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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第171話 風竜VS天神

 
前書き
ど~も~☆07で~す☆
今回は大魔闘演舞2日目のバトルパートの続きです!な、長い・・・今回は第3試合と第4試合です。
ナレーション風に書いていきます。
それでは、第171話・・・スタート☆ 

 
チャ「盛り上がってきたところで、続いて第3試合に参りましょうっ!!」

ヒビキ、ショールと続いて新たなイケメン魔道士(キルロ)が現れた事により会場は更に盛り上がっていた。今でも観客の女性の大半の瞳はハートのままだ。

チャ「第3試合、四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)、セメス!!VS白い柳(ホワイトウィロウ)、シェナ・ティッド!!」

観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!」

石造りの会場の出入り口からロボットのような巨体をしたセメスが姿を現した。

ロ「セメス!お前の真の力を見せてやれっ!俺達は、ワイルド・・・」

四つ首全「フォーーーーーッ!!!」

ロッカーの声を合図に四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)のメンバーが声を揃えて叫ぶ。

マ「相変わらずワイルドな人達だな~。」

エル「マヤも似たようなもんだろ。」

マヤが組んだ両手の甲に顎を乗せて呟き、その発言にエルフマンが突っ込んだ。反対の石造りの会場の出入り口からはお尻がすっぽり隠れてしまう長い金髪を風になびかせながらシェナが姿を現した。

ル「あっ!あの人、以前週刊ソーサラーのグラビアに出てた人だ。」

グ「欠かさず見てんだな・・・」

ト「という事は、ミラさんとも親しいんでしょうかね?」

当の本人であるミラはこの場にはいないのだが・・・両者会場のど真ん中で向かい合うように立ち止まり、試合が始まる合図をじっと待つ。

チャ「第3試合、開始ッ!!」

チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいる男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。試合が始まった。最初に動き出したのは、

シェ「金髪!」

シェナだった。自慢の長い金髪の先端に雷に変えながら自由自在に操る。

エ「フレアと同じ魔法か?」

フレア・コロナ。元大鴉の尻尾(レイヴンテイル)の魔道士だ。フレアの場合自信の長い赤髪を炎に変え自由自在に操る魔法を使う。

リョ「あいつの事だったのか。「金髪のシェナ」ってのは。」

リョウは納得したように呟いた。セメスは雷に変わったシェナの金髪を巨漢とは思えない素早い動きでかわすと、

セ「これでも食らえっ!」

その巨漢の体をものすごい速さでこまのように回転させ、高速回転したままシェナに襲い掛かる。シェナも可憐な身のこなしでセメスをかわす。逃げ回るシェナを高速回転したまま追いかけるセメス。

チャ「こ・・これはまるで、猫と鼠の追いかけっこだぁぁぁっ!」

ヤ「会場にいるのは猫でも鼠でもないけどね。」

ジェ「どっちが先にダウンするんだぁっ!?COOOL!」

ジェイソンの髪の毛はアンテナのようにピーンと立ち、腕を上下に振っている。一方、会場で追いかけっこをしている(シェナ)(セメス)は、

シェ「あーもー、しつこいっ!」

ついにシェナが痺れを切らした。ズザザァと音を立てて立ち止まる。その間で高速回転しているセメスは接近している。

タ「おいシェナ!」

ア「避けろぉぉぉっ!」

チ「うわぁ~!」

白い柳(ホワイトウィロウ)の待機場所にいるタクヤ、アチュールは身を乗り出してシェナに向かって叫び、チルチルは見ていられなくなり両手で目を覆う。

ウ「大丈夫よ。あのシェナがただ立ち止まって攻撃を受け止める訳無いじゃない。きっと、何か秘策があるんだわ。チルチルも手を離して、タクヤもアチュールも黙って見ていなさい。」

腕組をして冷静に呟いたのは白い柳(ホワイトウィロウ)のS級魔道士であるウララだった。

セ「これで終わりだぁぁぁっ!」

更に速度を上げて接近するセメス。シェナはその場から動かない。

チャ「接近するセメス!シェナはいったい何をするつもりなのかっ!?」

チャパティ・ローラの焦りがこもった実況が会場に響く。すると―――――

シェ「金髪!」

雷に変えた金髪を操り、セメスの足に巻きつけた。

セ「うあっ!」

セメスは高速回転するのを止め、バランスを崩し、そのままうつ伏せに倒れる。これはシェナにとって絶好の機会(チャンス)だった。

シェ「うおぉぉおぉらあああぁあああぁぁあぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」

セ「ぎょおおおぉおおぉぉおぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

シェナは金髪をセメスの足に巻きつけたまま、体全身を使ってセメスの巨体を持ち上げ、首を大きく動かしてセメスを投げ縄のように回し始めた。セメスはさっきとは違う高速回転をしながら悲鳴を上げる。

