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ヘタリア大帝国

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TURN139 銀河の真実その三

「耳栓をさせるのだ」
「耳栓って!?」
「それをしないといけないの?」
「そうだ、指示等は目でやってくれ」
 耳ではなく、というのだ。
「奴等の言葉を聞いてはならないからな」
「ひょっとして今の言葉を?」
 カテーリンはここで気付いた、柴神の言葉の意味に。
「聞いたらいけないんだ」
「察してくれたか」
「うん、それでなのね」
「そうだ、奴等の言葉を聞けば奴等にコントロールされる」
 それでだというのだ。
「だからだ、そして今銀河にある戦力を出来るだけ多くチェリノブに集めるのだ」
「ソビエト軍だけじゃなくて」
「足りない、まだな」
 数の多さでは定評のあるソビエト軍でもだというのだ。
「わかったな、それではだ」
「わかりました、それでは」
「すぐに艦隊を集結させよう」
 太平洋と欧州のそれぞれの中心国である日本とドイツが応えた。
「あの化物達に対してですね」
「それでか」
「こいつ等は成長すれば大型化し艦艇位の大きさになる」
 柴神は自身が殺したそれを見つつ言っていく。
「そして宇宙空間でも動けるのだ」
「随分厄介な奴だな」
 フランスはそこまで聞いて顔をこれ以上はないまでに顰めさせて言った。
「本当にどんな奴なんだよ」
「そのことも話す、とにかく奴等の言葉は聞くな」
 このことは絶対にだというのだ。
「第八世代の艦艇なら奴等は防げる、だが」
「だが?」
「だがというと」
「それは防ぐだけだ、大本はどうにも出来ない」
 柴神は今は彼だけが知っていることを言う、しかしそこには明らかな危惧そして怯えがあった。
 そのうえでだ、彼は言うのだ。
「皆すぐに日本に来てくれ、帝の前で話したい」
「わかりました、それでは」
 秋山が応える、そうしてだった。
 一行はすぐに御所に入った、そこでだった。
 彼等は柴神の話を聞いた、それは驚くべきことだった。 彼はまず自分のことから話した。自分が何者かとだ。
「私は最初からこの世界にいた訳ではない」
「えっ、そうなのですか!?」
「違ったの!?」
 この話には皆驚いた、日本とイタリアも声をあげる。
「柴神様はこの世界の神様ではなかったのですか
「そうだったんじゃ」
「済まない、今まで黙っていた」
 そこがだ、違っていたというのだ。
「私はノープドッグという種族だったのだ」
「あの化物が言っていたか」
「その名前だったあるか」
「そうだったのか」
 こう言うのだった、アメリカと中国にも。
「東郷達が迷い込んだあの世界にいたのだ」
「あの世界にですか」
「そうだ」
 こう東郷にも答える。
「ワープ空間の向こうにあるな」
「潜水艦でも入るあの世界の向こう側の世界か」
「この世界とあの世界はワープ空間でつながっているのだ」
 今このことも明らかにされるのだった。
「そしてあの世界にだ」
「あれがいるのですね」
 スカーレットも『あれ』の姿を見て強張った顔だ。
「そうなのですね」
「あれが宇宙怪獣を操り、大怪獣もな」
「あの大怪獣もかよ」
 イギリスはあの世界のことを思い出して顔を顰めさせた。 
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