ヘタリア大帝国
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TURN124 アンドロメダ星域会戦その五
「それだ」
「台風?ほな中心を置いてか」
「中心を軸として回転して攻撃するのね」
今度はローラが言う。
「そうするのね」
「そうだ、我が国に伝わる陣形の一つだ」
それが車懸かりだというのだ。
「それであの陣形に向かう」
「エリザさんの鶴翼十二段にやな」
「あの陣はそう簡単には破れない」
こう判断してのことだった、東郷にしても。
「正面突破を計っても十二段の重厚な陣に防がれてだ」
「その間にですね」
日本もここで言う。
鶴翼に包まれて」
「そうなれば終わりだ」
質では優っているが数で劣る枢軸軍のだというのだ。
「だからだ」
「車懸かりですね」
「あれでいく、いいな」
「わかりました、それでは」
日本が最初に応えた、そして。
皆東郷の指示に従うことにした、東郷はまず中央に修理艦を置きそしてだった。
その中央を目にしてそこから各艦隊を置いた、それはまさに台風だった。当然東郷もその中にいある、そのうえでだった。
東郷は全軍にだ、こう命じた。
「このまま進む」
「そしてだな」
「敵軍を攻めるあるな」
「そういうことだ」
アメリカと中国にも答える。
「次々と新手を出し休むことなく攻撃を仕掛ける」
「確かにカラコールに似てるけどちゃうな」
スペインも陣の中で言う。
「軍が一つの台風になってか」
「攻める、いいな」
「ああ、わかったわ」
スペインも東郷の言葉に頷いた、そしてだった。
枢軸軍は前に出た、その動きもかなり速い、その速さでエイリスリス軍に接近し。
まずは東郷の艦隊が攻撃を浴びせる、陣を時計回りに回転させエイリス軍の右翼に一斉攻撃を浴びせて。
すぐに左に回る、次はだった。
小澤の機動部隊だ、艦載機を放ち攻撃を浴びせたうえで。
その艦載機を移動しながら収容して去る、潜水艦艦隊以外の艦隊がそこにいる。
枢軸軍はこうして戦う、それはエイリス軍にとっては想定していないものだった。
それでだ、エイリス軍の提督達は戸惑う顔でこう話すのだった。
「台風か?」
「軍全体を台風として攻めるのか」
「一度攻撃すれば離脱するのか」
「そうして攻めてくるとは」
「これはまた」
「奇妙な戦術を」
「そうね、まさかこう来るなんてね」
エリザも乗艦の艦橋から敵の攻撃を見て言う。
「思わなかったわ」
「それでここはどうされますか?」
「一体」
「このまま守るのよ、敵の動きは素早いけれど」
だが、だというのだ。
「こちらは波状攻撃で対するわ」
「順次一撃離脱で来る敵にですか」
「そうするのですね」
「そうよ、それとね」
さらに言うエリザだった、今言うことは。
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