FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第161話 突然の宣戦布告
前書き
駄作者07です☆
今回は遂に予選を勝ち抜いた12のギルドが明らかに!果たして、いったいどんなギルドが登場するのか!?オリキャラ&オリギルドもたくさん登場しますよ。そして、大魔闘演舞オープニングゲームは!?
今回もナレーション(?)風にいきます。
それでは、第161話・・・スタート☆
夜が明け、大魔闘演舞当日の朝。ドムス・フラウの上空ではドォン!ドドン!バァン!ババン!と花火が打ち上げられ、「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」とフィオーレ中からやって来た観客の大歓声が上がる。
?「さぁ今年もやって参りました!大魔闘演舞ーーーーーッ!!」
会場を一望出来る場所には実況と解説、1日ごとに変わるゲストがマイクの前に座っている。
チャ「実況は、昨年の引き続きチャパティ・ローラがお送り致します。」
黒髪に特徴的な顔、茶色いスーツをピシッ!と着こなしたチャパティ・ローラ。実は、彼の髪の毛は『鬘』だ。彼の『鬘』はちょくちょく変わるので、注目して見ると意外と面白い。少しロリコン気味でもある。
チャ「解説は、こちらも昨年に引き続き元魔法評議委員六ノ席、ヤジマさんにお越し頂いております。」
ヤ「よろスく。」
料理人の服装にズーズー弁で喋るヤジマ。妖精の尻尾ギルドマスター、マカロフとは旧知の仲で、お互いに「マー坊」「ヤン坊」と呼び合っている仲である。評議委員を引退した後は、料理人として活躍している。
チャ「大魔闘演舞では、1日ごとにゲストをお招きしています。本日のゲストは、週刊ソーサラーの新人記者、レナ・スカイウォーターさんにお越し頂いております。」
レ「シャッターチャンス、お待ちしています。」
読者の皆さんは覚えていますか?以前、ジェイソンと一緒に妖精の尻尾を取材に来た新人記者のレナ・スカイウォーター。ユモに格闘技で投げ飛ばされた張本人です。以前より少し髪が伸びて、水色のシュシュでポニーテールに束ねている。
チャ「さぁいよいよ!予選、『飛捕』を見事勝ち抜いた、大魔闘演舞の出場者達の入場ですっ!!」
チャパティ・ローラの実況が言い終わると、会場に繋がっている石造りの出入り口から人影が見えた。
チャ「予選12位!そのワイルドさはフィオーレ一!ワイルドで優勝を狙う!四つ首の猟犬!!」
ギルドマスターはゴールドマイン。ヤジマ同様マカロフとは旧知の仲で、ギルド同士も仲が良い。昨年の大魔闘演舞に出場したが6位で終わった。メンバーは昨年と同じ、ロッカー、イエーガ、ノバーリ、ウォークライ、セムス。すると、突然5人が声を揃えて、
四つ首全「ワイルド、フォーーーーーッ!!!」
と叫んだ。実況どおり、ワイルドなギルドだ。
チャ「続いて予選11位!風でなびく白いマントとベールに包まれた若き魔道士達!白い柳!!」
ギルドマスターはニートポーチ。魔道士全員の平均年齢22歳とゆう若い魔道士が多い1年程前に出来た新人ギルドだが実力はかなりのもの。大魔闘演舞初出場。メンバーはシェナ・ティッド、タクヤ・トースティー、ウララ・リネリア、チルチル、アチュール・マム。男は白いマント、女は白いベールを羽織っている。
ハ「な、何か、神秘的なオーラを感じる・・・」
ハッピーは白い柳の魔道士達に目が釘付けになっていた。
チャ「予選10位!その涙は月からの贈り物!夜空に祈りを!月の涙!!」
ギルドマスターはシャイン・スター。元闇ギルドで、ナツ達に討伐され評議委員により逮捕されたが、たったの5日で解放された。その後は正規ギルドとして復活し、活躍し続けている。大魔闘演舞初出場。メンバーはセイン・ロード、カイ・オーシャン、シプ・マーノ、リキ・ロレックス、カリン・パック。
チャ「続いて予選9位!巨大な翼を広げて大空の彼方から遥々やって来た!気楽な禿鷹!!」
