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風と雲の継承者

作者:蒼鈴六花
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03 変化―はじまりのきざし―

 
前書き
いきなり原作開始まで飛びます。
ロイド達との出会いは外伝にて……
 

 
いつものように森の泉にいると声が聞こえた。

「おーい!」

何年か前から来るようになったもの達の声だ。

白と緑の不思議な動物に乗った、逆立った髪と目立つ赤い服を着た17才だという男。
それに後二人いる。

金色の長い髪に青い目の白い服を着た天然そうな少女。歳は16らしい。

最後の一人は銀色のやや長めの髪に水色の服を着た12才の少年。

「今日はお弁当持ってきたぜ!」

赤い服の、ロイドが笑顔で弁当が入った袋を見せる。

「僕が作ったんだよ」

銀色の髪のジーニアスは、自信作なんだ!と言ってこちらも笑顔。

「私も少しだけ手伝ったんだよ!」

金色の髪のコレットが最後に言う。

「……」

この三人はよくここに、(ほぼ毎日)遊ぼうぜ!とやってくる。
ドワーフの誓い、第十番。よく遊び、よく遊べだ!という事らしい。

ロイドが連れている不思議な動物、ノイシュも、召喚獣達と遊ぶ事が多い。

学校に行こうぜ!と何度も誘われるも、シヴァから止められている。
なぜかは知らない。

今日はピクニックってことで弁当持ってきたらしい。

「まだ、昼ご飯食べてないよね?一緒に食べよう!」

「皆で食べた方がおいしいもんね!」

ジーニアスが手際よく弁当の用意をする。
何も言ってないのだが、ジーニアスの料理はおいしいからいいか。

目の前に弁当が置かれ、静かに手を合わせる。

「それじゃあ!いただきます!」

「「いただきます!」」

「……ぼそっ(いただきます)」



ロイドSIDE

今日もコレットとジーニアスをつれて村の近くにある森の奥深くまで来た。

この森は精霊が住むって言われていてホントは入っちゃダメなんだが、数年前に迷い込んで以来よく来るようになった。

森の一番奥に泉がある。
そこに会いに来た奴がいるんだ。

特徴の説明だけど……俺、苦手でさ、ジーニアスが言うには……

暗い赤が混じったようなダークブラウンの長い髪を後ろでゆるく縛ってる。
前髪とサイドの髪が長い。

目は水色、瞳孔は白の不思議な目。服はいつも黒いローブのようなマント?を着ている。
普段隠れて見えないマントの中は、鈍い銀色の網目状のタンクトップに茶色い胸当て。

腰に剣を佩くための細いベルトと銃の弾が入った特殊なベルトをしている。銃持ってないのになんで弾だけもってるんだろうな?

後は黒い長ズボンに黒いブーツ、左腕のみ黒のアームカバーをしている。(指の先がでるタイプ)

身長は180くらい。細い感じもするけど適度に筋肉がついてる。
歳は18~19くらい。なぜか数年前と全く変わらない。

すごく強いけどエクスフィアを持ってるわけじゃないみたいだ。

ジーニアスの言ってた説明はこれくらいだ!か、カンペなんて見てないぞ!(こそこそ)

お、もうそろそろ泉だ。

(ごまかしきれてないよ、ロイド……byジニ)



SIDE OUT



ごちそうさまと言って昼飯終了。

それにしてもジーニアスの料理は12才の作ったものとは思えない。

そう思っているとロイド達が話しかけてくる。

どうも明日は神託の日らしい。
神子であるコレットが神託を受けるのだそうだ。

どんなことが起きるんだろうな!とロイドは少し楽しみにしてるようだ。

そんな話をして(俺はほとんど喋らず)ロイド達は帰った。

『ふぅ、やっと帰ったわね』

イヴはロイド達があまり好きではないらしい。
ロイド達がいると隠れてる。

『さ、私達も帰りましょ!』

「ああ」

なんだか暗くなるにつれ嫌な予感がしてくるが、寝る事にした。



次の日。

ロイド達の村よりやや北の方角が光った。

神託と何か関係があるのかもしれない。

光を見てると嫌な感じしかしない。
その事が気になる。

俺は光の所に行く事にした。



聖堂に向かう途中、赤に似た茶色い髪に紫の服を着た剣士とであった。

「……何者だ。なぜ聖堂に向かっている」

警戒されているようだ。

「……」

「?……貴様、どこかで……いや、今は聖堂に急ぐべきか」

男は一瞬不思議そうな顔をするも、すぐに戻り聖堂に向かって行った。
やはり何かあるのか?

