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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七話 アメリカからの入居者その七

「宜しくネ」
「じゃあ僕と同じ歳なんだ」
「そうなるネ、日本語で敬語ってあるけれド」
 それも、とだ。その少女ジューン=シュガー=サトーさんは僕に話してくれる。動作が大きいので白いシャツからお臍が見えそうになっているので目のやり場に困った。
「それはいいヨ」
「そうなんだ」
「名前はラフにジューンでいいヨ」
 呼び方も言って来た。
「それでネ」
「それじゃあね」
「いやあ、いいところだネ」
 笑ってこうも言うジューンさんだった、その八条荘を見つつ。
「この八条荘っテ」
「うん、外観も内装も最高だよ」
 何しろ大家だ、僕はこのことには笑顔で太鼓判を押せたことを自分で喜んだ。
「居住性もね」
「ワンダフル!それで食事モ」
「色々出るから」
「楽しませてもらうネ、あとワタシお箸仕えるカラ」
「あっ、そうなんだ」
「アメリカは色々な国から人が来てるからネ」
 アメリカ人であることもここでわかった。
「ワタシがいたロスとか特にネ」
「ロスから来たんだ」
「そうだヨ、ロスいいところだヨ」
「それでどうしてこっちに」
 日本に来たのかとだ、僕はジューンさんに尋ねた。
「来たのかな」
「その話は長くなるけれどいいかナ」
「そうそう、このアパートに入るんだよね」
 僕はジューンさんから話がなると言われてこのことをふと思い出して言った。
「ジューンさんも」
「さっき執事さんに言われたヨ」
「畑中さんに」
「そう、あの人にネ、影の何とかって人達にも部屋に荷物を入れてもらったヨ」
 このことも言った僕だった。
「106号室にね」
「じゃあもう」
「そう、こっちの住人だヨ」
 それになったとも言うのだった、自分から。
「宜しくネ」
「何か色々話が先に進んでいるけれど」
「そうだネ、けれどネ」
「日本に来た詳しい理由を」
「そう、これからお話するヨ」
「じゃあ他の入居者の人との顔合わせも兼ねて」
「ああ、ワタシの他にも住んでいる人いるんだったネ」
 ここでジューンさんも思い出したのだった。
「そうだったネ」
「ジューンさんの他に五人いるから」
「わかったヨ、皆とネ」
 こうしてだった、僕はジューンさんと一緒にアパートに入った。そうしてその後でだった。
 詩織さん達も戻って来てだ、そのうえで。
 皆で晩御飯を食べながらジューンさんと皆の顔合わせ、それにだった。
 ジューンさんの自己紹介もあった、ジューンさんは名乗って僕達にどうして日本に来たのかもお話してくれた。それはどうしてかというのと。
「日本に興味があってなのヨ」
「それで留学に来たのですね」
「そうなのヨ」
 その通りとだ、ジューンさんは早百合先輩に明るい笑顔で答えた。
「子供の頃読んだ日本についての本が面白くテ」
「そういえばですね」
 ここで千歳さんがこんなことを言った。 
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