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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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普通とは違う学校生活

 
前書き
所謂←これなんて読むんですかね? 

 
入学から約3週間が経過した。
あの時の合格は間違いなどではなく、確りと入学案内された。

「お早う。早いな赤志」

遠山金次。
試験にて、最後俺に話し掛けてきた人物である。
その実態は…

"ピン…ポーン"

「…白雪か」

超絶鈍感男である。
毎日アタックを仕掛けられていると言うのにこの男、完全スルーである。
正直態となのではないのかと疑う日は少なくない。

「俺は先に行くからな」

「あ、ああ」

黒髪の…まぁ俗に言う大和撫子な女子を横通りし、
俺は学校…武貞高へと向かうのだった。








「は?カルテット?新手の菓子か?」

早朝のHRにて、もうじき始まるカルテットの班決めを行うようにとのお達しだ。
俺はその行事に着いていけない。
何故なら俺は常に独りなのだから。

そもそも班決めとか仲良し子吉な連中が集まるに決まっているのだ。
このクラスは39人クラス。
班人数は最低3人。普通は4人。
何処かの班が妥協しない限り要らない異分子が加わることは目に見えている。
つまり異分子(おれ)がどこに入るかは妥協する3人組によって決まるのだ。

「なぁ赤志、カルテット俺達と組まないか?」

早いな妥協班。俺と言う異分子を早くも取り入れようとするとは。

「問題はないぞ。寧ろ助かる。
何故なら寧ろ俺には友人と呼べる人間がこの世界に居ないからな」

「そんな悲しいこと言うなよ…」

嘘は言っていないぞ。
この世界に蒼也と才斗は居ないからな。

「よう!お前が最後だよな。
俺は武藤 剛樹!よろしくな!」

無駄に元気でテンションと背の高い生徒。
こいつからはガソリンの匂いがするな。

「こいつは車輌科でAランクなんだ」

「ふーん」

「僕は不知火 亮。強襲科Aランクだよ」

爽やかイケメン。この人事に限る。
何なの君達。ランクを自慢したいわけ?
良いだろう。俺と言う異分子を見せつけてやろう。

「赤志 ユウジ。強襲科Fランク」

静寂。
その後、遠山を二人が引っ張ってこそこそと話始めた。

ーなぁ、Fランクなんてあったのか?
ーいや、アイツは結構すごいやつだぞ?
ーFランクなのに?
ーいや、Fって言うのは建前だと思っている。
恐らく何らかの圧力じゃないかってな。
ー遠山君がそこまで言うのは珍しいね。

「お前ら全部聞こえてるからな。
フレンドリーファイアがお望みか?」

俺の言葉に一瞬で解散する3人。
お前ら仲良しだね。

「と、兎に角よろしくな!ユウジ!」

え?いきなり下の名前とかフレンドリー過ぎない?
何この子、コミュ力高すぎだろ。

「取り敢えず組み合わせ見ようよ」

そう言って配布されたプリントを開く不知火。

「…カルテットは明後日だね…作戦はどうする?」

「そもそも対戦相手が誰なのかが分からなければ話にならんだろ」

「…一番厄介なのは…彼処の班じゃないか?」

そう言って遠山が黒板を指差す。

狙撃科S レキ
救護科B 上原 亜味
強襲科B 陸浜 兵吾
強襲科B 志田籾 海人

「狙撃科でSランクか……」

「彼処とは当たりたくないな…」

「おい、フラグ建てるな」

「あはは…一応組み合わせは明日発表だし、
今日は親睦を深めるために放課後遊びにいかない?」

「大人の遊びか…成る程な…」

「お前の身体はエロで出来とんのか」

ホント…この班大丈夫だろうか?













「はいフラグ回収オメデトー」

一夜開けてから翌日。
昨日遠山が建てたフラグを見事に回収してくれやがった。

「まさか本当に当たるとは…」

「と、兎に角今日は作戦会議だ!」

「なら俺達の所に来いよ。
飯も用意できるぞ?……赤志が」

「お前…手間が増えるって考えないの?」

まぁ狙撃科って言う位だし、高いところから狙うのがセオリーだろ。
そいつさえ押さえればどうとでもなるわけだし…ぶっちゃけ会議の必要性を感じないな。

「んじゃ、放課後な!」

「直ぐに向かうようにするよ」

何でコイツら余裕そうなの?
遠山がSランクだから?そうなの?








「キンジが一転突破!以上!」

「作戦でも何でも無ぇじゃねぇか!」

放課後の自宅。
作戦会議開始と同時に武藤がそうやって切り出した。

「だったらどうするんだよ!
相手にはあのレキがいるんだぞ?」

「…遠山君がレキさんの相手をして、
僕らはそれ以外ってのはどうかな?」

「それだとレキを探す時間がかかる。
その間の時間で墜とされるのが落だ」

俺は会場に指定された地図を見る。
この会場にはそれぞれに適応する地形がある。
強襲科なら瓦礫などのサバイバル地区。
狙撃科ならば高い場所。
そういった地形が一緒管にされたのが会場なのだ。

「……ここだな」

「「「は?」」」

「だから、ここにそのレキってやつがポイント取る筈だ」

俺は高所、そして全体的に見渡せる場所を指で示す。

「おいおい、何でそんなこと…」

「狙撃と言うのは360°全体を視野に置き、誰でも狙える場所を求める。
高望みをするのなら自分の安全も求める所だが、この会場にそんな場所はない。
ならばその二つの条件が高い場所といったらここしか無いんだよ」

「赤志…お前すげえな…」

お前ら俺よりもランクが高いんだからそれくらい気づけよ。

「でも、ここだとスタート地点からかなり距離がある…
その間に戦闘を行うのは危険だね…」

「「………」」

無言。
確かに普通に考えればこの距離をいくのは
狙撃主の格好の的になるルートしかない。
しかもいくら武貞とは言っても 見つからず、尚且つ走り続けるのは無理だろう。

「…俺がやってやるよ」

「はぁ?無理に決まってんだろ!
この距離だぞ?絶対無理だ!」

「確かに俺もそう思う。
他にいい案がないか?」

「これが最善の策だ。
開始と同時にお前たちは遮蔽物へと身を隠せ。
そして開始から5分後に戦闘を開始していい」

「…赤志君はどうするんだい?」

「開始から5分以内にお前らの安全を確保してやる」

「!」「なっ!?」

5分。つまりスタート地点から2キロほどある距離を詰め、
尚且つレキを探し当て、此を撃退。

「それこそ無理だろ!」

「まて武藤!………出来るのか?本当に…?」

「あれだ。
武貞憲章一条だ。
安心しろ。方法は幾らでもある」

「……あああくそ!
言ったからには絶対やれよ!
何するか知らねぇが、信じてやるよ!
だけどな!もしできなかったら轢いた後に飯奢らせてやるからな!」

「ペナルティに死線が見えるんだが?」

「当たり前だ!良いな!約束だぞ!」

無駄に元気な武藤。
遠山、不知火を順に見ると、無言で頷き返してくる。

「悪いが約束はしない」

「なぁ!?」

「その代わり、誓ってやるよ。
誓いは、約束よりも硬いからな」

その日、明日に控えた作戦会議を終え、武藤、不知火は帰っていった。
後に残った遠山も「信じてるぞ」と言葉を残して寝室へと消えていった。

後に残った俺は久々に建てた誓いに気持ちが高ぶり、ワクワクする気持ちが嬉しかった。









 
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