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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第百十二話 スサノオ、出ます!その七

「あの、如月さん好きなタイプは」
「女の子のか」
「はい、そうした人はいますか?」
「いることはいるがだ」
 それでもだとだ、如月は元士郎に笑顔で話す。
「今はそうしたことはいい」
「仮面ライダーのことで忙しいからですか」
「いや、ダチがいるからな」
 だからだというのだ。
「別にいいと思っている」
「そうなんですか、それは何よりです」
「どうして何よりなんですか?」
 ギャスパーが如月の言葉を聞いてほっとした顔になって胸を撫で下ろした元士郎に尋ねてきた。今度は彼が尋ねたのだ。
「そのことは」
「ああ、如月さん格好いいだろ」
「はい」
 ギャスパーから見てもだった、如月は確かに格好いい。
「格好は古い感じですけれど」
「それでも背は高いし顔もいいしな」
「颯爽とした感じで」
「この人絶対にもてるぞ」
「僕もそう思います」
「だからな。若し会長が如月さんを好きになったら」
 元士郎が今考えていることの核心だった、そのことは。
「それこそな」
「そのことについては大丈夫です」
 今度は小猫が元士郎に言ってきた。
「匙先輩についても」
「そうなのか?」
「会長さんもお一人しかという方ですから」
「じゃあまさか」
 元士郎は今度は一誠を見て言った。今度は眉を顰めさせている。
「いや、違うよな」
「これ以上ライバルが増えては困ります」 
 小猫は無表情のままぽつりと述べた。ただこのことはギャスパーも元士郎も気付いていない。それも全くだ。
「私にとっても」
「そうだよな、会長が一誠を好きになるなんてな」
 ここでこう言う元士郎だった。
「ないよな」
「ただ。匙先輩も」
 ここで小猫は元士郎にこう尋ねた。
「一誠先輩はお嫌いではないですね」
「馬鹿でどうしようもないドスケベだけれどな」 
 それでもだとだ、こう言った元士郎だった。一誠を見つつ。
「いい奴だよ」
「その通りです」
「俺も随分と助けてもらってるよ」
「はい、そうです」
「けれど何でそんなこと急に言うんだよ小猫ちゃん」
「別に。ただ会長さんは一誠先輩には向かわれませんので」
 このことは確かだというのだ。
「ご安心下さい」
「どういう訳か知らないけれどそうなんだな」
「そうです」
 その通りだというのだ。
「ご安心下さい」
「だったらいいけれどな」
「匙先輩は安心していいです、会長は実はとても優しい方です」
「そうそう、そうなんだよ」
 元士郎は小猫の今の言葉にこれまでのやり取りのことを忘れて右手の人差し指を立てて話した。
「会長は確かに凄く厳しいけれどな」
「その中に」
「あるんだよ、実は優しい人なんだよ」
「そのことを隠しておられるだけです」
「小猫ちゃんもそのことがわかってるんだな」
「一応は」
 そうだというのだ。
「そのつもりです」
「有り難いよ、とにかくな」
「匙先輩はですね」
「これ内緒だぜ」
 こっそりとした口調でだ、元士郎は小猫にこのことを話した。 
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