観全「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!?」

観客も全員口を大きく開き、目が飛び出しそうな勢いで驚嘆の声を上げる。

ナ&グ&&リョ「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

「信じられない」という感じの顔をしてナツ、グレイ、リョウも驚嘆の声を上げる。

ショ「す・・すごっ・・・」

ル「な・・何、あの人・・・・?」

フ「女の力だとは思えないぞ・・・」

ショール、ルーシィ、フレイも息を呑む。

ユ「す・・・すごい、怪力・・・・」

ウェ「ユモさんが言ってもあまり意味無いんじゃ・・・」

ウェンディの言うとおりである。ユモはかつて「格闘技の名手」という名でフィオーレ中に知れ渡った人物だ。当然、格闘技の腕もその力も目を見開くほどの迫力がある。そのユモが驚いても逆に可笑しいと思うのは当たり前だ。

シェ「てええぇええぇぇえええええええええええええええええええええええええええいぃっ!!!」

セ「ぎょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・」

しばらくセメスを回し続けた後、シェナはセメスの足から巻きつけた金髪を解き、セメスをそのまま天高く放り投げてしまった。セメスは何も出来ずに放り投げられ―――――ズドドドォォォォォン!!!と凄まじい音と砂煙を巻き上げて落下した。

セ「・・ヵッ・・・ヵヵ、ヵ・・・」

それからセメスが立ち上がる事は無かった。倒れたセメスの巨大なお腹にシェナはドガッと腰を下ろすと、

シェ「ふぅ。」

と、額の汗をスカートのポケットから取り出した白いレースのハンカチで拭き取った。

チャ「試合終了ォォォ!勝者、シェナ・ティッド!白い柳(ホワイトウィロウ)、10ポイント獲得!!」





ア「おっしゃあああっ!」

チ「シェナが勝ったぁ~!」

タ「流石ギルド一の怪力シェナだな。」

アチュール、チルチルは嬉しそうにガッツポーズを取り、タクヤはシェナが怪力である事を改めて実感したようにコクッと頷いた。

ウ「ねっ、私の言ったとおりだったでしょう?」

ア「ウララもすげ~よなぁ~。人の勝負(バトル)の勝ち負けをズバリ!と当てちまうんだからよ。」

頭の後ろに手を回したアチュールが口を開く。その言葉にウララは小さく微笑んだだけだった。





チャ「続いて第4試合、海中の洞穴(マリーンケイヴ)、バロン・クライシス!!VS蛇姫の鱗(ラミアスケイル)、シェリア・ブレンディ!!」

石造りの会場の出入り口から緑色の髪の毛を揺らしながら歩くバロンと、赤紫色の髪の毛を黄色いリボンでビッグテールに束ねたシェリアが―――――

シェリ「ひょわぁっ!」

その場で盛大に転んだ。

バ「あ、あの・・大丈夫、ですか?」

目の前でいきなり女の子が転んだ事に驚きながらもバロンはシェリアに手を差し出す。

シェリ「アハハ。ありがとう。」

シェリアはその手を掴んで立ち上がる。

ウェ「シェリアー!しっかりー!」

昨年、シェリアと対戦した時から友達になったウェンディが待機場所から応援する。その声に答えるようにシェリアはウェンディに手を振る。

チャ「第4試合、開始ッ!!」

チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいる男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。最初に動き出したのは、

