ヘタリア大帝国
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TURN110 法治その二
「ソビエトはまだ多くの謎があります」
「じゃあ若しロシア平原で負けても」
「そこに逃げれば」
モンゴメリーはイギリスにも話す。
「わからないです」
「そういう国なんだな」
「それでロシア平原のことだけれど」
マリーはイギリス妹にその次の決戦の場のことを問うた。
「ソビエトも首都奪われたし意地があるわよね」
「ですからあの地にニガヨモギと冬将軍スノー提督を置いてあります」
「あの大怪獣もなのね」
「はい」
イギリス妹はニガヨモギと聞いて眉を顰めさせたマリーに答えた。
「そうです」
「大怪獣ね、あれを使えば」
「ソビエトも逆転できます」
戦略的にだ、そうした意味でニガヨモギはまさにソビエト軍の切り札だというのだ。
「そしてその可能性はかなり高いです」
「大怪獣は本当にどうしようもねえからな」
イギリスもその恐ろしさは知っている。、時折エアザウナの驚異を受けてきたからだ。それはまさに天の災厄である。
「あれだけはな」
「枢軸軍はかつてエアザウナを倒していますが」
セーラはこのことを出してイギリス妹に問うた。
「それでもですね」
「ニガヨモギはエアザウナ以上の広範囲攻撃が可能です」
「あれ以上の」
「耐久力、個々の攻撃力ではエアザウナの方が上ですが」
それでもだというのだ。
「広範囲攻撃においては」
「そうですか、今の枢軸軍を相手にするにはですね」
「ニガヨモギの方がいいです」
「だからですか」
「はい、しかもスノー提督もいます」
イギリス妹は彼女の名前も出した。
「あの方の力は防寒設備をしていても」
「全てを凍らせてしまいますか」
「例え艦艇の性能が落なくともです」
寒さでそれを防いでもだというのだ。
「視界やレーダー、ソナーを妨害します」
「そうなりますか」
「ニガヨモギだけではありません」
彼女もいる、だからだというのだ。
「ソビエト軍は今度こそはです」
「勝利を収めますか」
「そうなるかと、ただソビエト軍は既にかなりのダメージを受けています」
シベリアからモスクワまで奪われたその中でだというのだ。
「戦後その力をかなり落とすことは間違いありません」
「では戦後ソビエトは国際社会で主導権を握れないですね」
「そうなります、我々もかなりのダメージを受けていますが」
「では問題はドクツですか」
セーラはソビエトのダメージを聞いたうえで述べた、無論エイリスが受けているダメージのことも頭の中に入れて話す。
「あの国ですね」
「ドクツもベルリンまで迫られました」
そしてあと少しで国が滅んでいた、この国も受けたダメージは大きい。
だがそれでもだというのだ、この国はというのだ。
「ですがヒムラー総統の下その国力を驚異的な速さで回復し」
「だからですね」
「はい、あの国は戦後欧州ひいては世界において大きな発言力を持つでしょう」
そうなるというのだ。
「間違いなく」
「そのドクツにどうするかですね」
「気をつけろよ、ヒムラー総統は謀略家だぜ」
イギリスは本能的にヒムラーの本質を見抜いていた、伊達に国家として長きに渡って生きている訳ではない。
「権謀術数についてはお手のものだ」
「だからですね」
「ああ、何をしてくるかわからないからな」
だからだというのだ。
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