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ロックマンX~朱の戦士~

作者:setuna
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第四十七話 Final Weapon Ⅳ

 
前書き
エックスとルインがジェネラルの元に向かい、激突する。 

 
エックスとルインは近衛兵とメカニロイドを薙ぎ払いながら奥へと進む。

ルイン「守りがやたら堅い…ジェネラルのいる場所まで近づいているんだ!!」

エックス「一気に突き進む!!ルイン、俺に捕まるんだ!!」

ルイン「うん!!」

ルインはエックスの身体にしがみつくと、エックスが凄まじいエネルギーを身に纏う。

エックス「ノヴァストラーーーイク!!」

ルインを伴いながらの体当たりは近衛兵とメカニロイドを消し飛ばしながら、扉の前に辿り着いた。
扉から感じる凄まじいエネルギー反応。
ジェネラルに間違いないだろう。
エックスとルインは扉をこじ開け、ジェネラルと相対する。

エックス「ジェネラル!!」

ジェネラル「やはり来たか…イレギュラーハンター・エックスとルイン」

ルイン「ジェネラル将軍。この戦いは私達イレギュラーハンターの勝ちです。もうこれ以上の戦いは止めて下さい!!」

エックス「ジェネラル。もう馬鹿な事は止めるんだ。これ以上あなた達が抵抗を続けた所で得をするのはシグマだけだ。あなただって分かっているはずだろう!!」

ジェネラル「……シグマが何を企んでいようと我々はイレギュラーに認定された。最早戦う以外にどんな手段があったというのだ?」

ルイン「それは…」

ジェネラル「最早言葉は要らぬ!!掛かって来るがいい!!若き力よ!!」

エックス「…分かりました。受けて立ちましょう!!」

ルイン「ごめんねアイリス…カーネル…ダブルチャージウェーブ!!」

エックス「プラズマチャージショット!!」

ダブルチャージショットとセイバーによる衝撃波の連続攻撃とプラズマチャージショットがジェネラルに炸裂した。

ジェネラル「がああああああっっ!!!!」

オーバードライブによるフルチャージショット2連発とセイバーの衝撃波。
威力の大きなエネルギー弾であり、更に着弾点に発生したプラズマによって追加ダメージを与えてくるプラズマチャージショットの直撃にジェネラルが苦痛の叫び声を上げる。

ジェネラル「ぐっ…成る程…これがレプリフォースの将校達を撃ち破った力か…だが…!!」

ジェネラルがルインに向けて、ロケットパンチを繰り出した。

ルイン「うあ…っ!!」

まともに受けたルインは吹き飛ぶ。

エックス「ルイン!!」

元々巨人であるジェネラルである。
エックスとルインとは絶大なリーチの差がある事など子供だって見れば分かる。
そのリーチを警戒し間合いは誤り無く取っていたつもりであったが、ジェネラルは拳そのものを飛翔させ予想外の攻撃を繰り出してきたのだった。

エックス「アルティメットアーマー!!」

フォースアーマーをアルティメットアーマーに変化させるとジェネラルのロケットパンチを足場にし、全身にエネルギーを纏う。

エックス「ノヴァストライク!!」

今のジェネラルには両腕が無い。
リーチ差を有効的に克服する術が無い反面、このタイミングで懐に潜り込めばジェネラルには反撃手段は無い。
アルティメットアーマーはフォースアーマーに比べて、装着者の負担こそは絶大だが、ノヴァストライクが連続で使える利点がある。

ジェネラル「甘いわ!!」

拳を外した付け根に現れたのは巨大な銃口であった。
ジェネラルは即座にエネルギーチャージをすると凄まじい威力を持つ光弾を連続でエックスに向けて放ってきた。

エックス「何!?」

光弾は数発だけ貫けたが、次第にノヴァストライクが押し負けた。

エックス「くっ!!」

単発ならまだしも連続して繰り出される高出力エネルギー弾を連続で浴びたエックスは力なく床に叩き落とされる。

ルイン「(強い…)」

自身へのダメージをまるで顧みる事無く、命を投げ出して攻撃を仕掛けてくる。
それもレプリフォース最高司令官たるジェネラルがであるからして、その猛威は極めて凄まじいものがある。