ギルドマスターはライダル・トニックバン。主に飛行訓練をしている魔道士ギルドで、いつもはフィオーレ王国から離れたところで飛行訓練をしているのだが、今年は大魔闘演舞に出場する為に大空の彼方から遥々やって来たのだ。メンバーはリート・フェイダル、ラム・ビディンガン、ジェニック・フォントアル、ヒリア・フーガベース、アナ・ココナッティーン。全員裾がボロボロの茶色いローブを羽織っている。
シャ「全員無駄に長い名前ね。」
ロ「飛行訓練って、何をするんだろう?」
シャルルは気楽な禿鷹の魔道士達の名前に目を細め、ロメオは飛行訓練について首を傾げる。
チャ「予選8位!おぉっとこれは以外だっ!昨年優勝したあのお騒がせギルド!妖精の尻尾Aだぁぁぁぁぁっ!!」
観全「何で8位!!!??」
妖精全「1位になれよっ!!!!!」
観客も応援席にいた妖精の尻尾の魔道士達も全員驚嘆の声を上げる。赤色のチームカラーの服を着た妖精の尻尾Aのナツ・ドラグニル、ルーシィ・ハートフィリア、グレイ・フルバスター、エルザ・スカーレット、ウェンディ・マーベル、リザーブ枠のエルフマン・ストラウスが登場。
マカ「う~ん・・・8位って事に不満がじゃが、応援、始めぃ!!」
妖精全「フレー!フレー!妖精の尻尾ッ!!!」
学生服を着たマカロフ、妖精の尻尾の魔道士全員が妖精の尻尾Aの事を応援する。
ル「また応援してる。」
グ「ったく、どんだけ暇なんだよ。」
エル「漢ならば、応援は力強くやるべきだっ!!」
エ「ん?あれは・・・」
エルザが首を傾げる。その視線の先には、マスターの横に座っている裸足の少女・・・って!
ナ「んなっ!?」
ウェ「あの人はっ!?」
メ「フレー!フレー!妖精の尻尾♪」
そう。妖精の尻尾初代ギルドマスター、メイビス・ヴァーミリオンがいたのだ。だが、その姿は妖精の尻尾の紋章を刻んだ者達にしか見えない。なぜなら、
彼女は幽霊なのだから。
応援していたマカロフや妖精の尻尾の魔道士達も全員メイビスの姿を見て目を見開く。
マカ「しょ、しょしょ、初代ィィィッ!?」
メ「えへへ♪また、応援に来ちゃいました~♪」
マカ「「来ちゃいました~♪」って・・・」
メ「だって、天狼島に1人でいるのは退屈ですし、寂しいですもの♪」
天狼島。メイビスの墓がある妖精の尻尾の聖地だ。それにしても、「退屈」「寂しい」という理由だけで、ここまで遥々来るとは・・・
ナ「ダハハハハッ!また初代マスターがいるとは、心強いぜ。」
グ「幽霊だけどな。」
チャ「続いて予選7位!愛する自然と共に戦い、優勝の花を咲き誇らす!幸福の花!!」
ギルドマスターはアカネ。最強チームの事を尊敬していて、以前勝負を挑んだが敗北した。その後は修行をし更に力をつけてきた。大魔闘演舞初出場。メンバーはナデシコ、サクラ、スミレ、ハマナス、ツツジ。全員、自分と同じ名前の花が描かれた着物を着ている。
ル「ハマナス?ツツジ?」
エ「新人のようだな。」
ル「でも、パンジーとユリがいないわよ。」
ウェ「パンジーは出場しないと言っていました。ユリさんは・・・?」
読者の皆さんはなぜユリがいないのかご存知だと思います。でも、作中でそれを知っているのは幸福の花の魔道士達と、妖精の尻尾の魔道士、リョウ・ジェノロ。そして、ユリを殺めた張本人のみ・・・
チャ「予選6位!おぉっとこれはぁっ!昨年優勝した妖精の尻尾から、またもやチームが2つ!妖精の尻尾B!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
大歓声が沸き起こる。青色のチームカラーの服を着た妖精の尻尾Bのマヤ・ララルド、リョウ・ジェノロ、ユモス・クオリナ、ショール・ミリオン、トーヤ・ファイン、人間の姿をしたリザーブ枠のフレイ・レッドシェルが登場。
チャ「えー、なんと、大魔闘演舞の主催者側から、「妖精の尻尾からまた2つチームを出してほしい」とお願いしたところ、妖精の尻尾のギルドマスター、マカロフ・ドレアーさんが許可したそうです。しかも、去年とは違うメンバーであり、全員大魔闘演舞初出場ッ!!」
ヤ「流石だね、マー坊。」
レ「シャッターチャァ~ンス!」
レナが黒いカメラでマヤ達を撮っていく。が、
レ「あれ?」
撮った後画面を覗いてみると、不思議な事に、1人だけ写っていない人物がいるのだ。トーヤだ。確かにショールの隣にいるのだが・・・?