そういえば、コレットは神託を受けるのだったな……
何もなければいいが。

俺は男の後を追って聖堂に向かった。



聖堂

聖堂につくとさっきの男がロイド達を庇っていた。

敵と思われる奴は立ち上がり再びロイド達に攻撃しようとしている。
腰から剣を抜いて一瞬で敵の目の前に行って斬る。

さっきの男を含むロイド達は、唐突に現われた俺に驚いた顔をする。
だがロイドはすぐに立ち直り笑顔になる。

「風!来てくれたんだな!」

「……」

コクリと頷く。
そしてすぐに前を向く。敵が近づいてきたからだ。

だが、さっきの茶髪の男が敵を切り倒した。

そいつを倒すとさらに敵(多分ボス)が出てきたが、どうやら戦う意思はないらしい。
ロイド達を庇った男に、まさか貴様が現われるとは……などと言って撤退していった。

敵が撤退したのを見た後。

「すごかったよ!」

「見えなかったもんな!」

「うん!ホントにすごかったよ、風!」

「……」

ここまで褒められる事はあんまりない。
悪い気はしない。

「あのおじさんも強かったね」

「そだね!」

「そ、そうだな……」

何だかロイドが珍しく若干暗くなる。

「無事のようだな」

茶髪の男が言う。
ロイド達を心配してたみたいだ。案外いい人なのかもしれない。

そう思っているとロイドが何かに気付く。

「あれは……エクスフィア?」

そういった時、建物の中から老婆が出てきた。

俺と茶髪の男を見ながら、コレットを助けた事に対し礼を言う。

「……なるほど。この少女が今回の神子なのだな」

その言葉に茶髪の男はそう言う。
そこでコレットは神託を受けてない事に気付く。

コレットはこれから聖堂の中で試練を受けるらしい。
聖堂の中は邪悪な気配がする事から、試練は魔物を倒す事だと思われる。

老婆曰く、本当にそうだとか、神子は天からの審判を受ける。
だが、護衛につくはずの祭司達がディザイアンの襲撃で全員倒れたと言う。

「それなら、俺がコレットの護衛を引き受けるよ」

ロイドがそういい始める。

老婆はロイドだけでは心許ないようだ。
すると唐突に茶髪の男がロイドに聞く。

「お前はロイドと言うのか?」

「そうだけど……人の名前を尋ねる前にまず自分も名乗ったらどうだ」

ロイドは若干不機嫌そうに答える。

「……私はクラトス。傭兵だ。金さえ用意してもらえるなら神子の護衛を引き受けよう」

男、クラトスは名乗り、護衛をすると言い始めた。
老婆はクラトスにお願いする。

ロイドは自分も行くというがクラトスに足手まといと言われる。
色々あったが結局。

コレットがクラトスを説得し、ロイドはついて行く事に。

「行くぞ、風、ジーニアス!」

「ええ!ボクも行くの??」

「……」

「あったりまえだろ」

俺も聖堂の中が気になるから丁度いい。



聖堂の中

コレットはいつもと雰囲気が違うと言う。
普段はこんなに魔物の気配がしないのだろう。

クラトスはロイドに戦術指南書を渡してた。
ロイドの事を心配してるような……そんな気配がする。

少し話をしてから先に進むと、ゴースト、ゾンビ、スライムなどのモンスターが襲い掛かってくる。

俺は剣で斬り裂いてく。
たまにクラトスの視線を感じる。剣術が気になるのだろうか?

仕掛けを解いて行くとソーサラーリングを発見。
ロイドが持つ事になった。

そして聖堂入り口正面の扉をソーサラーリングで開け、先に行くと最上階に着いた。

「ここが最上階のようだな」

「はい。あれが、祭壇です」

「じゃあ、あそこで光ってるのがクルシスの輝石か」

祭壇の中央に赤く光る石が置いてある。

「そうだよ。私、あれを握って生まれてきたんだって」

コレットがそう話した時、上から光が出始めた。

そして光の球が落ちてきたと思ったらそれは白い羽根の生えた金髪の男になる。

なんだろう、男から嫌な感じしかしない。

「な……何だ、あいつは?」

「あれが……天使だろう」

天使?あれが……羽根が生えただけの人にしか見えない。
ジーニアスがまさかあれがコレットの本当のお父さん?とも言ってるがどうだろうか?

