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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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優等生と劣等生

「………」

学校の校庭。
その場所の隅に位置するブランコの場所。
そこには一人の少年が暗い表情で座っていた。

周りからは元気に遊ぶ他の子供の声が聞こえ、自分一人、違う世界に落とされた気分だった。

「(早く帰りたいってばよ……)」

少年、ナルトはそう思っていた。

自分を助けてくれた青年、ユウジと暮らしはじめて約3年。
ほぼ修行や料理など、サバイバルに適した事を教えたりしてもらって過ごしてきたが、
この場所、忍者アカデミーに通うようになってからはそうも言ってられなかった。

「よう、そんなところに座ってなにしてんだ?」

そんな中で一人の自分に声をかけてくる者がいた。

はっと顔をあげると抽象的な顔立ちに髪を目の下辺りまで下ろし、
黒色の煽りを来たいかにも根暗そうな少年が立っていた。

「他の皆と遊ばなくて良いのかよ」

「ん?あぁ、幼稚なことやってる暇はないからな」

……はて?
何処かで、いや、最近聞き続けたような話し方?

「お前、誰だってばよ……」

「さてね、まぁあれだ」

少年は一呼吸の間を開けて、
「修行の時間だ」
そう言い放った。














「ぶはぁっ!はぁっ!はぁっ!」

「わははははは!段々続くようになったみたいだがまだまだだな!」

現在、俺の前にはOTZの体勢で疲れはてたナルトがいた。

ナルトがアカデミーとやらに通い出して数日後に、
何時しか会ったじいさんに頼んでみたらあっさりと了承され、
今に至るわけだが、俺はアカデミーに少年の姿に身体を変えて通っている。

「くっそー!つーかいるならいるって教えてくれたっていいだろぉ!」

「わははは!
お前が気づかないのが悪いんだよ!」

「ぐぅ……(いつかギャフンと言わせてやる…)」

「ギャフン」

「心読むなぁ!」

「わははははは!」

授業後、森付近での何時もの稽古はまだまだ慣れないようで
行き絶え絶えである。

まぁ、少しずつ辛くしているのでそうなっているだけなのだが。

「さって、帰るぞー」

「あのさ、あのさ!今日は一楽のラーメンがいい!」

「はいはい」

ラーメン好きだよなー…何て事を思いながら
ナルトと平行して歩くのだった。















時間は飛んでアカデミーの卒業試験。
まぁ簡単に言ってナルトが落ちた。

俺の順番はナルトの後だったので
俺も落ちてやったのだが。

「失格!」

いやー、でかい声だった。
イルカって言ったな。
ナルトを良く見ているみたいだが、それだけだな。

因みに落ちた理由は体術くらいしかやってなかったからだ。
忍術何て知らないものをどう教えれば言いか何てわからないわけだし。
教科書にも印しか乗っておらず、術は乗ってない。

出来るのは精々実習でやった変化の術とか分身の術くらいだろう。
まぁ、俺の場合はチャクラとか言う物の扱いがわからなかったと言うのが理由だが。

「……………やっぱり落ちこぼれなんだよなぁ…」

「問題ないだろ?忍者だけが生きる道じゃないからな」

「それでも…忍者になりたかったってばよ」

「………ふむ。
なら忍術に擬類したものでも覚えてみるか?」

「…………へ?」

俺の問いかけにナルトは理解できない感じで間抜けな返事を返した。

「いや、だからな?n「ちょっといいかな?」………誰だ?」

「いやいや、試験の時いただろ?
ミズキ先生だよ」

………臭いな。
体臭とかじゃなくて、悪意の臭いだ。
こいつは何を思って俺達に近づいたんだ?

「君達が合格できる方法を教えてあげようと思ってきたんだけど、どうかな?」

「ホントか?!」

「おい……」

合格と言う言葉に直ぐ様食らい付いたナルト。
ついつい突っ込んでしまう俺だが、
実際にどうするべきかを考えていた。

「あぁ、実は火影様の部屋にある禁術の書物。
これに書いてある術を覚えることが出来たら合格間違いなしだよ!」

「おぉー!」

…………バカ。

しかし禁術の書か。
アカデミーでは習うことが叶わなかった忍術を
ちゃんとした形で習得出来るかもしれないな。

「どうかな?」

「やるってばよ!」

「まぁ、やってみるか」

そんなこんなで決まった禁術の書物強奪作戦。
…まぁ、そんな事は上手く行くわけもないので一足先に火影邸へ。

「………いいじゃろ。
では捕獲は頼んだぞ」

「まぁ、任せて呉くんなます」

じいさんの説得完了。
その日の夜、ナルトと共に禁術の書物を盗んで(借りて)行ったのだった。 
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