レ「ん?」
レナの疑問は観客の大歓声によって掻き消された。
観1「すっげーーーーーっ!!」
観2「あれって、聖十のリョウ・ジェノロかっ!?」
観3「キャーーーーーッ!ショールがいる~♪」
観4「動物姫に、氷上の舞姫に、怪物もいるぞっ!!」
更に大歓声が上がる。
エル「す、すげーなお前等。」
ナ「ていうか、お前等6位だったのかよっ!?」
リョ「まぁ、な。」
6位になれたのは約7割がリョウのお陰だ。
グ「ていうかお前、ずっと人間の姿で大丈夫なのかよ?」
フ「まだ、あまり慣れてねぇけど、2週間の修行で大分魔力は上がったからしばらくは大丈夫なはずだ。」
マ「それに、こんな大勢の前で鳥の姿でいるのは恥ずかしいしね。」
マヤ達は知らないと思うが、昨年はある人物と瓜二つのエクシードが出場した。
ト「ところで、あの人、何者ですか?」
ビックスローと同じく、人の魂を見る事が出来るトーヤがマカロフの横に座っている裸足の少女を見て首を傾げる。
ウェ「あの人は妖精の尻尾初代ギルドマスター、メイビス・ヴァーミリオンさんです。」
妖精B全「しょ、しょしょ、初代ィィィィィッ!!!??」
初めて見る初代の姿(幽霊だが。)を見て目を丸くし、驚嘆の声を上げるマヤ、リョウ、ユモ、ショール、トーヤ、フレイ。
当の本人のメイビスも、応援席から不思議そうにマヤ達の事を見つめていた。
マカ「初代、どうかしましたかの?」
メ「あの子達は・・・?」
マカ「妖精の尻尾Bの奴等ですか?奴等は・・・」
メ「赤い短髪の青年は、本来は鳥の姿で鳳凰の使い。銀髪の少年は、年齢不群の妖霊界からやって来た半幽人。黒髪の青年は、『予知』能力が使える元人気ナンバー1のイケメンマジシャン。水色の髪の少女は、格闘技のスペシャリストで、大きな『闇』を抱えています。茶髪のツンツン頭君は、聖十の称号を持つ者で、聖剣を扱う事が出来る『選ばれし者』。夕日色の髪の少女は・・・鳳凰との深い関わりがあり、火炎石を所有していますね。」
マカロフが説明する前に、メイビスは見事にマヤ達の事をバッチリ見抜いてしまった。その場にいた者は全員目を見開き言葉を失った。
メ「あの子達は、強いのですか?」
マカ「えっ?あ、そ、そりゃあもちろん。先程初代が言ったとおり、フレイは鳥にもなれて人間にもなれて、トーヤは半幽人になれますし、ショールはギルド一頭が良くて、ユモは氷と格闘技を上手く混合し、リョウはS級魔道士でもあり聖十大魔道の1人でもあり、マヤは動物達と一緒に戦ったり、火炎石を使って戦ったり・・・」
マカロフが慌てて言うと、メイビスの頭に付いている羽のようなものがピクッと動いた。
メ「期待しましょう。あの12人に。あの12人の若き妖精達にっ!きっと、昨年よりも素晴らしい結果を残してくれますよ。」
12人の妖精達は、メイビスが言ったとおり、昨年よりも素晴らしい結果を残す事が出来るのか?それはまだ、誰も知らない・・・
チャ「続いて予選5位!青い翼を羽ばたかせて登場!美男美女軍団!青い天馬!!」
女観全「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」
観客の女性のほとんどが歓声を上げる。ギルドマスターはボブ。男だが女みたいな服装をしている。ヤジマ、ゴールドマイン同様マカロフとは旧知の仲で、ギルド同士も仲が良い。美男美女が大勢いるギルド。ショールも以前スカウトされた事があるが、全て断られている。メンバーは一夜=ヴァンダレイ=寿、ヒビキ・レイティス、イヴ・ティルム、レン・アカツキ、ジェニー・リアライト、そして、黒いフードを被った人物。男か女かさえも分からない。