ジェネラル「私は負けぬ!!例えシグマに利用されたにせよ。独立国家の建設を目指して散って逝った部下達のためにも私は決して負ける訳にはいかんのだ!!」

ジェネラルの巨体が猛烈な勢いでエックスとルインに迫り、2人を押し潰さんと体当たりを仕掛けてくる。

ルイン「負けられないのは…」

エックス「俺達だって同じだ!!」

エアダッシュで回避し、エックスはバスターブレードを展開し、ルインは掌にエネルギーを込める。

エックス「チャージブレードを喰らえ!!」

ルイン「落鳳波!!」

掌に内蔵された武器、“Ωナックル”によって拳を使った必殺技、特殊武器が扱えるようになったルインはチャージブレードを受けたジェネラルに落鳳波を叩き込んだ。

ジェネラル「ぐうう!!これしきのことで!!」

ジェネラルがその巨体で勢いよく床に着地すると凄まじい衝撃波がエックスとルインを襲う。

ルイン「私達は…負けられないんだ!!アークブレード!!」

エックス「プラズマチャージショット!!」

広範囲に散らばる衝撃波とプラズマチャージショットがジェネラルに炸裂した。

ジェネラル「ぬあああああっ!!」

全エネルギーを防御に回し、アークブレードとプラズマチャージショットを防ぎきったジェネラル。
しかしエックスはバスターブレードの出力を全開にし、ジェネラルに必殺の一撃を繰り出した。
ルインもΩナックルの出力を全開にして繰り出す。

エックス「これで終わりだ!!行けえええええ!!」

ルイン「ダブルアース…クラッシュッ!!」

ルインが繰り出した2つ巨大な衝撃波のダブルアースクラッシュとエックスのギガブレードの衝撃波がジェネラルに直撃し、大爆発を起こした。
中破したジェネラルは力尽きたようにその場に倒れ伏した。

エックス「…ジェネラル…」

倒れたまま微動だにしないジェネラルを見止め哀しそうに唇を噛むエックス。
命を賭して掴んだ勝利ではあったが…それもこれもあのシグマの思惑通りの結果だと思うと虚しさばかりが胸に過ぎる。
本来同胞であった筈のレプリフォースとここまで凄惨な殺し合いを演じる破目になったのも、全てはシグマの野望から始まった事であると言う事実が一層エックスの心を暗くした。

ルイン「エックス…」

彼女がエックスを労るように寄り添う。
エックスも彼女に儚い笑みを浮かべながらも彼女の肩を抱いた瞬間。
けたたましい警報音と凄まじい振動が発生した。
誰の目にも今このデスフラワーに尋常では無い事態が起こっている事は明白であった。

ジェネラル「馬鹿な…この兵器が動くはずは!!」

異変を察知したジェネラルも上体を起こしながら驚愕に目を見開いていた。

ルイン「どうしたんですか!!?」

ジェネラル「どうやら奴の仕業のようだ。デスフラワーの中枢でお前達が私以上に幾度も接してきたであろうあの男がお待ちかねだぞ。」

エックス「シグマか…!!」

ジェネラル「急いでくれエックス、ルイン。地球が危ない」

エックス「分かった。行こうルイン!!」

ルイン「うん!!」

エックスとルインがシグマがいるであろうデスフラワーの中枢へ向かう。
それを見つめていたジェネラルは自嘲の笑みを浮かべた。

ジェネラル「何とも不様なものだな…」

ゼロ「ジェネラル…」

声に反応したジェネラルは前を見ると漆黒のアーマーを身に纏ったゼロがジェネラルを見つめていた。

ジェネラル「ゼロか…エックス達はデスフラワーの中枢に向かった。」

ゼロ「デスフラワーの中枢にシグマがいるようだな」

ジェネラル「そうだ…」

ゼロ「お前は後回しだ。俺もこの兵器を止めに行く。俺達が折り良くシグマに勝てたらすぐに処分しに戻ってきてやるから、せいぜい首を洗って待っているんだな」

そんなゼロに対してジェネラルもまた愉快そうに口元を緩ませると大笑する。

ジェネラル「フッ…フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!良かろう。私とてどうせ処分されるならお前達の手で処分された方が清々する。だから必ず戻って来い。ハンターとしての職務をお前自身の手で果たす為にも」

ゼロ「ああ…処分寸前になって逃げるなよ」

ジェネラル「フン…見くびりおって。誰が逃げるものか。楽しみにしておるぞ。」

3人が去った後、1人微笑みつつ呟くジェネラル。
3つの希望がデスフラワーの中枢へと向かった。 
 

 
後書き
デスフラワーの中枢に向かうエックス達。
いよいよX4編クライマックス。 
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