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ヘタリア大帝国

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TURN123 モンゴメリーの決意その九

「まずはアンドロメダです」
「そうね、考えてみればね」
「その方が戦略的に妥当ですね」
「うん、そうね」
「イタリンはそれからです」
 アンドロメダを攻略してからだというのだ。
「シチリアからナポリ」
「そしてローマね」
「そうなります」
「シチリアねえ」
 シチリアと聞いて、ムッチリーニはこうも言った。
「あそこも懐かしいわね」
「そうですね、もう少しでイタリンに帰ることが出来ます」
 このことについては素直に喜びを見せるユーリだった、そうした話をしながら。
 イタリン軍もまたアンドロメダに向かうのだった、だがイタリアとロマーノはというと。
 アンドロメダに攻める前もだ、泣きそうな顔でこんなことを言っていた。
「イギリスも妹さんも今度こそ本気だよね」
「当たり前だろこの野郎」
 ロマーノは自分と同じ顔で言うイタリアに返した。
「それこそな」
「最後の植民地だから」
「最後の最後まで戦うに決まってるだろ」
「ううん、じゃあ俺達は」
「間違っても逃げるな」
 そのイタリアにドイツが困った顔で釘を刺してきた。
「いいな」
「えっ、俺達も?」
「戦えっていうのかよ」
「そうだ、全く二人共相変わらずだな」
 やれやれといった顔も見せて言うドイツだった。
「そこで逃げるつもりか」
「だってイギリス強いんだもん」
「それも妹までいるじゃねえか」
「必死になった相手ってただでさえ滅茶苦茶強いのに」
「何でそんなのと戦うんだよ」
「それも戦争だ、だが安心しろ」
 ドイツは呆れた顔のまま二人に言う。
「俺がいる」
「俺もな」
 厳しい顔のドイツの横からプロイセンがひょっこりと出て来た、その表情は相棒と違いかなり明るいものだ。
「ちゃんとフォローするから安心してくれよ」
「あっ、助けてくれるんだドイツ達が」
「仕方のない奴等だ」
「イタちゃん達を放っておく筈ないだろ」
 少し聞くだけだと正反対だが同じことを言う二人だった。
「行くぞ、共にな」
「後ろと横は任せてくれよ」
「いらぬお世話だよこの野郎共」
 イタリアは明るい顔になったがロマーノは相変わらずだった。
「俺は戦いたくないんだよ」
「まあそう言うなってな」 
 プロイセンはロマーノにも好意的だ、ドイツと違うのはその好意的なものを表に出していることだ。
 それでだ、こう言うのである。
「イタちゃん達にはいつも俺達がいるんだからな」
「イタリア達は放ってはおけません」
 オーストリアも出て来た、そのうえでこう言うのだった。
「どうにも」
「そうだ、イタリア君達は何としても助ける」
 レーティアもだった、彼もまた言うのだった。
「ドクツの大切な友人だからな」
「レーティアもイタちゃん達に優しいわよね」
「イタリンの料理も気候も歴史も大好きだ」
 完全にドクツ人の好みなのだ、レーティアはオーストリア生まれだがそれでもなのだ。 
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