ナ「誰だあれ?」
グ「まぁ~たあのおっさんと瓜二つのエクシードじゃねぇのか。」
ショ「あんな人、青い天馬にいたかな?」
ショールも見覚えがないみたいだ。首を傾げている妖精の尻尾Aと妖精の尻尾Bに近づく男。特徴的なでかい鼻をヒクヒク動かし、エルザの周りをくるくる回る。
一「エルザさん、今日も素敵な香りですね。よかったら、今日お食事にでも・・・」
エ「断る。」
一「そ、即答しなくても・・・」
せっかくのお誘いを即答され、ショックを受ける一夜。後ろでショールがこっそり安堵しているのは余談だ。その隣では、
レ「俺はお前等を誘うよ。別に、好きだからじゃねぇよ。」
ル「あんた、その性格辛くない?」
マ「ていうか、ルーシィにはリョウ、私にはナツがいるのっ!あんたも婚約者いるじゃん。三股しちゃダメだよ。」
ル「大声で言わなくていいからっ!!」
後ろでナツとリョウが少し顔を赤らめながらそっぽを向いているのと、応援席から「レンは何をしているのですかぁ~!?」とゆうシェリーの声が聞こえたのは余談だ。その隣では、
イヴ「それじゃあ僕は、ウェンディちゃんとユモスさんを誘おうかな?」
ウェ「え、あ、いや、そのぉ・・・」
ユ「あなたねぇ~・・・」
戸惑うウェンディとイヴに呆れるユモ。後ろで少しグレイとトーヤがイヴに怒ってるのは余談だ。
ヒ「じゃあ僕は、ミラジェーンさんとジュビアさんを・・・って、あれ?」
ショ「ミラもジュビアも今年は出場していませんよ。とゆうか、ヒビキさんはジェニーさんがいるのでは?」
ヒビキはなぜかミラとジュビアが出場していない事に気づいていなかったみたいだ。ヒビキの後ろにいたジェニーは頬を膨らませる。
フ「・・なぁ、エルフマン。俺達は、こうゆう状況で・・・どうしたら、いいんだ?」
エル「・・・漢として、だ、黙って、見てるしか、ねぇと思うぞ。」
フ「そ、そう・・だな・・・」
更に後ろでフレイとエルフマンが困っていた事に誰も気づかない。唯一、その光景を何とも思っていないのが・・・
?「・・・・・」
黒いフードを被った人物である。男だったら、一夜やトライメンズとは真逆で、女を口説くのは苦手なのか?女だったら、何も言わないがメンバーに怒っているのか?唯一分かっている事は、
ユ「青い天馬の魔道士って事は、あの人もかなり美男か美女って事だよね。」
いったいどんな人物なのか?それはまだ、誰も知らない・・・
チャ「予選4位!強さ冷静さ賢さ、全て無敵の魔道士ギルド!蛇姫の鱗!!」
ギルドマスターはオーバ・ババサーマ。なぜか常に腕を回しており、口癖は「回すよ!」メンバーは昨年と同じジュラ・ネェキス、リオン・バスティア、シェリア・ブレンディ、トビー・オルオルタ、ユウカ・スズキ。余談だが、シェリー・ブレンディは今年も婚約者のレンの応援に来ている。
リ「グレイ、今年こそフィオーレ一の座は、我等蛇姫の鱗が手に入れるからな。」
グ「精精頑張ってくれよ。」
ジュ「リョウ殿、よろしく頼むぞ。」
リョ「こちらこそ。」
マ「フレイ見てよっ!犬人間がいるよっ!!」
フ「ほ、ほんとだ・・・」
トビ「俺は犬じゃねぇよっ!!」
シェ「愛だねぇ~♪」
ユウ「何がだよ?」
チャ「さぁ、いよいよ残すギルドも後3つになりました!」
予選、『飛捕』をトップ3で勝ち抜いた魔道士ギルド。いったいどんなギルドなのかっ!?
