ヘタリア大帝国
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TURN117 カテーリンの来日その十二
「汗を一旦流してからね」
「水風呂に入ってだよな」
「それで身体を冷やして」
そしてだというのだ。
「またサウナに入る、これを繰り返してね」
「身体の中の悪いものを出すんだよな」
「そうだよ、勿論後で身体も洗うし」
これも忘れない。
「身体に凄くいいんだよ」
「それは知ってるさ、それにな」
「あっ、お酒もだよね」
「二日酔いもこれでなくなるからな」
「身体にはよくないけれどね」
「一番悪いのは飲みたてて入るのだよな」
泥酔してサウナに入る、これはもう自殺行為だ。
「せめて二日酔いでないとな」
「下手したら死ぬからね」
「国家でもよくないからな」
だからだった。
「サウナにも気をつけないとな」
「そうだよ、僕もそこは気をつけてるから」
「ウォッカもな」
ロシアといえばウォッカだ、カテーリンもウォッカを飲むことについては人民に対して一切言わない程だ。
「強いからな」
「だから飲んですぐには入らないんだ」
「飲む前に入るんだよな」
「うん、そうしてるよ」
これがロシアの酒の飲み方、風呂の入り方である。
「フランス君もだよね」
「ああ、もっともバロックとかロココの時はな」
「お風呂、入らなかったよねえ」
「何年に一回入ればよかったな」
それが当時のオフランスだった。
「それこそ蚤やら何やらが出てな」
「そう、うちの書記長さんそういうのが大嫌いだから」
「人民は毎日一回はか」
「絶対に風呂に入るって決まってるんだ」
勿論サウナだ、そこで身体を綺麗にするのだ。
「そうなってるよ」
「だよな、やっぱり清潔じゃないとな」
「それで今もなの?何年に一回とかなのかな」
入浴がだというのだ。
「どうなのかな」
「ああ、今は毎日入ってるよ」
「だったらいいけれどね」
「シャワーの時が多いけれどな」
この辺りはフランスだ、日本では湯舟になる。
「綺麗にしてるさ」
「今の時代じゃね、やっぱり」
「不潔だと女の子にも相手にされないからな」
フランスは彼らしく言った、そして。
フランスはサウナで汗を流しながらだ、ロシアにこうも言った。
「じゃあ一旦水風呂に入ってな」
「身体を冷やしてね」
「またサウナに入って」
「そうするか」
こう話してだった、そのうえで。
二人でサウナを楽しんだ、そしてその後は。
フランスは自分の料理をロシアに振舞った、振舞ったのは彼に対してだけだった。
それでだ、ロシアはフランスにここでも言った。
「書記長さん達はね」
「ああ、妹と王女さんが応対してるよ」
「そうだよね、男は男でね」
「セーシェルも向こうに言ってるんだよな」
フランスは寂しい顔で言う、ロシアの向かい側の席に座ってそのうえで自分自身が作った料理を食べて言うのだった。
「で、男二人はな」
「今こうしてるんだね」
「向こうは魚介類のバーベキューだよ」
カテーリンの好みで贅沢ではない、それでもだった。
男二人はそこにはいない、それで言うのだった。
「何か俺お父さんになった気分だよ」
「お兄さんじゃなくてだね」
フランスは普段自分をお兄さんと言っている、しかし今はだった。
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