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風と雲の継承者

作者:蒼鈴六花
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02 遊びーかぞくとなるものたち―

 
前書き
※FF:Uとは雰囲気がまるで違います。

どちらかというとシンフォニアに近いです。

注意。召喚獣のイメージクラッシャーな回です。召喚獣のイメージぶち壊しやがって!とか言われる前に言って置きます。
それでもいいという方のみどうぞ。
 

 
生まれてから次の日。

起きると色とりどりの光の球がたくさん浮いてた。

全部、召喚獣達みたい。

俺、召喚獣達から主って言われてるけど名前がない。

昨日生まれたばかりだから。

「名前が欲しい……」

『主……』

シヴァは心配そうな声を出す。

『主、名とは大切なものじゃ。本当の名を見つける事は主にしかできん』

威厳ある老人の声が響く。

「ラムウ……」

『主の名は、主自身が見つけるのじゃ』

「俺の名……」

『とは言っても、主の本来の名はその特殊さから今は呼んではならぬゆえ、仮の名を探すのじゃ』

自分の名……

目を閉じてみる。

真っ暗だ。

でも、何かがあると思った。



風が吹きぬける。

それは黒い風。

暖かくもあり悲しくもある。

黒き風。

そしてそれは、色のない――にあるもの。

つねに心の中にあるもの。



「俺の……名は……」






「“風”」








『あの方から名を借りたのですね……無意識でしょうが、主はあの方の力を濃く受け継いでいるから』

「名はある。だから主と呼ぶな……」

『ですが、主』

「俺は、お前達に主って呼んで欲しくない。名前で呼んで欲しい……」

『わかりました。では風様で』

「様もなし」

『それはさすがに……』

「俺は、親はいないが、生まれる前からずっといてくれたお前達を家族だと思ってる。それは思ってはいけない事なのか?」

召喚獣達がざわめきだす。

『!……いいえ、思ってはいけない事ではありません!ただ、そう思ってもらってた事に驚いただけです』

「名前で呼んでくれないか……?」

『ええ、風』

「これからよろしく、皆」

召喚獣達はそれぞれ鳴き声とかで嬉しそうな声をあげる。

俺もあんまりにも嬉しそうな召喚獣達をみて笑顔になる。

そして俺と召喚獣達が家族になった。



数日後。

すっかり森での生活になれた。

と言っても、明るいうちは小さめの召喚獣達と遊んでいる事が多い。
シヴァやラムウなどが子供は遊ぶのが仕事だと言うから。

でも、動物を獲ってきたりする。一応、生活するために最低限の事はしてる。



今日は、泉の近くでいつものメンバーで遊ぶ事になった。

いつものメンバー。
ユニコーン、ムンバ、チョコボ+子チョコボ、ミストドラゴン(ドラゴン。外見は不思議なダンジョン)モーグリ+子モーグリ、フェアリー、トンベリ、シルフ、ケット・シー、カーバンクル(FF8)、ベイビーシヴァ(名前があれなので、イヴと呼んでる)

この中で喋れるのはイヴだけ。

『で、今日はなにして遊ぶのよ』

手が完全に見えないくらい長い袖の水色の服を着た、長い耳に薄い青の長い髪を持つ女の子が宙に浮きながら聞いてくる。

「皆のやりたいことでいい」

『もう!あんたはすぐそう言う!自分のやりたい遊びはないの!』

「俺は皆といるだけで楽しい」

そう言うと若干顔を赤くして嬉しそうにしつつそっぽ向くイヴ。

『まったく……(そう言われたら何も言えないじゃない)仕方ないわね、皆!なにやりたい!』

クエー!とかクポとか様々な鳴き声が聞こえる。

『じゃ、一番多かった宝探しね!』

「わかった」

宝探し。

チョコボがどこからともなく持ってくる地図を頼りに宝を探すと言うもの。

皆に地図を渡して時間内に一番多くに宝を見つけたものが勝ちとなる。

なお、これはペアで行う。

ペアはこれまたいつも通り。

チョコボ、モーグリペア。子チョコボ、子モーグリペア。フェアリー、シルフペア。ユニコーン、ミストドラゴンペア。ムンバ、ケット・シーペア。トンベリ、カーバンクルペア。