チャ「予選3位!コバルトブルー色の海の中からやって来た!海中の洞穴!!」
ギルドマスターはコバルト・ブルー。海辺にある魔道士ギルドで初代マスターは人魚だったと言われている。大魔闘演舞初出場。メンバーはバロン・クライシス、アニー・シャンキー、アリー・シャンキー、そして・・・ハルト・パーカー、イレーネ・ザンビア。
ユ「え・・・」
グ「お前等・・・!?」
ハルトとイレーネの姿を見て目を見開くグレイとユモ。まさかこの2人が魔道士ギルドに、しかも同じところに加入してるとは思わなかったからだ。ハルトとイレーネはグレイとユモの姿を見つけると目を逸らした。
チャ「続いて予選2位!漆黒のマントをひるがえし、仮面で閉ざされた素顔は誰も知らない。死者の仮面!!」
ギルドマスターはディヘル。闇ギルドと間違われるほど存在が謎に包まれているギルド。大魔闘演舞初出場。メンバーはオーガンス、リノ・ハビュット、レッタ・リガニョフ、コネティ・ラドゥ、アーキリーズ。全員、不気味な仮面を着けている為、顔が分からない。
ナ「な、何だ、あいつ等・・・」
マ「あの仮面、不気味。」
フ「白黒の仮面の奴等じゃあ、ねぇよな。」
フレイの言うとおり、今は解散しているが正規ギルド白黒の仮面の魔道士ではない。顔に着けている仮面も銀色や黒、紫や灰色で、白黒ではない。
リョ「オ、オーラが・・『闇』だ。」
ル「こ・・怖い・・・!」
すると、ウェンディの横を通り過ぎた死者の仮面の1人が仮面を着けた顔でウェンディの方を振り向いた。
ウェ「ひぃっ!」
ウェンディは恐怖に小さく悲鳴を上げた。会場は、賑やかな空気から不気味な雰囲気へと一変した。
チャ「・・さ、さぁて!いよいよ予選1位!広大な銀河に鳴り響く華麗な音色。初出場ながらも、見事予選1位に輝いた、今最も話題となっている魔道士ギルド!銀河の旋律!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
今まで聞いた中で一番大きな大大大歓声が上がる。ギルドマスターはシルファ。以前はそんなに有名ではなかったが、マスターの座が変わるのと、5人の魔道士が加入した事によって、今では妖精の尻尾と並ぶほどの強さを誇る。大魔闘演舞初出場。メンバーはキース・ストリック、カオリ・スプリング、レヴル・スイスト、ルチーア・ジェマニー、アンナ・ワンス。
エ「妖精の尻尾と並ぶだと?」
ユ「いつの間にそんなギルドが・・・」
ト「それ以前に、初めて聞きました。銀河の旋律なんて・・・」
すると、銀河の旋律の魔道士達が妖精の尻尾Aと妖精の尻尾Bのメンバーに歩み寄って来た。先頭にいた男が丁寧に頭を下げる。
キ「キース・ストリックと申します。初出場なので、お手柔らかにお願い致します。」
そこまでは極普通の青年だと思った。・・・思ったのだが、それは大間違いだった。顔を上げたきースの表情は、さっきの死者の仮面の魔道士達が着けていた仮面と同じくらい不気味に微笑んでいた。キースだけじゃない。銀河の旋律の魔道士全員が、不気味に微笑んでいた。
キ「必ず、銀河の旋律が妖精の尻尾を踏み潰してみせましょう。」
会場全体に沈黙が流れ、一瞬『時』が止まったかのように会場は静まり返った。その沈黙と静まりを破ったのはチャパティ・ローラの実況だった。
チャ「な、なな、ななななな何て事でしょうっ!!銀河の旋律が妖精の尻尾に宣戦布告を出したあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
