FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第166話 紅蓮鳥
前書き
07で~す♪
今回は大魔闘演舞1日目のバトルパート最終試合!果たして、どんなバトルを繰り広げてくれるのかっ!?
今回もナレーション風です。
それでは、第166話・・・スタート♪
チャ「さぁ!いよいよ大魔闘演舞1日目のバトルパートも最終試合となりましたっ!」
これまで、月の涙のカリンと、海中の洞穴のアリー、青い天馬のイヴと、白い柳のチルチル、妖精の尻尾Aのウェンディと、死者の仮面のリノ、四つ首の猟犬のウォークライと、幸福の花のスミレ、蛇姫の鱗のトビーと、銀河の旋律のルチーアが戦った。残るギルドは後2つ、最終試合ぶつかり合うのは・・・
チャ「最終試合、妖精の尻尾B、フレイ・レッドシェル!!VS気楽な禿鷹、リート・フェイダル!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!」
フ「えぇっ!?お、俺ェ!?」
自分の名前を呼ばれた当の本人であるフレイはその場に飛び上がった。
マ「相手は禿鷹。どっちも鳥だっ!」
ト「鳥対決ですね。」
フ「お、俺、妖精の尻尾Bのリザーブ枠なのに、いきなりバトルして良いのか?」
リョ「運営側が決めた事だ。今更返る事なんて出来る訳ねぇだろ。」
ユ「フレイだって修行したんだから、その成果存分に見せてきなよ。」
マ「その前に、まずは人間の姿にならないとね☆」
会場には茶色いジャケットを羽織ったリートと、人間の姿になったフレイが向かい合っていた。風が吹き、青緑色の髪と赤色の髪を揺らす。
ヤ「面白そうな対決だねぇ。」
レ「リート君は気楽な禿鷹な実力ある魔道士でもあり、鳥人間という異名でも知られている有能な飛行士でもあるんですよね。」
ヤ「フレイ君はどう出るのかねぇ?」
チャ「さぁ!予想もつかないこの戦い、勝つのはいったいどっちだ!?最終試合、開始ッ!!」
チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいた男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。それを合図に、最初に動き出したのはフレイだった。フレイは脇腹の辺りで両手を組むと、
フ「ファイアメイク、弓矢ッ!!」
炎を纏った矢をリートに向かって放つ。リートは避けもせず、正面から炎を纏った矢に向かい討つと、
リ「接収!鳥の魂!」
リートの体がいくつもの四角に分裂し始めた。
エル「接収!?」
リサ「鳥の魂・・・聞いた事も無いわ・・・・」
同じ接収を使うエルフマンとリサーナは目を見開く。そして、会場には人間の姿になり、目の前の光景に目を見開いているフレイと、巨大な翼を広げ、大きな黒い瞳、鋭く尖った口ばしを持つ巨大な鳥がいた。
チャ「な、なな何と言う事でしょう!リートが鳥に変身したぁぁぁっ!!」
鳥の姿になったリートは、翼で炎を纏った矢を弾き飛ばしてしまった。弾き飛ばされた矢はフレイの頬を掠め壁に当たって折れてしまった。
リ「驚いたか?」
まだ驚いているフレイに鳥の姿になったリートが問う。
リ「俺が鳥人間っていう異名で知られているか分かっただろ?」
フ「あぁ。でも、それなら俺も、お前と同じ鳥人間だ。」
リ「?」
そう言うと、フレイの体が光り出した。
チャ「と、突然、フレイの体が光り出した!」
ナ「お、おいフレイ!」
マ「ま、まさか・・・!」
ハ「えぇっ!?」
フレイの正体を知る妖精の尻尾の魔道士は全員待機場所や応援席から身を乗り出して目を見開く。そして、フレイの体から光が消えた時、そこにいたのは激しく燃え盛る炎のような赤色の羽で覆われた1羽の鳥が羽を羽ばたかせていた。
