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ルドガーinD×D

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第九話:新たな仲間達

「本当にルドガー君は料理が得意ですね、今度からお茶請けは全部ルドガー君に頼みましょうか」

「…先輩の作った羊羹おいしいです」

「そう言って貰えると嬉しいな、初めて作ったから心配だったんだけど…それと朱乃さん、さりげなく俺に仕事を押し付けようとしないで下さい」

今、俺達は部室でまったりとお茶を飲みながら俺が作った羊羹を食べている真っ最中だ

悪魔になってからは契約通り毎日お菓子を作ってみんなに配っている

部長は毎日する必要はないと言ってくれたが

俺自身の趣味でもあるので今のところは毎日作っている

ちなみに今日の羊羹は小猫ちゃんのリクエストだ

「ふむ、これが和の味というものか、なかなか上手いな」

そういいながらパクパクと食べ続けているのは

俺と同じ日にグレモリー眷属になったメッシュ仲間でもある聖剣使いのゼノヴィアだ

何でも神の死を知ったせいで教会から破門されたので破れかぶれで悪魔に転生したそうだ

駒は騎士の駒だ、ちなみに俺の駒は戦車の変異の駒(ミューテーションピース)だそうだ

子猫ちゃんと同じ駒らしいから詳しいことは今度小猫ちゃんから聞こうと思っている

それと……さっきからこちらに視線を送っている人は何をしているんだろうか?

「……魔王って暇なんですか?サーゼクス様」

「おや、気づかれたかね?」

「お、お兄様!!?」

俺がそういうとさっきから扉の外でこちらを伺っていたサーゼクス様がグレイフィアさんと一緒に部室に入ってきた

部長はいきなりの登場にかなり焦って羊羹を取り落していた

ああ…もったいないな

「えっと…部長?」

イッセーが何事かと困惑した様子で部長を見つめ

祐斗や朱乃さん、小猫ちゃんは慣れた様子で跪き

最近悪魔になったばかりのアーシアとゼノヴィアはおろおろとしていた

俺?俺はもちろん座ったままさ!!

………いや、ガイアスで王様に慣れ過ぎたせいで跪くという行為自体

頭の中から消えてたから許してくれよ……うん、反省はしてる

「今日はプライベートで来ているからそんなに畏まらなくていいよ」

サーゼクス様がそういうと多少の緊張は残しながらも祐斗たちは態勢を解いていく

「披露宴の時以来かな兵藤一誠君」

「え、えっと、お、お久しぶりです」

イッセーが緊張でガチガチになりながら挨拶を返す

見ていて面白かったがふと考えてみるとイッセーの反応が普通で自分が可笑しいのだと気づく

……これもガイアスの影響か!!

「あなたがルシファーか、お初にお目にかかる、私は聖剣使いのゼノヴィアだ」

「ゼノヴィア君か、話には聞いていたよ、君のような優秀な子が悪魔陣営に来てくれたことを嬉しく思うよ」

「そう言われてホッとしたよ、何しろ元教会勢力だからな」

「私個人は優秀な子なら誰でも受け入れるよ」

さっきまでのオロオロした様子とは打って変わって毅然とした様子になったゼノヴィアに少し感心する

まるで騎士みたいだな、あ!!騎士だったな

「あ、アーシア・アルジェントです、よ、よろしくお願いします」

「ああ、こちらこそ、リアスの眷属として期待しているよ」

まだ、オロオロとした感じのアーシアだったけど、しっかりと挨拶できたみたいだな

えらい、えらい!!

「さてと、久しぶりだね、ルドガー君」

「「「「「え?」」」」」

え?何その反応?俺がサーゼクス様と知り合いってそんなに可笑しいのか?

人間、一生に一回位王って名の付く人に会うだろ?

え?ないの?
「お久しぶりです、サーゼクス様一年ぶりですかね?」

「ああ、君が中々顔を見せてくれないからミリキャスが寂しがっているよ」

「すいません、こちらに慣れるのに忙しくて、でも今はグレモリー眷属になったので直ぐに会えるって伝えておいてくれませんか?」

「ああ、きっとミリキャスも喜ぶよ」

何だろう、俺がサーゼクス様と話しているとみんなが何か言いたそうな顔で見てくるんだけど?

