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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第三章 悪夢
  第4話 静かな幕開け

上条「(まさか、士道から誘うとはな……)」

下駄箱に狂三と士道が何やら話しているのを見かけたので上条は、下駄箱の近くで2人の声がギリギリ聞こえる場所で士道と狂三を見ている。

上条は2人から目線を外して思う。

上条「(どうせ琴里ちゃんからデレさせろって言われたんだろうな……)」

上条が再び2人の方を見ると、そこには狂三はいなかった。

代わりに折紙が士道に何か問いただしている。

上条「(……とりあえず帰るか)」

上条は学校を後にした。







士道の隣のマンション

佐天「で?何か発展しました?」

佐天が不意に言ってきた。

こういうシリアスな話の時は、一緒に遊んでいた四糸乃とよしのんは一切話しかけてこない。

上条「……時崎狂三は生きてきた」

佐天「え!?」

一方「ハァ!?」

佐天と一方通行は自分の耳を疑った。

今、上条当麻は何て言った?

時崎狂三が生きている?

一方「昨日、テメェが死んだって言ってただろォが!」

佐天「一体どういうことですか!?」

上条「俺も分かんねえよ。でも時崎狂三は生きている」

上条はお手上げといった表情で言った。

一方「チッ!仕方がねェ。……それで?他にヤツのことで分かったことがあンのか?」

上条「あいつが精霊の武装の状態にならなくても精霊の力が使えることが分かった」

一方「そりゃ面倒だなァ……」

上条「今日、士道が狂三をデートに誘っていたから、次のデートで何か分かることがあるかもしれないぜ」

一方「結局、俺達は五河士道の監視って訳か……面倒くせェ……」

佐天「まあ仕方が無いですしね」

佐天が苦笑いして言った時、上条の携帯電話が鳴った。

電話の相手は琴里だ。

上条「もしもし」

琴里『あぁ、当麻くん?悪いんだけどさ明日、ラタトスクに来てくれない?』

上条「どうしてだ?」

琴里『どうやら士道が時崎狂三と鳶一折紙と十香とデートに誘われたらしいのよ』

上条「………鳶一と十香まで?」

時崎狂三はさっきデートに誘っていたから分かるが、なんで十香や折紙をデートに誘っているのか……上条には一生分からないだろう。

琴里『だから士道のサポートをしてほしいのよ。もちろん涙子達もね』

上条「了解」

琴里『じゃ、明日9時半にラタトスクに。よろしくね』

と言うと電話が切られた。

上条は3人(+よしのん)に今の電話のことを説明する。

よしのん『オッケーオッケー。明日は士道くんのサポートだね』

四糸乃「士道さんの、役に立てるでしょうか……」

佐天「まあ、なんとかなるでしょ」

一方「ったく…….面倒せェこと増やしやがって……」

多種多様な反応を見せたところで、今日の報告も終わったので、

上条「じゃ、今日の話し合いはこれで終わりだ」

佐天「はーい」

その時、一瞬よしのんの目が光ったような気がした。

一方通行が無言で部屋に戻ろうとしたところを、

よしのん『さ〜て、あーくん、今日は何して遊ぼうか〜』

一方「……」

背を向けているので表情は分からないが、一方通行が一瞬震えたような気がした。

数十分後、この家が騒がしくなった。








次の日

佐天「あーくん、大丈夫ですか?」

一方「全然大丈夫じゃねェよ……あのガキ……散々俺を振り回しやがって……」

四糸乃「でも……楽しかった、ですよ……」

よしのん『うんうん。あーくんをいじった時の反応は面白いしね♪』

琴里「あんた達、何してたのよ?」

よしのん『いや〜ちょっとね♪』

一方通行は舌打ちをして別の方向を見る。

琴里は『?』マークを浮かべて四糸乃とよしのんを見ていた。

その様子を見ていた上条が話題を変える。

上条「まさか3人とデートするとは……士道も大変だな」

佐天「そもそも3人とデートする士道さんがおかしいんですよ」

一方「……今から言っても仕方ねェだろ」

よしのん『士道くん、頑張ってね〜』

四糸乃「よしのん、士道さん、は……ここには、いないよ……?」

個性豊かな5人がここでも多種多様な言葉を交わす。

そこで、上条が再度確認するように言う。

上条「まあ俺達の今日の目的は士道のサポートだ。一応気を抜くなよ」

四糸乃「が、頑張ります」

よしのん『頑張ってね〜』

待ち合わせ時間まで残り30秒を切った。

琴里「そろそろ時間よ」

そして琴里は一呼吸おいて、不敵な笑みを浮かべて言う。






琴里「さあ、私達のデートを始めましょう」







 
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