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ヘタリア大帝国

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TURN123 モンゴメリーの決意その十

「そして芸術もな」
「人もよね」
「嫌いなところがない」
 レーティアは本音を語り続ける。
「どうにもな」
「そうなのよね、ドクツにとってイタリンはね」
「いつも仲良くしたい」
「そうした相手だからね」
「祖国君達も同じだ」
 ドイツもプロイセンもだというのだ、当然オーストリアも。
「共にいたいからな」
「そういうことね」
「私は統領も好きだ」
 ムッチリーニもだというのだ。
「あの方のご気質がな」
「多分統領さんもそうよ」
 ムッチリーニもレーティアのことが好きだというのだ。
「貴女のことが好きよ」
「それは嬉しいな」
「やっぱりドクツにはイタリンが必要で」
「イタリンにはドクツがか」
「神聖ローマ帝国ね」
 かつて存在したこの国の名前も出た。
「だからね」
「今では別々でもな」
「一緒だった時期あるからね」
「ローマ帝国がそうだ」
 古のこの国もだというのだ。
「やはり一緒だったな、我々は」
「あの頃はドクツとイタリンだけでなくオフランスとエイリスもね」
 一緒だったというのだ。
「そうだったわね」
「そうだな、しかしローマ以前の歴史はというと」
 歴史の話になってきていた、それも古代の。
「ローマが出来た以前はだ」
「よくわかっていないわね」
「原始の八国はいた」
 レーティア達の祖国ドイツにイタリア、イギリス、フランス、ロシアに日本とアメリカ中国だ。この八国は最初からいた。アメリカは長い間アメリカ大陸でネイティブ達と共にいたのだ。
 イギリスはローマがなくなってから女王を戴いた、欧州以外の国々はそれぞれで生きていた。だが、なのだ。
「それ以前はだ」
「まだどういった世界だったのかわからないわね」
「人の起源もな」
 それもだった。
「今一つわかっていないな」
「そうね、まだまだね」
「古代のことはあまり知られていない」
 尚レーティアは歴史学の権威でもある。
「そのことはな」
「そうね、どうにもね」
「調べていくか。そういえばだ」
「今度はどうしたの?」
「暗黒宙域のことにも興味があるな」
 ケニアの奥のそこのことにも言及したレーティアだった。
「あの場所もな」
「そうね、あそこは全くわかっていないからね」
「調べてみたい」 
 実際にその中に入ってだ、レーティアはフィールドワークも重視している。学者でもあるからこそそうなのだ。
「是非な」
「じゃあこの戦いの後で」
「私自ら探検隊を率いて行ってみるか」
「それもいいかもね」
「マウマウと話をするか」
 その暗黒宙域に出入りしている彼女とだというのだ。 
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