「すいません、お兄様、あの…ルドガーとは一体どういう関係なんですか?」

「ああ、ルドガー君はミリキャスの命の恩人なんだよ」

「ミリキャスの!?あの、詳しく聞かせてくれませんか?」

「そうだね、あの日は――」



「そうだったの……ルドガー……あなたも辛い思いを……」

「ルドガー君……辛かったらいつでも僕を頼っていいからね!!」

「いつでもお姉さんを頼ってくださってかまいませんよ」

「ルドガー……お前って奴は……もっと俺たちを頼っていいんだぞ!!」

「…今度おいしいケーキ屋教えてあげます」

「うう…ルドガーさんも辛い目に合ってたのですね」

「案ずるな、ここにはお前の仲間しかいない、誰もお前を拒絶したりなどしない」

だ、か、ら、違うから!!?みんな盛大に勘違いしてるだけだから!!?

ていうか誰だよ!?迫害から逃げてる最中に誤って冥界に来たって少年は!!?

どれだけ拒絶されても人を救い続けた心優しい少年は!!?

え?ルドガーさん(笑)ですか?

嫌だな、俺の人生そこまで……いや、もしかして同じぐらい酷い?

二千万の借金を負って、指名手配されて、ミラを失って、エルのパパを殺して

兄さんを殺して――

「泣きたいときは泣いていいんですよ?」

突如感じた暖かさに驚いて顔を上げるとアーシアが俺を抱きしめてくれていた

やばい、アーシアまじで聖女

「いや、大丈夫さ、ちょっと……思い出しただけさ」

「……そうですか、でも辛くなったらいつでも言ってくださいね」

「ああ……そうさしてもらうよ」

『みんな』とはもう会えないけどその代わりに今はみんながいる、やっぱり仲間っていいな………

それと、イッセー、血涙を流しながらこっちを見るな、正直いって怖い

その後サーゼクス様は今度ここで行われる三勢力会談の下見として

授業参観にくると言い残してから(部長からの反対は受け流して)

泊まるところがないという理由でイッセーの家に泊まりにいった

そういえばイッセーって今、アーシアと部長と一緒に住んでいるんだったな……このリア充め!!

ふん、でも俺にはクロがいるから悔しくなんかないんだからな!!!

………ああ、早く帰ってクロの肉球に癒されよう



side クロ(黒歌)


「ただいま」

にゃ、ルドガーが帰ってきたにゃ、今日もいっぱい撫でて貰うにゃ♪

…む!?ルドガーから他の女の匂いがするにゃ!!

「クロ?」

不思議そうに私を見つめて抱き上げるルドガー、そんなルドガーに私は

「いてっ!?」

猫パンチを食らわせる、ふん、浮気はだめにゃ!!

「どうしたんだ、クロ?」

「ニャー!!」

「お腹でも減ってるのか?」

むー……猫の姿ままだと言いたいことも言えないにゃ、人型になろうかにゃ?

でも、それだともう今の関係には戻れないにゃ……

私の正体がばれたらルドガーはどう思うだろうか?

「おーい、クロ?」

きっと、ルドガーは優しいから私を拒絶したりなんかしない

でも――私と一緒にいたら必ず迷惑がかかる

だからいつかはルドガーのもとを離れなければならない

……きっと、いつの間にか消えたらルドガーは私の正体に気づくことはないと思う、でも――

「今日は魚料理にするからさ、クロ」

最後に一度位は本当の私を見せても構わないよね?

「ナァ~♪」

「うお!?今度はべっとりだな!!」

まあ、まだ先の話、だから今は精一杯甘えさせてね、私のご主人様♪
 
 

 
後書き
ルドガーさんは変異の駒で転生してもらったことになっています

正直普通の駒だとリアスの今の実力的には転生させれないと思ったのでご都合主義でそうさせてもらいました

納得出来ない方もいらっしゃるかも知れませんがお許しくださいm(__)m

それでは今回も読んでくださった方ありがとうございます(^_^) 
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