ヘタリア大帝国
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TURN116 カテーリンの資質その九
「幾らあの国の兵器と将兵の質が凄くてもな」
「数は力です」
イギリス妹は言い切った、このことを。
「そして枢軸諸国の兵器と将兵の質も相当なものです」
「圧倒的多数の数で広い戦線から雪崩れ込まれるか」
「そうなればドクツは敗れます」
当然の帰結としてそうなるというのだ。
「それを防ぐ為にです」
「今のうちにワープ航路を破壊してなのね」
マリーも言う。
「ドクツから見て東側からの侵攻を防いで」
「これは未確認情報ですが」
ロレンスは再び一同に話した。
「どうやらドクツはイタリンとの国境、ドクツ本土の入口アルプスにかなり強固な防衛ラインを建設している様です」
「アルプス要塞かしら」
エルザはロレンスの話を聞いてすぐに言った。
「それをかしら」
「しかも新型の潜水艦、戦艦を多く建造しています」
ロレンスはこのことも話した。
「それで枢軸軍を防ぐつもりの様です。またイタリンにも前哨基地としてグスタフ=ラインを設けています」
「ああ、ローマ星域の」
「はい、その入口に」
これも築いているというのだ。
「そしてそれで、です」
「枢軸軍を防ぐつもりね」
「絶対の防衛ラインで枢軸軍を消耗させて」
そのうえでだというのだ。
「反撃に転ずる考えかと」
「そう上手にいくかしら」
「ヒムラー総統の考えでは」
「そうなのね」
マリーはロレンスの言葉に首を傾げさせた。
「まだ隠し球があるのかしらね」
「要塞ラインと新型兵器以外にですね」
「うん、そうした根拠があるからね」
「強気だというのですね」
「そう、あの総統さんもね」
こうロレンスに話すのだった。
「少なくとも数は向こうが圧倒的だからね」
「その彼等に強気でいられるからですね」
「まあその辺りは見極める必要があるかな」
マリーjは悪戯っぽい顔で鋭く主張した。
「ドクツが何をするかね」
「そうですね、ただ」
ここでだ、セーラはこの会議の場ではじめて口を開いた。
「問題は」
「ドクツがソビエトからの航路を破壊するからな」
イギリスがセーラに応えて合わせた。
「そこでだな」
「はい、そうすれば枢軸軍は攻撃進路を変えてです」
「アフリカに来るな」
「我々の最後の植民地達に」
「若しアフリカの植民地まで失えば」
どうなるか、このことはモンゴメリーが話す。
「我々はその力の殆どを失います」
「植民地で成り立ってるからな、うちは」
イギリスも苦い顔で述べる。
「だからアフリカはな」
「失う訳にはいきません」
モンゴメリーは自身の祖国にも答えた。
「ですからここは何としても」
「守り抜かないとな、アフリカをな」
「それが絶対です」
「それでjはです」
セーラはここまで聞いて決断を下した。
「「枢軸軍がインド洋方面に主力を向けるまでの間に」
「それまでによね」
「はい、今のうちにです」
どうするかとだ、セーラは今度はエルザに答えた。
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