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ポケットモンスターズファンタジー~導かれし者達の軌跡~

作者:ティア
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Collaborator
  様々な願い

「ね、ねぇ・・・?こっちで本当に合ってるの? アタシ心配なの・・・」
「だ、大丈夫ですよ。しっかりと道はあるんだから必ず辿り着けるばす。 ・・・にしても、月明かりがココまで助かるって思ったの初めてだよ」
 現在時刻は分からないが、夜の山道を二人で歩いていた。
 最初に話した女の子の方の特徴は、季節によって身体の色が変わる シキジカ で、現在の体色は朱色なので、季節は秋だということが見て取られる。
 男の子の方は、青い耳、尻尾に丸いボールが付いている マリル で、左手首にピカチュウとピチューが刺繍されている黄色いリストバンドをはめていた。シキジカの方は液晶が付いた時計みたいな物を同じく左手にはめていた。そして先ほど画面をタッチしたり、振ってみたり、色々したが結局変化なしで、
「・・・あっ、そういえばまだボクはその腕時計しっかり見てないんだよね。見せてくれないかな?」
「う、うん。ちょっと待っ「あっ、ボクが外してあげる。自分で外すのはちょっと難しいでしょ?」・・・う、うん。お願いしてもいい?」
「良いよ。じゃあちょっと手を出してくれる?」
 言われた通りシキジカは左手をマリルに出して三本足で立つのだが、あまりにもよろよろとするので、少し開けて明るい場所にあった切り株に二人で座って操作する事に。
 座った後に再びシキジカの手を取り、下側の真ん中にあるボタンを長押ししてみた・・・変化無し。次に本体右横のボタンを押してみる・・・なんかスクリーンが右にスライドして出てきたが、相変わらず付かない。ボタンを押しながら左にスライドして戻す・・・
「うぅーんー・・・もしかすると電池切れかな。もうボタン無いし」
「上にスイッチまだあるよっ?なんか丸に棒が刺さってるマークみ「それですよっ!! じゃあ押すからね・・・えぃ」・・・あっ、付いたっ!!」
 見つけたボタンをまた長押しすると、今度は正解でスクリーンに読み込み中と思われしバーが現れ、ゆっくりと左から右へと流れる。しばらくするとバーが満杯になり、白で何か表示された後に白と黒が逆転し、白で三文字映されていた。その文字は 構成中 で、まだ起動には時間が掛かるらしく、仕方なくて先に進むことにした。


 しばらく歩くと、道の途中で木の実が実っている気を見つけて幾つか持って行くことにした。因みに木の実の名前はオレンの実と言って、味は爽やかで体力回復に使われたり、お菓子の材料によく使われる代表的な木の実である。それとこの情報はマリルから言われたもので、横で「そうなんだっ!!」とか「木の実のことならお任せっ!!って感じだね」とか、話しながら歩いていた。
「でもさ、いくら月明かりがあったとしても、二人居ても夜道は怖いよね。でもさ・・・ドリームメイカーズって何者なんだろうね。それとポケボードで使った名前しか覚えてない理由と・・・右手のマークの意味はなんだか分かる?」
「何と無くなら・・・。えっとね、二つの円に隔てるように波線だから、円が世界を示してて、波線がそれを隔てる壁・・・かなって」
「それじゃあ僕達がポケモンの世界に居る理由は変になっちゃいますよ?だけど普通に考えるとそうし・・・・・・よけてっ!!」
 マリルが草むらが揺れた音を聞いてシキジカを抱えてよけた。すると、さっきまでいた場所の土が深く抉り取られて・・・いや、陥没していた。何が起こったのか驚いて、考える暇を与えることもなく暗闇の草むらから色々なポケモンが飛び出してきて、技を二人に放ってきた。いきなりの襲来者に驚きながらも飛んできた技を全てギリギリでかわしながら、
「な、なんなのこの人たち!!?」
「この人たち自我失ってるみたいですよ!! 囲まれましたし、戦うしかっ!!」
「でもアタシ達はまだ技は使えないし、使い方分からないのにどうやって!!」
「・・・隙をついて体当たりするか、逃げるしかないよ!! スイレンさんは後ろをお願い!!僕はスピア達をなんとかするからッ!!」
「わ、分かった!! マコトさんも無理しないで!!」
 自分に向かって飛んでくる技を避けつつ、避けた技が当たらないように注意をしながら声を掛け合って回避する。左から飛んで来たものを前ジャンプでマコトは避けつつスイレンに右から飛んでくると注意し、それを聞いてスイレンは避ける場所を若干きつい体勢ながらギリギリ回避して、直ぐに体勢を元に戻して、行けるようなら体当たりして倒して行く。マコトも同様にこのパターンで回避して攻撃をしながら、こちらは行ける時には深追いして体当たりしたり、交わしたのを見て身体を回転させて尻尾を振り回してみたり、時にはスイレンのフォローに入ったりとサポート兼アタッカーの立ち回りだった。

