事をしたというのだ、風紀委員としてのそれを。
「予想通りで何よりだったよ」
「というか僕はね」
「二年生の間ではそれで有名だよ」
 親父とは正反対にだ、女の子に無闇に手を出さないことがだ。
「大家君のことはね」
「けれど三年生の人達の間では」
「校舎も違うし。三年生は三年生だからね」
 学年が一年違うと全く違う世界だ、学校の中では。それで三年生の人達は僕のことを知らないのだ。そうなることだった。
「僕のことも知らないんだ」
「そうだよ、特にその委員長さんは」
「風紀委員長さんは」
「そう、かなり警戒しているから」
「君にも行ったんだ」
「不純異性交遊の王者とか」
 随分な言い方だと思った、心から。
「言ってるよ」
「いや、不純異性交遊とか」
「大家君は大家君だからね」
 宮下君もここでこう言った。
「親父さんとはね」
「全然違うよ、僕は僕だよ」
「そうだよね」
「あんなことは出来ないから」
 それととてもだ、あんな無茶なことは。
「女の子をとっかえひっかえとかね」
「今でもイタリアでそうしてるのかな」
「この前パソコンに画像が来たよ、メールで」
「どんなのだったの、そっちは」
「女の人、イタリアの美人さん達を六人周りに侍らしてたよ」
 それもドヤ顔でだ、プールサイドで椅子に腰掛けて水着姿の女の人達に囲まれてそのうえでドヤ顔になっていたのだ。 
 その画像の話をだ、宮下君に話したのだ。
「そんなのだよ」
「相変わらずだね」
「うん、相変わらずだよ」
 本当にだった、親父は親父だった。
「女遊びが凄いよ」
「けれど大家君はね」
「そんなことしないから」
 もっと言うと出来ない、そんな女の人に囲まれたハーレム生活なんてことは。 
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