会場はざわめき、他のギルドの魔道士達も目を見開く。
チャ「ヤジマさん、銀河の旋律の宣戦布告についてどう思いますか?」
ヤ「う~む・・・思い切った事をスたもんだねぇ。」
ヤジマは顎を摩りながら曖昧な表情で答える。
チャ「さぁ、宣戦布告を出された妖精の尻尾の答えはっ!?」
また会場に沈黙が流れた。会場にいる大勢の人々の視線が大魔闘演舞に出場する妖精の尻尾の魔道士達に集まる。そして、ナツが炎を纏った左拳を広げた右手の平にバフッ!とぶつけ、ニヤリと笑った。笑ったのはナツだけではない。大魔闘演舞に出場する12人はもちろん、応援席にいたマカロフ、メイビス、妖精の尻尾の魔道士全員が笑ったのだ。そして、
ナ「面しれぇ!その宣戦布告、受けてやろうじゃねぇかっ!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
今まで聞いた中で一番大きな大大大大大歓声が上がった。
チャ「ななななな何とぉっ!!妖精の尻尾!宣戦布告に受けて立ったあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
会場はまだ競技も行われていないとゆうのに大騒ぎになっていた。
チャ「レナさんはどう思いますか?」
レ「思わぬ展開に驚きました。今週の週刊ソーサラーのネタは『妖精VS銀河 宣戦布告の結末はっ!?』に決定ですっ!!」
レナはものすごい速さでメモ帳に今の宣戦布告の内容はメモしていく。新人とは思えないスピードだ。今週の週刊ソーサラーは絶対に売れるだろう。
キ「それでは、期待していますよ。妖精の尻尾の皆さん。」
キースのキザな笑みを残して銀河の旋律はその場を去って行った。
グ「まさか、俺達に牙を剥く奴がいたとはな。」
エル「漢なら、正々堂々と正面からぶつかるべしっ!!」
ル「宣戦布告を出されたら、受けて立つしかないじゃないっ!!」
リョ「あいつ等、俺達を「踏み潰す」って言ってたよな?」
マ「だったら、私達が必ず、あいつ等を踏み潰してやろうっ!!」
妖精AB全「オォッ!!!!!」
突然の宣戦布告に驚きながらも、12人の妖精達の瞳は気合とやる気で満ち溢れていた。
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チャ「さて、初日早々てんやわんやになりましたが、ここで大魔闘演舞のルールを説明したいと思います。」
魔道士達は実況のチャパティ・ローラからのルール説明を待つ。
チャ「まず、競技パートですが、5日間ある大魔闘演舞の最初に行われます。出場者は昨年と同じように皆さんの推薦からお選び出来ます。次に競技パートでのポイント数は上位から高いポイント、下位から低いポイントを得る事が出来ます。今年の競技パートのポイントはこのようになります。」
会場に映像魔水晶にポイント表の映像が映し出される。
ウェ「上から10,8,6,5,4,3,2,2,1,1,0,0」
フ「下から6チームは随分ポイントが少ないんだな。」
ユ「今年は出場ギルドが多いから仕方が無いよ。」
競技パートでは出来るだけ上位を目指さないと高得点は得る事が出来ない。
チャ「続いてバトルパートの説明を致します。昨年と同じようにバトルは2つのギルド同士で対決します。ポイントは・・・」
映像魔水晶の映像が切り替わり、さっきとは違うポイント表の映像が映し出される。
チャ「勝ったチームに10ポイント、負けたチームには0ポイント、引き分けの場合は両者に5ポイントずつです。」
バトルパートでは負ける事は許されない。
