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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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術の習得と試し撃ち

「ほうほう、こんなものがあるわけか…」

禁術の書を持ち出して数分。
俺とナルトが森の中で読み漁っている。

「なぁなぁ!この後どうするんだってば?」

「ん?あー、そこはこの印だな」

「おー!」

ナルトは"多重影分身の術"を習得中だ。
これって覚えれば結構便利だよな。
今度蒼也にも教えてやろ。
俺はといえば、これから先見ることは叶わないであろうことは
分かっているため、書物内の術と言う術を記憶している所だ。
って言うかたった今終わった。

「んじゃ、俺も始めますかね…」

そう言って術の練習に取りかかるのだった。





ーーーー数十分後。

「見付けたぞコラ!」

イルカが現れ、怒っていた。

「あー!イルカ先生!」

「もう来たのか…後少しだったんだが。
まぁ、後で覚えよ」

ナルトはなんとか多重影分身を習得。
俺は書物の8/10位を習得した。

「お前ら……じゃないな。
ナルトはボロボロ…何やってたんだ?」

「えっへへへ……。
あのさ、あのさ!今からスッゴい術見せるからさ!
それ出来たら合格してくれよな!」

「は?……取り敢えずお前ら、何で「その前に失礼」んなっ?!」

俺はイルカを突飛ばし、その後方へと拳大の石を投げつけた。
石は真っ直ぐ飛んでいき、草むらへと突き進んだ。

「くっ!良く気がついたな」

その場所からミズキが現れ、此方を睨み付けていた。

「ミズキ……?どうして…まさか!?」

「そうさ!俺が化け狐どもに唆したのさ!」

「あのさ、あのさ!どーなってんのこれ!」

「はぁ…」

ミズキは暴露する。
ナルトの中にかつてこの里を襲った九尾の妖弧が封印されていること、
それがナルトだけには教えてはいけない掟であること。
そしてその狐がイルカの両親を殺したと言うことを。

「ごめん……イルカ先生」

「謝るな。お前は悪くないさ。
お前は俺の生徒で、今まで辛い日々を送ってきた可哀想なやつだ。
俺も家に帰れば一人だったし、お前の辛さは身に染みてる。
辛かったよな……苦しかったよな………。
ごめんな?力になってやれなくて……」

「はっ!
何狐に謝ってんだか!
お前はそこでくたばってろよ!」

ミズキはイルカに向けて大型の手裏剣を投げた。

"ガキィンッ!"

「ナルト…お前」

「イルカ先生に手ェだすな…殺すぞ」

ナルトが手裏剣を手に持ったクナイで弾き、
ミズキに殺気を込めて睨み付けた。

「はっ!やってみろ化け狐!
お前なんか一発で殺してやるよ!」

「なら俺は一万倍にして返してやるよ」

「ほざけ!」

「多重影分身の術!!」

煙の破裂するような音が響き渡り、
晴れる頃には数えきれないほどのナルトがミズキを囲んでいた。

「おーおー。
すげえなこの術」

俺は一人で傍観するつもりだった。

「おーい、見てないで出てきたらどうだ?」

俺はミズキの後ろの茂みに声をかけた。

「何故分かった?」

「お前、臭いんだよ」

「死ね」

口数の少ない言葉を投げ掛け、俺に突っ込んでくるアホ。

「土遁、地中甲牢」

俺は印を結び、地面に手を当てる。
するとアホの足元から2m程の無数の土柱が現れ、
そのまま牢屋の形でアホを閉じ込めた。
柱と柱の間は非常に狭く、大人ならまず出ることは叶わないだろう。

この術は本来、相手を圧死させる為の術だが、
使い方によっては捕縛するだけですむのだ。


ナルトの方を見るとミズキがボコボコにされてのされていた。











「お疲れじゃったな」

火影邸。
じいさんに謝罪を含めてナルトと一緒に入室する。

ナルトはイルカに額宛をもらい、
天にも昇るような勢いで喜んだ。

俺は…まぁスペアが無くて貰えなかったが。

「ごめんってばよじいちゃん……」

「良いんじゃよ、最初から知っておったからの」

「兎に角今日はもう家に帰ること!
明日は班決めの発表だからな!夜更かしするなよ!」

特に説教もなく、そのまま帰宅を促された。

「あぁ、赤志君は少し残ってくれんか」

俺だけ残される形で。







ナルトはそろそろ家についた頃だろう。
俺は和式の部屋へと通され、じいさんと向かい合って座っていた。

「さて、あの時の話をもう一度。
お主は何者なのじゃ?」

「……それは意味合いが変わっているのか?」

「ふむ、ならばまず、ナルトについてどう思っておる?」

「それならばあの時の答えと変わらない。
勿論、真実を知った今でもな」

真実。
言うまでもなく、ナルトの中に九尾がいると言うことだ。

「そうか……そうか!
おぉ、それともう一つ。
何故術が使えるようになったのじゃ?
アカデミーでは一度も成功しなかったと聞いておったが」

「チャクラってのの扱いを知らなかったのさ。
まぁナルト見て理解したんだがな」

「見て……じゃと?」

「あぁ。
チャクラってのは生命の循環器甲ってところだな。
心臓から流れ出す血液のように、体全体を巡って心臓へと戻る。
そんな用量で生命力に変換してやれば自然とチャクラとして
扱えるって事だ」

「成る程のぅ……」

「疑いたくなるのも分かるが見た目で判断するなよ?
15位の外見でも実際は4千は生きてるんだ」

「むぅ……」

「誓ってやるよ。
まぁ、ずっとこの世界にいるって訳じゃないが、
ここにいる間はあんたを裏切らない」

「良かろう。
では契約じゃ」

再度となる誓いは固く結ばれた。
この世界から帰るまで、この里を護る。
こちらからすれば楽なことこの上無いが、
果たして何時までの間なのか、今は知るよしもない。




そして、原作は歩みを進める。  
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