チャ「な、なななな何と言う事でしょう!フレイも鳥に変身したぁぁぁぁぁっ!!会場に、2羽の鳥が集結したぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
会場全体が驚嘆の声に包まれる。
観1「お、おいあの鳥、よく動物姫と一緒にいる赤い鳥じゃねぇか!?」
観2「あ、あぁ。間違いねぇ!」
観3「ていうか、本当の姿はどっちなのぉ!?」
観客のほとんどは頭の中が混乱状態になっている。
フ「驚いたなぁ。まさか鳥になれる人間が、俺の他にも存在したなんてよ。」
リ「それはお互い様だろ?だが、鳥の姿になったら俺の方が断然有利だ。大きさが違いすぎる。」
フ「あぁ。でも、お前は素早く動けねぇ。どっちも五分五分ってところだ。」
フレイは余裕な笑みを見せる。
エ「・・・私的には、フレイの方が圧倒的に不利だと思うぞ。」
ル「えっ?どうして?」
グ「あいつ、鳥の姿だと魔法が使えないだろ。」
ル「あ・・・」
ウェ「フレイさんは、その事に自覚しているんでしょうか・・・?」
当の本人であるフレイは、また人間の姿に戻る。
フ「魔力の消費があるが、俺はこの姿で行かせてもらうぜっ!ファイアメイク、花火ッ!!」
リートの周りでドガン!バァン!と色とりどりの火の花が咲き誇る。
リ「くっ・・!」
花火が爆発したのと同時に煙が舞う為視界が悪くなる。
リ「ど、どこ行った?」
リートは辺りを見回すが煙のせいで全く見えない。だから気づかなかった。リートの背後で煙の中から赤い物体が飛び出す。
フ「つっつくぅ!」
リ「うあっ!いてっ!」
フレイはきつつきのように口ばしでリートの背中を連続でつつく。フレイの口ばしはリートの口ばしと比べて遥かに小さいが、鋭さは負けていない。
リ「翼斬!」
リートは巨大な翼を刀のように振るう。
フ「ぐあっ!」
巨大な翼は見事にフレイの小さな体に直撃した。フレイは巨大な翼に弾き飛ばされくるくると宙に円を描く。その状態から人間の姿に戻ると、
フ「ファイアメイク、投げ縄ッ!!」
先が輪になっている炎を纏った長い縄を、フレイはカウボーイのようにくるくる回すと、
フ「おらっ!」
下にいるリーと目掛けて投げた。縄は狙い通りリートの首に引っ掛かった。
ヤ「おぉ!」
レ「ナイス!」
リ「うぇっ。」
軽く首を閉められて呻き声を上げる。その縄を伝いながらフレイは地上に着地すると、
フ「ファイアメイク、噴火ッ!!」
重ねた両手を地面に着く。すると、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・と地鳴りが響いた。
観4「うわわわわっ!」
観5「また地鳴りかよっ!」
ナ「・・ぉ、ぉぷ・・・」
エル「何で酔うんだよっ!?」
今日1日で何回地鳴りが起きたのだろうか?すると、ドガガガァァァァァン!バゴォォォォォン!ズガガガガガァァァン!と会場の地面が真っ赤な炎を噴出した。
チャ「な、何とぉっ!会場が噴火しましたっ!」
ヤ「こりゃあ迫力があるねぇ。」
次々に会場の地面がが真っ赤な炎を噴出す。それと同時に徐々に逃げ場が失われていく。リートの周りはすでに噴火した地面で囲まれていて、もう逃げ場は無かった。
いや、たった1つだけ逃げ場はあった。
リートは今鳥の姿。つまり、通常の人間では絶対に出来ない空を飛べる事が出来る。リートは上を見上げた。その場から真っ直ぐ飛べば、炎にも当たらず回避する事が出来る。リートはその場で羽を羽ばたかせると、頭上へ飛び立った。
チャ「あぁっと!リートが空を飛んだぁぁぁっ!」
観全「オォォォォォォォォォォッ!!!」
観客全員の視線がリートに集まる。
リ「鳥にとって、空は縄張りのような場所だ。逃げるなら空が一番!」
自信満々に言うリート。だが・・・