チャ「皆さん、ルールは理解出来たでしょうか?それではいよいよ!大魔闘演舞初日のオープニングゲームを始めたいと思いますっ!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
さっきよりではないが、また大歓声が上がる。すると、どこからか大魔闘演舞のマスコットキャラクター、マトー君が出て来た。
マト「オープニングゲームは・・・『浮上板』!!」
マトー君が言うと、会場の地面から『浮上板』と彫られた巨大な石版が突き出した。
マ「『浮上板』?板が浮くの?」
エ「これだけじゃ、まだよく分からないな。」
マト「出場者は各ギルド1名です。」
それぞれの魔道士ギルドのメンバーが輪になった。
ジェニ「俺が行く!」
禿鷹ジェニ以外「合点ッ!!」
映像魔水晶に映像が映し出される。
チャ「まず最初に名乗り出たのは気楽な禿鷹、ジェニック・フォントアル!!」
ハマ「私が参ります。」
ナデ「お願い致します。」
映像が切り替わり、
チャ「幸福の花からはハマナス!!」
イエ「俺に行かせてくれ!」
ロ「俺達は常に、ワイルドォ・・・」
四つ首全「フォーーーーーッ!!!」
映像が切り替わり、
チャ「ワイルドに名乗り出たのは四つ首の猟犬、イエーガ!!」
ア「俺が行ってもいいか?」
シェ「OK♪」
映像が切り替わり、
チャ「白い柳からはアチュール・マム!!」
オ「コネティ、行け。」
コ「了解。イヒヒ。」
映像が切り替わり、
チャ「死者の仮面からはコネティ・ラドゥ!!」
アニ「バロン、私に行かせて!」
バ「おう。頼んだぜ。」
映像が切り替わり、
チャ「海中の洞穴からはアニー・シャンキー!!」
レ「俺が行く。別にお前等の為じゃねぇからな。」
一「レン君が、一番手!」
ヒ&イヴ&ジェ「レン君が、一番手!!!」
?「・・・・・」
映像が切り替わり、
チャ「レンコールを浴びて青い天馬からはレン・アカツキ!!」
シェリ「あ~ん♪レ~ン♪」
オー「あんた、敵を応援してどうすんだい!回すよ!」
アン「私が行くよ。」
キ「妖精の尻尾に思い知らせて来い。」
映像が切り替わり、
チャ「銀河の旋律からアンナ・ワンス!!」
ユウ「最初は俺が行く。」
映像が切り替わり、
チャ「蛇姫の鱗からはユウカ・スズキ!!」
カ「俺・・・」
月カ以外「頑張れ!カイ!」
映像が切り替わり、
チャ「声援を受けながら月の涙からはカイ・オーシャン!!」
次々に選手が決まる中、妖精の尻尾Aと妖精の尻尾Bからは、
ショ「まずは様子見で、俺が行くよ。」
グ「んじゃ、こっちは俺が行く。」
映像が切り替わり、
チャ「妖精の尻尾Bからはショール・ミリオン!!」
映像が切り替わり、
チャ「妖精の尻尾Aからはグレイ・フルバスター!!」
『浮上板』と彫られた石版にはいつの間にか各ギルドの出場者の名前が彫られていた。
チャ「これで全てのギルドの出場者が決まりました。果たして、大魔闘演舞オープニングゲーム、『浮上板』のルールとはっ!?」
後書き
第161話終了しました~☆
銀河の旋律に突然宣戦布告を出されたり、思わぬ人物がギルドに加入していたり、不気味なギルドが参加していたり・・・てんやわんやのお話になりました。
次回は大魔闘演舞のオープニングゲーム、『浮上板』が遂に始まる!妖精の尻尾からはグレイとショールが出場!果たして、そのルールとはっ!?
次回もお楽しみに~☆
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