仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第百二話 MW(Mira World)その十
「話を聞いてると」
「ああ、戦車なりがある」
乾がその真理に答える。
「他にも魔法が封じられた剣なりな」
「じゃあ向こうもかなりの戦力を持ってるから」
「力技が可能だっていうんだな」
「そう思うけれど」
「それでも一気に突破は出来ない」
草加は双方に戦力があることは認める、だがそれでもだった。
「敵の数が違い過ぎる、地形も嶮岨だ」
「だからなのね」
「しかもはじめて入る場所だ、俺達にとっては」
だからだとだ、草加は軍師に徹して話していく。
「そんな場所で俺達だけで力技は出来ない」
「向こうの人達と協力しないと駄目だよね」
啓太郎は常識の範疇からこう言った。
「やっぱり」
「そうじゃないと勝てる戦いも勝てないわよね」
里奈もここで言う。
「銘々が勝手に戦ったら」
「それは問題外だな」
乾もそれは論外とわかっている、だから口調も素っ気ない。
「もうな」
「うん、お話してみたら向こうの人達もそういうことはわかってるしね」
木場はヒメやインコグニートの面々も共同作戦であることは理解しているとわかっていた、それで言うのだった。
「共同作戦は可能だよ」
「むしろここは俺達があちらに合わせるべきだ」
草加はこう結論を出した。
「オルフェノクのことは俺達の方がよく知っている、しかしテラのことは彼等の方がよく知っている」
「そのテラで戦うから」
沙耶はまだテラを知らないが草加の言葉に応えた。
「だから」
「知らない世界で下手に動くと負ける」
草加は戦略的に考え続けながら述べていく。
「だからここはだ」
「俺達はヒメさん達のサポートか」
「戦いを引っ張ることはしない」
あくまでそれはヒメ達がすることだというのだ、テラを知る彼等の。
「決して」
「指揮官はあのヒメさんか」
乾はここでヒメの名前を出した。
「やっぱりそうなるな」
「立場的もあの人しかいないだろうな」
今度は三原が乾に応える。
「お姫様だし」
「しかも気が違うな」
乾はこれまで戦ってきた経験からヒメのオーラを見ていた、その彼女が出しているオーラはどういったものかというと。
「桁外れだ」
「多分ファイズブラスターモードに匹敵するね」
木場もヒメの強さを見抜いていた、彼女はそこまで強いというのだ。
「多分乾君と一緒に戦ってもね」
「かなりだな」
「うん、けれどね」
それでもだった、ライダー達はヒメに問題があることを本能的に悟っていた。その深刻な問題はというと。
「力をコントロールはしないね」
「野獣みたいな感じだよな、あの人は」
三原はヒメをこうも評した、覚醒した時の彼女はそれだというのだ。
「荒ぶる神というか」
「荒ぶる神っていうと」
里奈はこのことからふと気付いた、そのうえで言うことは。
「スサノオは元々そうね」
「そういえばそうだよね、スサノオはね」
啓太郎もここで気付いた、そして里奈に応えて言う。
「荒ぶる神だね」
「そうでしょ、そのお姫様とスサノオは似てるのじゃないかしら」
「ううん、だとしたらあの世界でスサノオが見たいものは」
何かとだ、啓太郎は腕を組んで考えていく。
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