フ「あぁ。縄張りでもあって、落とし穴でもある。」
リ「なっ!?」
リートが逃げた先には鳥の姿になったフレイが待ち構えていた。
フ「鳥は空へ逃げる事が出来る。だが、その空を落とし穴へと返れば、逃げる事は出来ない。お前は俺の作戦にまんまと引っ掛かったって訳だ。」
フレイはそう言いながら空中で人間の姿になる。赤い瞳にリートの驚いた顔が映る。
フ「火炎砲ッ!!」
リ「ぐああぁぁあぁぁあぁあぁあぁあああああああああああああああああああああああああっ!!」
炎を纏った砲丸がリートの腹に直撃し、リートを火の海へと陥れる。が、
リ「ああああああ・・・!うぉらあっ!!」
フ「なっ!?」
リートは火の海に落ちる直前で、炎を纏った砲丸から逃れ、火の海に落ちる事からギリギリで回避した。炎を纏った砲丸はドボォン!と火の海に落ちた。
リ「はぁ、はぁ・・はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・はぁ・・・・はぁ・・はぁ、はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ・・はぁ、はぁ・・・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・」
フ「はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・・はぁ・・はぁ、はぁ、はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ・・・・はぁ、はぁ・・はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・・はぁ。」
フレイもリートも、すでに体力と魔力が限界に近かった。会場では消火活動が行われている。
チャ「両者魔力、体力共に限界に近い!しかし、両者共倒れる事はありません!」
ヤ「熱いバトルだねぇ。」
レ「まるで炎そのものですね。」
その時、観客の1人が呟いた。
観6「フレイ・レッドシェル・・・紅蓮の炎を操る赤き鳥・・・・紅蓮鳥!」
観全「紅蓮鳥!紅蓮鳥!紅蓮鳥!紅蓮鳥!紅蓮鳥!紅蓮鳥!」
会場が紅蓮鳥の大合唱で包まれる。
ト「紅蓮鳥?」
ナ「何だそりゃ?」
ル「フレイの事じゃないかしら?ほら、紅蓮は「赤」って事でしょ?」
ユ「それって、フレイの異名って事?」
エ「あいつにぴったりな異名じゃないか。」
チャ「鳴り止まない紅蓮鳥の大合唱!今日からフレイ・レッドシェルの異名は、紅蓮鳥に決まりだあああああああああああああああっ!!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
そして、当の本人である紅蓮鳥は、
フ「紅蓮鳥か。命名してくれて人に感謝しなくっちゃな。」
自分の異名に満足そうに頷いた。
フ「んじゃ、紅蓮鳥にふさわしい技を披露しますか。」
そう言うと、フレイはゆっくりと目を閉じた。それと同時にリートは身構える。
リョ「フレイ?」
グ「あいつ、何やってんだ?」
誰もが首を傾げたその時、フレイの足元に真っ赤な魔法陣が浮かび上がり、フレイの体が紅蓮の炎で包まれた。
チャ「な、なななな何とぉっ!フレイの体が紅蓮の炎ですっぽり包まれたぁぁぁっ!」
ル「えぇっ!?」
ウェ「フ、フレイさん、鳥の姿ですよねっ!?」
マ「ほ、炎を・・魔法を・・・使ってる・・・・!鳥の姿でっ!」
そう。フレイの魔法は静の炎の造形魔法。だが、この魔法はフレイが人間の姿になった時にしか使えない魔法。つまり、鳥の姿では魔法も、炎も使える事が出来ない。はずなのだが・・・今、会場にいるフレイは、使えないはずの炎を使って・・・いや、纏っている!
