ヘタリア大帝国
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TURN117 カテーリンの来日その一
TURN117 カテーリンの来日
カテーリンはそのままソビエトの国家主席、そして共有党の書記長に留任した。これはソビエト人民の支持によるものだった。
だがカテーリンは浮かない顔だった、その顔でやはり首相に留任したミーリャに言った。
「私でいいのかな、皆」
「国家主席と書記長に再任されたこと?」
「うん、皆投票してくれたけれど」
「だって。他に人いなかったし」
本当にいなかった、誰も。
「皆がカテーリンちゃんを選んだからね」
「いいっていうのね」
「そうだよ、祖国さんもそう言ってたじゃない」
ロシアもだというのだ。
「だからね。気にしないでね」
「このままでいればいいのね」
「そう、これまで通り皆の為に働いていこう」
「わかったわ。それじゃあね」
カテーリンはミーリャの今の言葉には頷くことが出来た、だがだった。
話はまだあった、今度の話はというと。
「それと来日のことだけれど」
「そのこと?」
「うん、決めたけれど」
来日はするとだ、このことは決めたのだ。
だがそれでもだとだ、こう言うのだ。
「日本に行くとね」
「どんな国かわからないのね」
「だって日本だけじゃないから」
行く国はだ、実はかなり大規模な外遊なのだ。
「資産主義の国を一杯行くじゃない」
「ガメリカにも中帝国にもね」
「東南アジアやオセアニアにも行って」
「アステカとインドカレーも行くわよ」
つまり今の枢軸諸国を巡るのだ、まだ戦争中だが仕事を送ってもらいながらそのうえで巡っていくのである。
そうして行くことを決めてもだ、カテーリンは不安な顔で言うのだ。
「どの国もはじめて行くから」
「大丈夫だよ、怖くないよ」
「怖くないの?」
「だって私や先生もいるし」
ミーリャだけでなくゲーペもいるというのだ。
「それに祖国君と妹さんも一緒でしょ」
「うん」
「祖国君達は前から外国に行くことも多かったから」
外交の必要からだ、ロシアも彼の妹も他国を訪問することが多かったのだ。
その二人もいるからだとだ、ミーリャはカテーリンに話す。
「何も心配いらないよ」
「そうなの、じゃあ」
「うん、安心してね」
「行けばいいのね」
「じゃあ訪問の時の制服をね」
「洗濯してね」
カテーリンは自分のことは全て自分でしている、それで制服の洗濯もなのだ。
「アイロンかけてね」
「マントもそうしよう」
「ちゃんと綺麗にして行かないと」
カテーリンはミーリャに話していく。
「お風呂にも入って」
「お風呂は外国にもあるわよ」
「サウナがあるの?」
「サウナだけじゃないみたいだよ」
ミーリャはこのことを知っていた、だがカテーリンは知らなかった。
それでだ、カテーリンはミーリャの今の言葉に目を丸くさせてそのうえで言った。
「そうだったの、サウナだけじゃないよ」
「お湯のお風呂やシャワーも多いよ」
「水風呂はないの?」
サウナには付きものである、これは。
「そっちは」
「あるよ、国によるけれど」
「そうなの」
「色々なお料理もあるみたいだしね」
「贅沢なものは嫌よ」
カテーリンは皆が同じものを食べないとそれを不平等と感じる娘だ、だから給食制度にしているのだ。
それ故にだ、贅沢な一部の人間だけが食べるものはというのだ。
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