仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第百二十一話 めぐりあいっ!その十
「それは確かだからな」
「そうだな、悪い娘達じゃない」
それは確かだとだ、木崎も犬神達の目を見つつ答える。
「あの変質者もそうだしな」
「それで変質者、いえ啓太様は」
せんだんが前に出て木崎に彼のことを尋ねた。右手には閉じられた扇子がある。
「ご無事なのでしょうか」
「安心しろ、確かに猥褻物陳列罪で逮捕したがな」
それでもだとだ、木崎はせんだんの問いにも答えた。
「何も危害は加えていない」
「左様ですか」
「ついでに言えばズボンのベルトも用意しておいた」
その切れてしまったそれをだというのだ。
「安心してくれ」
「それでは今から」
「ああ、もう取り調べも済んだ」
事情聴取は行ったというのだ。
「露出以外は何もない、注意も済んだし帰ってもらうだけだ」
「わかりました」
こうしてだった、啓太は解放されることになった。そうして群青色の綺麗な女性的な髪と中性的な整った顔立ち、黒い瞳を持ち白いシャツと青いズボンの青年と。
黒い瞳と髪、白の着物に青い帯で身体を包んでいる端正な顔立ちとすらりとした長身の青年の二人に付き添われて緑の明るい目と茶色のショートヘアの整っているが妙に明るく三枚目な顔立ちの青年が来た、服は青いジーンズに茶色の上着というものだ、上着の下には赤いシャツがある。
その茶色の髪の青年は如何にも不満そうにこう言った。
「何でズボンのベルトが急に切れたんだよ」
「古かったんじゃないですか?」
「私もそう思います」
二人の青年はそれぞれ彼の左右からこう答える。
「ベルトも古いと切れますから」
「こうしたこともあります」
「それでも何でトランクスまで一緒に落ちたんだよ」
青年は二人にそう言われてもまだ言う。
「しかも痴漢とか見た人が叫んだらお巡りさんが一瞬で何人も来て連行されてな」
「あれは確かに速かったですね」
黒髪の青年もこのことは否定しない。
「一瞬でした」
「それで捕まってよ」
「災難でしたね」
「こっちの世界の警察は瞬間移動が出来るのかよ」
「だとすればかなりの力がありますね」
「捜査も順調かと」
「しかもな、もうな」
「はい、犬神達も来てくれていますし」
ダークブルーの髪の青年がここで言う。
「有り難いですね」
「お話を伺いまして」
せんだんが犬神達を代表して三人の青年に話してきた。
「お迎えにあがりました」
「悪いね、わざわざ来てもらって」
「いえ、薫様もお兄様もお疲れ様です」
せんだんは微笑み彼女達の主であるダークブルーの髪の青年川平薫と黒髪の青年、彼女の兄のはけに応えた。
「啓太様に付き添って頂いて」
「悪いわね、本当に」
ようこも二人に礼を述べる。
「啓太のいつものことに付き合ってもらって」
「というか災難だったぜ」
その茶色の髪の青年川平啓太も不満を露わにさせたままで言う。
「急にズボンとトランクスが落ちてな」
「まあね、今回はあんた何も悪くないからね」
「そうだよ、災難だったよ」
「こっちの世界に来たと思ったら」
「ああ、門を潜ってな」
こうようこと話す慶太だった。
「それでこっちの世界に来たけれどな」
「それでなのですが」
なでしこがだ、ここで啓太達に言ってきた。
「お話したいことがありまして」
「うん、この世界のことだね」
「はい、そしてこちらの世界で戦われている方々も」
なでしこは薫に応えながら右手でライダー達を示して話す。
「おられますので」
「ああ、その話ならもう聞いてるぜ」
啓太は両手を自分の頭の後ろにやった姿勢でなでしこに応えた。
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