フ「たった2週間の修行だったけど、魔力も、体力も、強さも!俺は全て上がっている。2週間の間で、俺は鳥の姿でも炎の造形魔法を使えるようになったんだ。2週間の修行の成果、今ここで見せてやるっ!!」
会場全体に聞こえるように叫ぶと、フレイは体に炎を纏ったまま体勢を低くすると、
フ「火炎螺旋刀ッ!!」
炎を纏った小さな体を螺旋刀のようなものすごい速さで回転し、そのままリートの鳩尾目掛けて突っ込んでいく。その圧倒的な迫力に何も出来なかったリートは、
リ「ぐおぉぉおぉぉおぉぉあぁぁあああぁあぁぁあああぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
当然、フレイの攻撃を真正面から受ける。2羽の鳥が真っ逆さまに落ちていく。そして、ズドドドドドォォォォォォォォォォン!!と砂煙を巻き上げながら消火活動が終わった湿った会場の地面に落ちた。観客は観客席から身を乗り出して、2羽の鳥が落ちたところを見つめた。砂煙が晴れると、接収が解け、人間の姿に戻ったリートが目を回してその場に伸びていた。服が少し黒く焦げている。その上で、真っ赤な羽を羽ばたかせながらフレイは空を飛んでいた。
チャ「試合終了ォォォ!|勝者、フレイ・レッドシェル!妖精の尻尾B、10ポイント獲得!!」
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妖精全「フレイーーーーー!!!」
待機場所から妖精の尻尾Aのメンバーと、妖精の尻尾Bのメンバーがフレイに駆け寄る。
フ「よぉ!勝ったぞ!」
ル「やったわね。」
ウェ「お疲れ様です。」
マ「フレイ~!いつからあんな事出来るようになったのぉっ!」
フ「だから修行の時だって。皆を驚かせようと思って内緒にしてたんだよ。」
マ「フレイの意地悪~!」
フ「って!叩くな蹴るな殴るなっ!」
ユ「マ、マヤ、落ち着いて!」
ト「あわわわわわ・・・」
この時点で、妖精の尻尾Aは8ポイント。妖精の尻尾Bは12ポイントだ。
ナ「俺達負けてるじゃねぇかっ!」
リョ「おしっ!逆転したっ!」
エ「まだ大魔闘演舞は始まったばかりだ。巻き返しはいくらでも出来るぞ。」
エル「逆転して勝利を掴むのが漢だっ!」
グ「意味分かんねぇって。」
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チャ「さて、バトルパートも全て終了したところで、これまでの順位を見てみましょう。」
会場に映像魔水晶の映像が映し出された。
『順位表』
1位 銀河の旋律 20
2位 海中の洞穴 16
3位 死者の仮面 13
4位 幸福の花 12
4位 妖精の尻尾B12
6位 青い天馬 11
7位 妖精の尻尾A 8
8位 蛇姫の鱗 5
9位 月の涙 4
10位 気楽な禿鷹 1
11位 四つ首の猟犬 0
11位 白い柳 0
チャ「1位はやはり銀河の旋律ですね。」
ヤ「競技パートもバトルパートも10ポイント獲得スたからねぇ。」
レ「四つ首の猟犬と、白い柳は0ポイント。明日頑張って下さい!」
ヤ「幸福の花と、妖精の尻尾Bは同じ順位だねぇ。」
チャ「さぁ!この順位がどう変化するのかっ!?それが分かるのは明日の大魔闘演舞2日目!それでは皆さん!また明日~!!」
後書き
第166話終了~♪と同時に、大魔闘演舞1日目終了~♪
フレイの異名が発覚!「紅蓮鳥」考えて下さったHOLYさん、ありがとうございました!!
次回は大魔闘演舞1日目が終わって、その夜、妖精の尻尾は近くの酒場で宴の真っ最中!
それではまた次回~♪
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