仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第百二話 MW(Mira World)その五
「仕掛けてくるならな」
「臣民をオルフェノクにしたうえで攻めてくるか」
「ああ、それがあるな」
「そうした作戦があったの?」
マリアンデールはその大きな目を瞬かせつつ乾達に問うた。
「スマートブレイン社の作戦で」
「一応計画であったんだよ」
海堂がその作戦について説明する。
「青い薔薇を使ってな」
「薔薇、ローズオルフェノクだな」
エレクは海堂の話からすぐにこのオルフェノクの名前を思い浮かべた、それだけで目の感じが鋭いものになる。
「その力でか」
「ああ、そいつにその青い薔薇の花びらを撒かせてな」
「花吹雪だな」
ケーティーはその撒かせ方を察した。
「それでか」
「そうだよ、それで撒いてな」
そうしてだというのだ。
「オルフェノクになれる奴は皆オルフェノクにしようかっていう作戦計画もあったんだよ」
「若しなれない奴は、だよな」
ギュスターヴは顔を顰めさせてその場合について推察して話した。
「灰になるんだよな」
「ああ、そうだよ」
そうなるとだ、海堂はギュスターヴに返した。
「もう一気にオルフェオクの世界にしようってな」
「村上峡児、ローズオルフェノクの考えていたことなんだ」
木場が話す。
「けれどそれは流石にってね」
「止められたのか」
「うん、当時の社長だった花形さんにね」
そうなったとだ、木場はレオンに答えて話す。
「あの人は元々オルフェノクが人間だってことがわかっていたから」
逆に言えば村上はわかっていなかった、彼はオルフェノクの姿と力に心をとらわれ過ぎていたのである。
「そうしたんだ」
「そうだったんだね」
「そう、だから」
その計画は実行に移されなかったというのだ。
「上層部もその時混乱していたから」
「副社長でありエラスモテリウスオルフェノクだった天王路はスマートブレイン社を離れボードの黒幕になっていた」
草加がこのことを話す。
「彼の目的を手に入れる為に。ラッキーグローバーの連中もそうしたことは考えていなかった」
「幸いだな、本当に」
バリアシオンは当時のオルフェノク上層部の混乱を幸いと考えた。
「青い薔薇なんて撒かれなくてな」
「本当にそうですよね」
「そう思うな」
バリアシオンはワインを飲みながら長田に応える。
「けれどこっちの世界じゃか」
「ああ、してくるかも知れないな」
「だとすれば絶対に止める」
ヒメは三原の言葉に応える形で声を怒らせて述べた。
「臣民を巻き込むことはさせない」
「それなら敵の本拠地に攻撃を仕掛けましょう」
セングレンはヒメの言葉からすぐにこう言った。
「山に出陣して」
「あの山だな」
「はい、ベガ山に」
そこがオルフェノクの本拠地だというのだ。
「そこに攻め入りです」
「臣民達を戦いに巻き込むより先にか」
「そうしましょう」
「よし、そうだな」
ヒメは腕を組みセングレンの献策を聞いていた、そして言うのだった。
「ではすぐにだ」
「はい、それでは」
「うむ、攻める」
こう言うのだった、そして。
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