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ヘタリア大帝国

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TURN129 コアその八

「そうされていた」
「そうか、あれもか」
「あくまで計画書、設計図の段階で開発には手もつけていなかったのに」
 ドロシーは言う、ヴァージニアの開発はコア以上に進んでいなかったのだ。
「それを製造するなんて」
「ドクツの科学力は凄いわね」
 キャロルは皮肉混じりに感嘆の言葉を出した。
「これは戦後はとんでもない国になるわね」
「ええ。そしてヴァージニアは」
 ドロシーはさらに話す。
「通常の大怪獣以上の力を出すから」
「弱点はあるのかしら」
「ないわ」
 スカーレットにこう答える。
「攻撃でダメージは受けるけれど」
「バリアや防空装備は」
「そうしたものはないわ」
 幸いだ、そうした攻撃は普通に効果があるというのだ。
「ただ耐久力と攻撃力が違うだけで」
「その耐久力はどれ位ですか?」
 エルミーはドロシーにそのことを問うた。
「通常の大怪獣以上とのことですが」
「ニガヨモギの十倍」
 そこまでだというのだ。
「そして宇宙横綱と同じだけの攻撃力」
「まさに怪物だな、そりゃ」
 田中も話を聞いてこう言うしかなかった。
「よくそんなの再現できたなドクツも」
「私も驚いているわ」
 とはいってもドロシーの言葉はいつも通り淡々としている。
「ドクツ、凄い国ね」
「褒めている場合ではない、問題はどうするかだ」
 レーティアは冷静にヴァージニアを倒す方法を考えておりそのうえでドロシーに問うた。
「ここはだ」
「通常の攻撃は効くわ」
「しかしだな」
「ええ、耐久力と攻撃力がそうだから」
 通常の大怪獣など比較にならないというのだ。
「おいそれとは倒せないわ」
「しかし倒すしかない」
 東郷は冷静にこう述べた。
「あの大怪獣も放ってはおけないからな」
「司令、それでなのですが」
 日本が大和のモニターに現れて東郷に話す。
「キングコアの乗艦ですが」
「?そういえば」
「そのヴァージニアに一直線に向かっています」
 見ればその通りだった、キングコアの乗艦は ヴァージニアの方に向かっていた。ただ逃げているのではなかった。
 ここでだ、ドロシーが再び言った。
「まさか」
「まさか?どうしたんだい?」
「キングコアはヴァージニアと接続して」
「ヴァージニアを動かすつもりなのか」
「機械と機械なら接続出来るわ」
 アメリカにこのことを話す。
「だから」
「そうしてヴァージニアを自分で動かすのか」
「ヴァージニアは完全な機械でコンピューターによる遠隔操作で動かす予定だったわ」
 その操縦方法もここで話される。
「けれどね」
「機械と機械ならなんだな」
「ええ、一体化出来るから」
 それでキングコア自身が動かせるというのだ。
「凶悪犯が動かすとなると」
「まずいあるな」
「そうあるよ」
 中国と中国妹はドロシーの話を聞いてこの例えを出した。 
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