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バカとテストと召喚獣ing

作者:SAKUMI
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60限目 学園都市の魔の手

 
前書き
   

 
『本日未明、文月学園が何者かによってハイジャックされました。依然犯人グループから連絡がなく、警察はSATを導入するも動けない状況です』

とうとう文月学園が学園都市の『猟犬部隊(ハウンドドッグ)』によって占拠されてしまった。そして至急文月学園の近くの警察署に緊急対策本部が建てられていた
「何か動きはありました?カイト君」
「いいえ、今のところ何もないようですよ」
「それにしても今回の籠城事件は不可解な点がいくつもありますね」
「何がですか?杉下さん。まぁ今回は不思議だらけですからね」
「ええ朝から学校を占拠するなんて、前代未聞ですよ」
杉下警部は紅茶を飲みながらスクリーンに映っている文月学園を見ながら静かに言った

現在文月学園の校門の前では沢山のマスコミと野次馬と生徒と教師の家族とそれを抑える警察で一杯だった。その中、文月学園の中では

「おい、とりあえず今回のモルモット5人と吉井を回収して来い」
リーダの木原数多は全クラスに配置されている部下全員に雄二、土屋、秀吉、姫路、島田の5人と吉井の確保を命じた


「おい、この中に坂本雄二、木下秀吉、土屋康太、島田美波、姫路瑞樹は居るか?」
2-Aに配置されている隊員がAクラスの生徒に聞くも

「・・・・・・」
「あぁ?いねえのか?」
「.....Aクラスにはいません」
霧島が静かに答えた
「じゃあどこのクラスにいる?」
「そ、それは....」
「嘘言わないでくれよ?隊長から作戦に支障をきたすものには容赦なく殺せと言われているんだ」
その男は静かに腰にある銃を持って霧島に言った

「....2-F...です」
「そうか、悪いな。恐い思いさせて」
聞いた後その男は寂しそうな目で銃をおろして霧島に謝った
『こちら2-F。ターゲットは2ーFにいるようだ』
『了解、至急向う』

「何が目的なんですか?」
「悪い、今は言えないんだ」
すると男は無線のスイッチを切った
「悪いなこうしないとバレるんでな」
静かに男は今回の目的をAクラスの生徒に聞かせた
「これを、どうか警察に、いや、吉井明久に伝えてくれ」
「どうして吉井なの?」
「吉井は学園都市に対抗できる数少ない能力者だからだ」




「おい!この中に坂本雄二、木下秀吉、土屋康太、島田美波、姫路瑞樹がいるのは分かってんだ今すぐ出て来い、待たせないでくれ」
Aクラスの隊員同様寂しそうな顔で申し訳無さそうに言った
(どうするのじゃ?雄二)
(今、逆らっても分が悪い)
(....ここは従うしかない)
そして5人は静かに手を上げた
「お前らが坂本、土屋、木下、島田、姫路だな」
5人はそれぞれの名前を言って確認させた
「吉井はどこだ?」
「明久は今日は休みだ」
そうか、と隊員の男は安心そうに言った
『ターゲットの5人を確保。しかし、吉井は今休んでいる模様』
『了解、じゃあ、その5人を除いてこの中にいる奴は逃がしていいぞ』

そして雄二たち5人を残して生徒教師はいっせいに学園から出てきた

「杉下さん。たった今学校の生徒教師が開放させたようです」
「カイト君。今すぐ行方不明の人たちを探してきてください」
「どういうことですか?」
「恐らく今回の事件は誰かの誘拐でしょう」
「わかりました。行って来ます」

学園前では家族と再会する者、恋人と再会する者で溢れかえった。そしてさっきまで沢山いた野次馬も静か消えていった


「翔子ちゃん。雄二は?」
霧島に話しかけたのは雄二のお母さん
「雄二はどこ?」
「雄二は学校にいるの」
「どうして?」
「わからない。でも犯人たちは雄二たちを『ターゲット』とか『モルモット』って呼んでた」
「大丈夫なの?雄二は」
「大丈夫だよ、きっと明久が助けてくれるから」
「吉井君が?」
「うん」

そして、警察緊急本部では
『えー、こちら『猟犬部隊(ハウンドドッグ)』今から要求を一つ言う』


「吉井明久を今すぐ連れて来い」


それから警察は吉井明久を呼んだ

「どうして?どうして雄二たちなの?」
「それは僕たちには分からない。しかし向こうは君を要求してきた」
「すいません。向こうの名前って?」
「確か『猟犬部「犯人グループから電話です」

そして木原から電話が来た

『吉井はいるか?』
「ああ、いる」
『変われ』
「はい、吉井です」
『よう、吉井。誰か分かるよな?』
「お前は。木原か」
その瞬間吉井はとてつもない怒りがこみ上げてきた
「で?どうして雄二たちが標的になっているんだ?」
『それは、お前のせいだ』
「え?どうして」
『この前に言ったよな?お前は学園都市から逃げられないって』
この言葉は清涼祭のとき一方通行(アクセラレータ)から言われたのと同じだった
『吉井、今すぐこっちに来い。さもないと5人の保障はしない』
「ふざけろな。木原。今回5人の回収なんだろ?殺せるわけ無いだろ」
すると電話越しで「バァン」と二発の銃声と悲鳴が聞こえた
『分かると思うが俺は殺るといったら殺る男だからな』

「警部!今扉のところにこんなものが!!」
そこには血のついたウサギの髪留めと血に染まった黄色のリボンだった

『待ってるからな吉井』
電話越しに木原の大笑いが聞こえながら電話が切れた

そしてその瞬間吉井の中で何かが弾ける音と共に吉井の理性は吹っ飛んだ

吉井は電話が切れた後髪留めとリボンを受け取り警察を出ようとする

「吉井君。やめなさい。危険すぎる。今行ったら向こうの思う壺だ」
吉井は正面に4人いる警官に向って一言言った

『どいて。僕を殺してでも止める覚悟がないならどいて』

あまりの殺気と威圧で大の大人が退いてしまった

そして明久は文月学園に向った

「明久!今中で銃声が」
明久に話しかけたのは霧島だった
「霧島さん。大丈夫。皆は僕が助ける」
「吉井。無理だ!!やめるんだ」
吉井の腕を強く掴んで止めたのは鉄人こと西村先生だった
「ダメなんだよ。もう、もう遅いんだよ」

吉井は鉄人の手を振り払って1人文月学園に向かう


「「「「待って!!!吉井!!!」」」」」

ほとんど怒りで我を見失っている明久を力一杯引き留めたのは

「何?」

霧島、工藤、木下姉、久保の4人だった。そして霧島の手にはあるものがあった
 
 

 
後書き
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