グラールの神機使い
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6-4
「んで俺はリトルウィングとやらの所属になるんだったな」
「あ、そうだった! すっかり忘れてたよ、悪い悪い」
真紅の髪をポリポリと掻きながら、デュラムは少し尖った歯を見せて笑った。
「ピット、片付け頼むよ。さ、ちょっと俺と来てくれ」
「ハイ!」
「どこに行くんだ?」
「リトルウィングの社ちょ……あー、管理人、の所だな」
あからさまに何かあるのをほのめかせたが、リュウジはあえて聞かないでおく事にした。
シズルが話していた通り、恐らく自分はリトルウィング所属になった方がいい。
そのためにも、あまり面倒な事は起こしたくないのだ。
……神機がロリコンだったことは別の方向で面倒だが。
あ、また腹立ってきた。一回蹴っとく。
『ガウッ!』
「な、何してんだ? そろそろ行くぞ」
部屋を出て、長い廊下を歩きながら、デュラムとリュウジは様々な事を話した。
互いの世界の事。
アラガミの事。
そして何故かエミリアの事。
「なんだ、兄なのか?」
「本当のじゃあないさ。ミカが俺達を家族って言ってたから、それに従っただけ」
「俺達と同じ姿に見えたが、大元は違うという事か……修練進化の1つなのか?」
「難しい言葉使うな! エミリアと違って俺はバカなの! ……って、着いたぞ」
廊下の突き当たりに突然現れた巨大な扉。
デュラムがそれを開けると、近未来的な五角形の大広間が見えた。
「ようこそ、リトルウィングへ!」
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