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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第五話 お兄ちゃんじゃないからその一

              第五話  お兄ちゃんじゃないから
 放課後は部活の時間だ、まずは準備体操の後ランニングだ。僕達男子部員が走っているところにである。
 女子部員達が来た、その中には美沙さんがいるけれど。
 普通について来ていた、というかむしろ。
 他の女の子達に合わせている感じだ、それでだった。
 平気な顔だ、男子部員達はその美沙さんを見て言った。
「あの娘新入りだよな」
「確かヨシのアパートに住んでるんだよな」
「随分小さいけれどな」
「平気で走ってるな」
「そうだよな」
「体力はあるのかな」
 僕も美沙さんを見て言う。
「忍者を目指すだけあって」
「そういえばうちってな」
「ああ、忍者研究会もあるしな」
 学園の部活にだ。
「町には忍術の道場もあるし」
「それでか」
「忍者になりたいっていうのか」
「そう言ってるんだ、けれどね」 
 それでもと返す僕だった。
「とりあえず体力はあるみたいだね」
「体力ないとな、やっぱり」
「忍者ってなれないからな」
「色々跳んだり跳ねたりするし」
「動き回ってだから」
「うん、後はジャンプ力とか身のこなしかな」
 僕は今度はこのことを言った。
「そっちはどうかな」
「まあそれはな」
「これからわかることだよな」
「バスケ自体の練習もあるし」
「最後のストレッチもな」
 それでだとだ、僕達で話してだった。
「そういうのでわかるな」
「今日にもな」
 そして実際にだった、体育館に入ってバスケットの練習もした。僕達が練習をしているその横で女子の娘達がしている中で。
 美沙さんは素早いフットワークにだった、見事なリバウンドに。
 ジャンプもだった、高々と飛んで。
 ダンクを決めていた、それを見てだった。
 女子部員達がだ、僕にこう言って来た。
「ちょっと、水橋さんだけれど」
「凄いじゃない」
「確かに小さいけれどね」
「一五〇位しかないけれど」
 女の子としては小柄だ、けれどだった。
 そのバスケの腕はだ、彼女達が見てもだった。
「もう即レギュラーよ」
「丁渡レギュラー最後の一人どうしようかって思ってたところだし」
「それで小林さんも誘ったけれど」
「あの娘ならよ」
「レギュラー確実よ」
「そうなんだ、けれど」
 ここで僕は女子部員の娘達に尋ねた。
「一つきになることはね」
「気になることって?」
「それって?」
「いや、女子部ってレギュラー一人足りないっていうけれど」
 それでもだと尋ねたのだ。
「女子バスケ部ってそんなに部員少なくないじゃない」
「いやいや、これがね」
「うちの部って基準が厳しいのよ」
「というか二年生って私達だけだから」
「二年生のレギュラーがね」
 それがというのだ。
「それでもう一人二年生のレギュラーが欲しかったけれど」
「三年生、一年生みたいにね」
「それで部員探してたのよ」
「ああ、そうだったんだ」
「そうよ、普通科の女子バスケ部はね」
「そうしてるのよ」
 そうだと話す、そしてだった。 
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