最後に俺とイヴのペアだ。

一番強いのはチョコボ、モーグリペアだ。

皆が最低限の能力を使える様に多めにマナをあげておく。

『準備はいいわね!それじゃあ、開始!!』

一斉に皆が散っていく。

『さぁ、私達も行くわよ!!』

「ああ」



森の中。

『さぁ、魔法で掘るわよ!』

俺は頷いて答える。

『さっさとやらないとまたチョコボ達に負けちゃうわ』

イヴは氷の槍を作る。

俺もブリザドで氷の槍を作りそれを使って掘る。
遊びの中で魔法の練習もしている。皆に教えてもらうのだ。

今はイヴがいるから氷属性でやる。

といっても……

『はあああああ!』

ガガガガガ!と音をたてながら氷の槍で地面を掘ると言うより抉っていくイヴ。

俺も、イヴほどではないにしても少しづつ氷を操作して掘っていく。
魔法は苦手だ……



そして夕方頃。

皆が集まって成果を発表しあった。

優勝はやっぱりチョコボ、モーグリペア。

強すぎる……

見つけたお宝15個。圧倒的だ。
大体5個くらい見つかれば多いほうなのだが。

ちなみに俺とイヴは3個。イヴは見つけても宝を壊すから。



それから住んでる洞窟に戻ると、泥だらけの俺達はシヴァに説教された。

『ごめんなさいかあさまー!!氷の槍降らせないでー!!』

イヴが叫ぶ。

召喚獣達に氷の槍の雨を降らせてる。
俺にはやってこないんだけど、シヴァ怖い。

結局俺が止めに入った。



その夜。
イフリートとタイタン、リヴァイアサンが協力して造ってくれた温泉で、皆で体を洗う事になった。

俺は静かに入っていたものの(温泉に入るとぼーっとしてしまう)、一緒に遊んだ召喚獣達は温泉で泳いだりはしゃぎすぎてまたシヴァに叱られた。

俺はトンベリに、温泉にまで包丁を持ち込むなと注意した。
悲しそうな目でうるうるしてきたけど、負けてはダメだ。

包丁が錆びるって言ってようやく包丁を持ち込むのをやめてくれた。

ちなみにイヴは温泉には入れないので泉の方に行った。

そうして一日は終わっていく。



それからさらに数日。

俺は剣を教えてもらってる。
皆にちょっとした事でも頼るのはよくないと思ったから。

教えてくれるのは、オーディン、ようじんぼう、ライディーン、ナイツオブラウンド、ギルガメッシュ。

皆、スパルタ。

本当のつわものになるのなら、実戦しかあるまいなどといった感じだ。
それぞれが本気の殺気をたたきつけながら襲い掛かってくる。

こんなメンツでよく今、生き残ってると思う。

ちなみに剣のほうは、クーシーが練習用の剣を作ってくれた。
実戦で使う武器は召喚獣達全員が全力で作ってる。

いったいどんな剣になるのか……



それからどれくらいの時がたっただろうか?
途中から面倒になって数えてない。(最初の2~3ヶ月で数えるのやめた)

ゆっくりと成長した。

召喚獣曰く、普通の人間より育ちは遅く、一定まで大きくなるとそこから姿は変わらなくなるらしい。

1度世界中の精霊に会いに行った。

俺は召喚獣と同じく彼らと近い存在らしいから。

今では皆、友だ。

だが、世界が分かれてしまってから会えなくなった。

それ以来、森をでてない。

何があったんだろうか?

召喚獣達は何かを知ってるみたいだが俺に教えたくないそうだ。

いずれわかる気がするから、聞かずにいる。

さぁ、今日は何をするか……






予言

予言します。

神託の日。それは神子が神託を受ける日。

光の柱が立ち上る聖堂で少年達を待ち受けるものとは――

変化……―はじまりのきざし―



次回もアンリミデットな導きを――





 
 

 
後書き
あらすじに注意書きを増やした方がいいのか……

注意、風と言う名前はあくまで借り物です。本名を出さない理由があるんで、途中までこの名前です。
そしてオリ主ものなのでめいっぱい変えようと思ったからかなり雰囲気が変わってます。

最初は黒き風みたいに神出鬼没型でロイド達が倒せない強敵のみ(オリジナルの敵など)倒していくみたいな事も考えたけど、それだと黒き風をだせよ!って話になると思うのです。

こんなオリ主だからだせるキャラがいるし…… 
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