「我が名はレミエル。マナの血族の娘コレットを新たな神子として天に導くクルシスの天使」

レミエルと名乗る天使?が少し降りてきて、クルシスの輝石がその人の前に来る。

「世界の中心で眠るマーテル様を目覚めさせる時がきた」

ジーニアスは姉さんの話してた伝説のとおりだとテンションが高い。

そしてクルシスの輝石がコレットの方に向かい、コレットの首の少し下辺りに付く。

「今この時より、コレットは再生の神子となる。我々クルシスはこれを祝福し、シルヴァラントに救いの塔を与えよう」

窓の外を見ると塔がいつの間にか立っていた。
ロイドとジーニアスはこれで世界が救われるんだなと喜んでる。

「再生の神子コレットよ。救いの塔を護る封印を解き、彼の地に刻まれた天の階を上れ」

「神子は確かにその任を承りました」

「よろしい。我らクルシスはそなたが封印を解放するごとに天使の力を与えよう。そなたが天使として生まれ変わった時、この荒んだ世界は再生される」

「ありがとうございます。必ず世界を再生致します」

「まずはここより南の方角にある火の封印を目指すがいい。彼の地の祭壇で、祈りを捧げよ」

そう言ってレミエルは消えようとするもコレットに止められる。
コレットはレミエルが本当の父親か確かめようとした時、相手はコレットを最愛の娘と呼んだ。

あれが、コレットの父親?
なぜかそう思う。よく分からないが嫌な気分になる。

無意識に右手を胸に当ててた。

「どうしたの?風」

ジーニアスが心配そうに聞いてくる。
なんでもないと思いながら首を振る。

「調子が悪いなら言ってね」

コクリと頷く。

それから外の出る事になったが、聖堂の入り口でジーニアスの姉のリフィルとであった。
ロイドが声をかける。

「二人とも!それに風まで!どうしてここに!ロイドとジーニアスは教室で自習してるはずでしょう!」

ジーニアスは尻を叩かれ、ロイドは蹴り飛ばされる。

「さあ二人とも、反省したら家に帰りなさい。今日の授業はなくなりました」

そう言ってリフィルはこれから何をするのかジー二アスが聞くが、許可がおりたからめいっぱい聖堂を調べるようだ。

そして立ち去る前に。

「風、私はいつでも貴方が学校に来るのを待ってるわ」

「……」

リフィルも俺を学校に行かせようとする。
学校とは面白いのだろうか?行って見たいのだが、シヴァに見つかってしまう。

俺達が聖堂を出ようとすると高笑いが聞こえてきたけど、ジー二アスに知らない方がいいと言われた。

イセリア村。

実は初めて村に来たのでロイド達に案内してもらった。

「学校見ていいか?」

と聞くとロイド達は喜んで案内してくれた。

学校にはリフィルが戻ってきていて、ロイドがコレットの旅の事を聞くと、その旅にリフィルが同行する事になったとリフィルは答えた。

ジー二アスは村に残すようだ。俺とロイドにジー二アスの事を頼んできた。
頷いて答えておいた。

そして学校を出てコレットの家に向かう事になった。

世界再生の旅について話し合いの途中だったようだが、先ほどの老婆からコレットを助けたお礼という事でコレクター図鑑ってものをもらった。

そこでロイドとジー二アスは世界再生の旅に行きたいといい始める。

だがクラトスと村長に反対され、許可はもらえなかった。
しぶしぶ出て行く二人についていくと後からコレットが出てきて謝った。

謝る事じゃないとロイドが言ってその話は終わりになったがそこでジー二アスが、コレットが今日、誕生日だった事を思い出し、クッキーを渡す。

そういえば、今日だった。
完成したから持っててよかった。

コレットの手をつかんで手のひらを上にして誕生日プレゼントを渡した。

「これは?」

「お守り」

蒼い小さな球。力を込めて作ったもの。

「すごく綺麗、ありがとう風!大切にするね!」

コクリと頷いて答えた。
その後ロイドを見ると、変に慌ててた。

どうやら忘れてたらしい。
あともうちょっとで完成する!明日渡すから!と言ってる。本当だろうか?

コレットが家に戻った後、ジー二アスにうそつきと言われ、これから作れば間に合うと言ってる。作ってなかったのか……

そして帰る事になったのだが、ロイドの家までジー二アスとついて行く事になった。
俺の住む森はロイドの家よりさらに深い森の奥だから途中にロイドの家がある。

そしてジー二アスは友達に会いに行くようだ。

俺は森の外が久しぶりだからこの際歩こうと思ったから。

途中ジー二アスの家によってから村の入り口に行くとノイシュが来ていた。
俺は近寄って頭を撫でる。ノイシュは好きだ、いい奴だから。

ロイドは門番に村長の伝言とかで止められてた。
なにか人間牧場って言うのがロイドの家の近くにあるから気をつけろだとか、まさかそこに入って遊んでないだろうななどと聞こえてくる。

人間牧場?なんだそれは。
森の近くにあるらしいが村に近いところはめったに行かないから知らない。

とりあえず俺達は村を出た。






予言

予言します。

森に入った子供達。

そこで小さき子の友と出会う。

しかしそれは悲しい始まりのきっかけ。

追放……―たびのはじまり―



次回もアンリミデットな導きを――




 
 

 
後書き
この話はオリ主、ほとんど喋らない。心の中で思うだけのようです。

オリ主の服は黒き風を参考にしました。
今は基本的に外見は黒き風に近いです。

5話くらいまで出して、そこからゆっくりペースになります。
 
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