シェリ「天神の・・・怒号ッ!!」

シェリアだった。息を深く吸い込み両頬を膨らませると、黒い空気の(ブレス)を勢いよく吐き出した。バロンはシェリアの攻撃を避けずにその場で腰を低くして身構えると、

バ「風竜の・・・鉄拳ッ!!」

右手の風の渦を纏い、黒い空気の(ブレス)のど真ん中に打ち込み弾き飛ばした。

ナ「あいつ・・・!滅竜魔道士(ドラゴンスレイヤー)なのかっ!?」

それを見たナツが目を見開いて叫んだ。

バ「俺は体内に風の滅竜魔法が使える魔水晶(ラクリマ)を埋め込んだ第2世代の滅竜魔道士(ドラゴンスレイヤー)だ。」

マ「ラクサスと同じって事か。」

マヤが小さく呟いた。

チャ「会場に、竜殺しの魔法を使う魔道士と、神殺しの魔法を使う魔道士が向かい合ったぁぁぁっ!!」

ヤ「風竜と天神(テンズン)の戦い・・・面スろそうだねぇ。」

ジェ「COOL!」

両者の間に静かな沈黙が流れる。

シェリ「へぇ。ウェンディ(天竜)の次はバロン(風竜)かぁ。じゃあ、手加減無しの本気でいくよぉっ!」

バ「こっちも、年下の少女だからといって、手加減は一切無用だよっ!」

両者が拳に風の渦と黒い空気の渦を纏い、同時に小さく地を蹴り拳を相手に振りかざす。

エ「私はこの戦い、シェリアの方が有利だと思うぞ。」

ト「どうしてですか?」

グ「確か、あのシェリアって奴は自己回復が出来るんだ。」

エル「体力や魔力は回復せんが、自分の傷の治療だけは出来るんだ。」

フ「ふぅ~ん。」

ユ「でも、あのバロンっていう人、確か海中の洞穴(マリーンケイヴ)のS級魔道士の1人。そう簡単にはやられないと思うよ。」





アニ「うひゃ~、あのバロンさんと互角だよ。あの子。」

アリ「天空の滅神魔道士(ゴッドスレイヤー)・・か。」

イ「大丈夫かなバロンさん・・・」

ハ「あのバロンさんなら、もし負けたとしても、悔いの残らない勝負(バトル)をしてくるはずだ。」





ジュ「ほぉ。シェリアとなかなか良い勝負をしているな。」

ユウ「なかなかやるじゃねぇか。」

オ「勝たなかったら回すよ!」

トビ「もっと本気出せよーっ!」

リ「風の滅竜魔道士(ドラゴンスレイヤー)・・・面白い。」





バ「はぁ・・はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・はぁ・・はぁ・・・・はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・・」

シェ「はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ、はぁ・・・・はぁ、はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ、はぁ・・・はぁ・・はぁ・・・・」

バロンもシェリアも息が荒く、すでに魔力の限界に近づいてた。

バ「はぁ・・・はぁ、じ、事故回復は・・便利な、魔法・・だね。はぁ、はぁ・・・」

シェ「はぁ、はぁ、ま・・まぁね。はぁ・・はぁ・・・はぁ、はぁ・・・」

短い会話を終わらせると、バロンは頭上で両手をクロスし、シェリアは両腕を横に広げると、

バ「滅竜奥義・・・」

シェリ「滅神奥義・・・」

バロンの両手には風が集まり、次第にそれが徐々に膨れ上がっていく。シェリアの広げた両腕には黒い空気の渦が集まっていく。

チャ「おぉっと!ここで両者揃って大技を放つようですっ!」

ヤ「これで最後かねぇ。」

バロンの両手に集まった風は大きな球体になり、シェリアの両腕には大量の黒い空気の渦が集まっていた。

ル「ちょ、ちょっと!あんな至近距離で奥義を放つのぉっ!?」

ショ「ちょっと、危ないんじゃないか?」

リョ「「ちょっと」じゃなくて、「かなり」ヤバイだろっ!」

そして―――――















バ「風邪烈媒花ッ!!!」

シェリ「天ノ業雲ッ!!!」















風の球体と黒い大量の羽が激しくぶつかり合い、ドドドガガガガガァァァァァァァァァァン!!!と大爆発が起こった。

観1「うぉああぁぁあぁあああっ!」

観2「ぎょええぇえぇぇえええっ!」

観3「ひゃあああああああああっ!」

チャ「バ、バロンとシェリアの最大攻撃が激しくぶつかり合い、強風と砂煙が起こる大爆発がっ!!」

ヤ「こりゃたまげたねぇ。」

ジェ「COOL!」

砂煙のせいで、会場にいるバロンとシェリアの様子が見えなくなっていた。

ウェ&リ「シェリアー!」

ハ&イ「バロンさん!」

会場に視線が集まる。すると、砂煙の中から黒い影が―――砂煙が晴れると、さっきより息を切らしながらも、その場に立っているバロンとシェリアがいた―――――と、思ったのも束の間、

シェ「・・・ぅっ・・!」

シェリアが小さな呻き声を上げてその場に肩膝を着いた。すると、

バ「・・・・くっ・・・!」

バロンが膝から崩れ落ちるようにその場に倒れた。それからバロンが立ち上がる事は無かった。

チャ「試合終了ォォォ!勝者、シェリア・ブレンディ!蛇姫の鱗(ラミアスケイル)、10ポイント獲得!!」 
 

 
後書き
第171話終了です☆
セメスとシェナの勝負(バトル)、少しアニメのミリアーナとセメスの勝負(バトル)と似てたな。
次回は大魔闘演舞2日目のバトルパートの続きです!長い!たぶん、第5試合と第6試合どっちもやります。たぶん・・・(←まだ決まった事ではないので、2回言いました)
それではまた次回、お会いしましょう~☆ 
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