少年少女の戦極時代
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第13話 黒影&グリドン登場!
『紘汰さん、これ使ってください!』
龍玄が投げた錠前を鎧武はキャッチし、すぐにバックルにセットした。鎧武の頭上に巨大なイチゴ型のアームズが現れる。
《イチゴアームズ! シュシュッとスパーク!》
鎧武の鎧がオレンジから赤に換装される。武装を確認する。イチゴを模したクナイだ。
『投げる武器かっ。サンキュー、ミッチ』
イチゴクナイを2本連続してバロンへ向けて投げた。
バロンは容易くバナスピアで防御したが、効果はそれだけに留まらなかった。バナスピアにぶつかったイチゴクナイは小爆発を起こし、バロンにたたらを踏ませた。
どうやらこのクナイには、月花の果実型爆弾と同じ規模の爆発を起こす効果があるようだった。
『シュシュッとぉ!』
鎧武は次々にイチゴクナイをバロンに投げる。バロンはバナスピアでクナイ自体はガードするが、着弾時の爆発の衝撃は殺せない。
バロンはじわじわ後ろに下がっていき、ついには吹き飛ばされた。
『よっしゃ! 決めるぜミッチ!』
『はいッ!』
『咲ちゃんも!』
『うんっ』
バロン、そしてインベス2体がちょうどよくバロンの前に来る。
鎧武はそうなるのが自然のように、龍玄、それに月花とも並んで、無双セイバーにイチゴロックシードをセットした。
『行くぜ!』
『『はい!!』』
龍玄はブドウ龍砲にエネルギーをチャージし、月花は十指の間に持てるだけのプチ爆弾果実を構えて腰を落とした。
3人の決め技がバロン、そしてインベスを襲う。
バロンは上手く防いだが、インベス2体は爆散して跡形もなく散った。
『やはり楽しませてくれるな――鎧武!』
ダメージは蓄積しているはずなのに、バロンは悠然とバナスピアを掲げてやって来る。月花は唇の奥を噛んだ。
と、その時だった。バロンと月花たちの間に、二人の男――インヴィットの城之内と、レイドワイルドの初瀬が飛び込んできたのは。
「さすがに3対1はマズイっしょ、リーダー」
『貴様ら――』
「見損なってもらっちゃ困るなあ。俺たちもそうそう捨てたもんじゃないんだよ」
城之内と初瀬が懐から出したのは、――戦極ドライバーだった。
「男子三日会わざれば括目せよってな!!」
「「変身!!」」
空にチャックが開く。城之内の上にはドングリ、初瀬の上にはマツボックリ。
鳴り響くは法螺貝の鬨の音、そしてファンファーレ。
《ドングリアームズ! ネバー・ギブアップ!》
《マツボックリアームズ! 一撃・イン・ザ・シャドウ!》
彼らの変身が完了した。
城之内はドングリをモチーフにした西洋鎧。初瀬は忍者のような黒地に蜂の巣型の和鎧。
5人目、6人目の、新しいアーマードライダーの誕生であった。
『俺は、アーマードライダー黒影』
『あっ、自分で名乗るんだ。えっと、じゃあ俺は…』
『そしてこいつは、グリドン』
『え。えー……えええええ!?』
不本意だといわんばかりにグリドンと命名された茶色のライダーが後ずさる。
これには咲も仲間ともども乾いた笑いをもらすしかなかった。案の定、チーム鎧武もプークスクス状態だ。
グリドンが黒影に迫って名前についてあーだこーだと応酬していると、その両名の間に割って入ってバロンが前に出た。
『さあ。仕切り直しだ』
鎧武と龍玄が構える。月花もDFバトンを持ち直し、腰を落とした。
(数の上じゃこれでゴカク。あとは後ろのふたりがどれだけ強いかだけど――)
グリドンと黒影もバロンの後ろから出てきてバロンに並――ばなかった。
黒影がバロンを背後から槍で勢いよく斬りつけたからだ。
後書き
この編が終わるまでは原作をなぞるだけとお心得いただければ幸いです<(_ _)>
……これ5&6話切らないとすごい急展開だってわかるな。
すっかりチーム鎧武と戦友なヒロイン①です。これのために4~6話を何度見返したことか…orz
戦闘シーンをいくらか削っております。文章では冗長になると判断してですが、お気に入りのシーンがない! と思われた皆様には申し訳ありません。
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