ヘタリア大帝国
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TURN121 カメルーンとケニアその六
「南アフリカ、そしてカメルーンから来る連中とな」
「了解です」
「それでは」
エイリス軍の者達も覚悟を決めた、そうして。
ケニア、カメルーンから来る枢軸軍を迎え撃った、レーティアが率いる彼等はイギリスの読み通り二方向から攻めてきた。
ケニア方面の指揮はレーティアが執っている、レーティアはモニターからカメルーン方面の指揮を執るジューコフに問うた。
「そちらはどうだろうか」
「順調です」
ジューコフはその低く重い声でレーティアに答えた。
「ケニア方面軍と同じ速度で進んでいます」
「それではだ」
それを聞いてだ、レーティアはこう言った。
「二方向から同時にだ」
「エイリス軍に攻撃を浴びせるのですな」
「予定通りだ、そのうえで勝つ」
「わかりました、それでは」
「さて、一つ気になることはだ」
ここでだ、レーティアはケニア星域全体を見て言った。
「暗黒宙域の方だが」
「あれは木造船ですね」
ここでエルミーが言ってきた。
「信じられないですが」
「木造で宇宙に出ているのか」
レーティアもいぶかしみながら言う。
「どうもな」
「信じられないですね」
「うむ、そんなことが出来るのか」
「真空の中でもとは」
「有り得ないな、だがだ」
レーティアはその彼等を見ながら全軍に告げた。
「彼等は戦場予想ポイントにはいない、それにだ」
「我々に攻撃をしてくる気配もありませんね」
「中立の様だ、ならばだ」
「彼等についてはですね」
「無視する」
攻撃対象はあくまでエイリス軍だというのだ。
「そうする、いいな」
「わかりました」
「とにかくエイリス軍を退けてだ」
そのうえでだというのだ。
「ケニアを占領するぞ」
「はい、わかりました」
「では彼等は無視して」
「そのうえで、ですね」
「エイリス軍に全力を」
こう話してそしてだった。
枢軸軍は二方向から同時にエイリス軍に向かう、そして。
彼等を同時に攻めた、セオリー通りの艦載機からビームと攻撃をしていく。イギリスは攻撃を受ける自軍を見て言った。
「今回もな」
「はい、どうもですね」
「カメルーンに下がることも出来ませんし」
「ああ、予想していたがな」
今回の機動力を駆使した分進合擊もだというのだ。
「こうして仕掛けられるとな」
「充分な要塞線がない場所ですと」
「辛いですね」
「このままじゃな」
どうかとだ、苦い顔で言うイギリスだった。
「損害ばかり増えるな」
「それでは、ですか」
「撤退ですか」
「ああ、そうするしかないな」
イギリスは今回は早々と決断を下した、そして。
すぐにだ、こう決断を下したのだった。
「アフリカの最後の護りまで退くか」
「アンドロメダ、ですか」
「あそこまで、ですか」
「ああ、撤退だ」
こう全軍に告げた。
「じゃあいいな」
「はい、それでは」
「今は」
「損害ばかり増えるんならな」
戦う意味がない、こう決断してだった。
エイリス軍は今回は早いうちに撤退した、枢軸軍はそれを見てからケニアを占領した。こうして西アフリカ方面からエイリスの勢力を完全に駆逐した。
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