 それからちょっと経つと、考えてからでは無くて感覚で避けれるようになり、必然的に技を喰らわなくなって攻撃が当たるようになるまで急成長した。そして、主力の体当たりが安定するようにもなったのも大きな利点でもあった。
「このくらい減らせば大丈夫かもっ!! スイレンさんっ!!」
「こっちも大丈夫ナノっ!!」
「了解っ!!じゃあ活路開くから、その後付いて来てっ!!」
「分かっ・・・ひゃあっ!!?」
 悲鳴が聞こえ、マコトは振り返るとスイレンが倒れていた。その原因は彼女の後ろ左足に絡まっている"蔓のムチ"・・・逃れようと脚をバタつかせるが、全く解けそうにない・・・。しかもその後ろには 勝ったっとばかりに 技を溜め込んで放とうとしていた。すぐに助けようと向かうが、残っていた敵がマコトの進路を邪魔をする・・・。
「スイレンさん早く蔦から逃げっ・・・ぐはぁっ!!?」
「マコトさん!! う、うぁわ・・・だ、誰か・・・誰か助けてっ!!!!」
 夜の月明かりしか光源手段がない森にスイレンの声がまわりに木霊する。もうだめ・・・そう思い瞼をぎゅっとスイレンは瞑り、いつ来るか分からない衝撃と不安に溢れた思いが涙として床にポタッと落ちたのと、技を放たれたのはほんの数秒経ってからだった・・・・・・。

~~~~~☆~~~~~

 場所は変わり、何処かの町の建物の中。ここで二人の女の子が何やら悩んでいる顔で話し合っていた。
「それはつ、つまりリトさんは私達の・・・世界の人では・・・・・・」
「ええ、そう言うこと。 でもヨーテルのお陰で私は助けられたし、本当にありがとう。感謝し切れないわ」
「ひ、人として当然のことをしただけです・・・/// そ、そんな事だけで褒めないで・・・ください・・・・・・///」
 もともと赤い顔を更に真っ赤にして、リトから目を逸らす。ヨーテルの姿は目立った特徴はないヒトカゲで、リトは珍しいポカブの女の子。性格もヨーテルは控えめの恥ずかしがり屋に対し、リトは明るく元気娘に見える。
「ところでヨーテル。貴方の話しはなんなの?」
「あっ、えーと・・・わ、私と一緒にリトさんが良ければ行動・・・しませんか?/// そ、それで帰ってこない母を探すのを・・・て、手伝って・・・欲しいんです・・・///」
「帰ってこない? それって何かに巻き込まれた・・・とか?」
「ふ、不安になること言わないでくださいっ!! ぁ・・・ゴメンナサイ・・・/// ま、巻き込まれたとは考えたくないですけど・・・その線でも考えなきゃいけませんね・・・帰ってこないことなんかぐすっ、なかったのに・・・どうしてっ・・・ぐすっ・・・・・・」
 不安顔になった後に、涙声になり、すすり泣き始めて、しまいには泣き出してしまった。いきなり泣き出したことにちょっとビクッとしながらも、リトはヨーテルが座っている椅子の方へと移動して横に座ると・・・
「ほ、ほら・・・泣かないの。私だって初めて起きた時、不安で怖かったし、なにより何処に行けば良いのか全く分からなかったし、私が・・・えーと、私の状態を知って怖がらずに助けてくれた強い心、持ってるじゃない。だからその時点でヨーテルを助ける、恩を返すのは決めてたわよ。だから・・・泣き止んで、一緒に探そ?」
 ヨーテルの頭を撫でながらリトはゆっくりと答える。終いには、周りを確認した後にだいて頭を撫でてあげた。
 10秒ほどそうすると、顔に涙のせいでほんのりと赤みが残っていたが、ヨーテルは立ち上がって ありがとう っと小さく言ってきて、その顔と動作に、もうリトに対して他人っと思わなくなったようだった。
 そのあと今まで話してたカフェ店を離れ、ポケセンで空いてる部屋を借り、2人しかいない部屋で改めてリトは自分のことを話し始め、ヨーテルのお母さんをどうやって探すか作戦会議・・・決めた時には時間は夜中に突入しようとして、驚きながらも最終まとめをして寝ることにした。
「リトさん、ありがとう。初対面の私にここまで協力してもらっちゃって・・・」
「なーに言ってんのよ。私とヨーテルはもう 友達以上 でしょ。ヨーテルがそう思ってなくても、私はそう思ってるわ」
「あ、ありがとう///」
「あっ、また炎強くなってるわね。ヨーテルちゃんって分かりやすーい」
「っ!!?か、からかわないで下さい!!/// いいです、もう寝ちゃいますからっ!!///」
 顔を真っ赤にしながら布団の中へとダイブ・・・ちょっとからかいすぎたかなっと頭を掻きながらもクスッと笑う。それからちょっとしてから部屋のライトを消して、寝ているヨーテルを起こさないように忍び足で自分の布団へ・・・向かわず、
「ヨーテル、今日はありがと。おやすみ」
 っと、一言かけてから自分の布団へと潜った。明日から始まる、この世界がどんなところか見える事にワクワクと不安、そしてヨーテルのお母さんを絶対に探し出すんだっと心に誓いながら・・・・・・。 
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