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この明るい星空の下で。

作者:音無咲夜
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夏、休み、三咲。

夏休みに入った、普通の高校生は彼女と遊んだりするのだろうが、
リアルに充実していない俺はだらだらと、時間を浪費していた。
「ふぁ~あ・・」
俺は夏休みに寝癖を暴走させながら、姉貴に頼まれた掃除をこなしていた。
時計は10時別に予定もない。
惨めだ、などと考えていると。
プルルル、プルルル
「誰だ?こんな俺に電話をかけてくるなんて。」
自虐モードに入りながら俺は電話を出た。
「もしもし?」
「あっ奏先輩!」
「三咲か。どうしたんだ?」
「今日は天文部の集まる日でしょう!?」
「あっ」
すっかり忘れていた。
「まあいいですけど・・・早く家へ来てくださいね!」
「ああ、悪いないつも。」
「大丈夫ですよ♪」
俺は電話を切ると掃除機をかたずけ、髪を直しにいった。
「おお、どうしたんだい弟くん、予定でも入ったのかい?」
「ああ、そのまさかだ、今から行ってくる。」
「相手は三咲ちゃんと見たね。」
鋭いなこの姉は。
「いってらっしゃーい。」
俺はこの茹だるような暑さのなか、自転車を出した。
自転車のサドルは暑く燃え盛るようだ。
俺が大通りまで出たとき。
「おーい、イザヨーイ!」
慧が通りかかった。
「おう、お前も行くのか?」
「うん、イザヨイもだね♪本当に忘れててさ。」
「お前もか。」
信号が青に変わった。
「それじゃあイザヨイも?」
「ああ、さっきまですっかり忘れていた。」
「そうか、ははっこれで水上さんもだったら面白いね。」
「さすがにそれは三咲がかわいそうだろう。」
「そうだね」
「おーい♪奏くーん!慧くーん!」
「「・・・・」」
「えっなんで黙っちゃうの?」
「い、いやなんでもない。早くいくぞ。」
「う、うんそうだねイザヨイ。」
俺達は心のなかで三咲に謝りながら三咲の家へ向かった。
ピーンポーン。
「はーい」
「あっ先輩方!どうぞ、入ってください。」
俺達は三咲の家に入った。
リビングに通されて、客間に座ると。
「今日集まってもらったのは、これです!」
三咲は、ポケットから五枚のチケットを取り出した。
「なんだ?それは。」
手にとって見ると
「沖縄旅行券!?」どこでてに入れたんだ?」
「福引きです!」ドヤっ
「ふーん、んでこれを自慢するために呼んだのか?」
「私はそんなに意地汚くありません!なんのために
五枚あると思ってるんですか!?」
「俺たちもつれていってくれると過信させるため。」
「やった人相当意地汚いですね!
私はそんなことしません!」
「もしかして・・・僕たちもつれていってくれるの?」
「もしかしなくても連れていくでしょう!この展開からして!」
「分からないわ。」
「望月先輩も乗らないでくださいぃ~!」
俺がくるっとペンを回した。
「それで?どうゆうことなんだ?」
「だから、天文部で海の合宿をしましょうよ♪」
「私は賛成!せっかく夏休みなんだしね♪」
「そうだね♪夏休み初日からゲーセン行きっぱなしだったから。」
「それも凄いっすね・・」
「慧が行くなら・・・・私も!」
「お前はいつから慧のことを名前で呼ぶようになったんだ?」
「なっ、そんなのいつでもいいじゃない!」
「さいで。」
めっちゃ睨まれた。
「奏先輩は?」
「みんなが行くなら。」
っていうかもともと予定なんて掃除くらいしかないし。
まあ
とにかく夏合宿は明後日に決定した。
「じゃあ、あさってね♪イザヨイ。」
なんかテンションの高い慧。
「じゃあね、奏くん。」
語尾にハートのついたような感じの夜空。
「・・・・・」
鋭い目線でにらむ望月。
「あっ奏先輩!バッグ忘れてます!」
と、三咲が走ってきた。
「おう、悪いな。」
暑さですっかり忘れていた。
「あ、あと・・・奏先輩・・」
「ん?どうした?」
「昨日・・・夜空先輩となんかあったんですか?」
ぎくっ
「べ、別に何もない。」
「声が上擦ってます。」
「・・・はぁ~分かったよ、話すよ。」
俺は昨日夜空に話した両親の話を話した。
「・・・・すいませんでした・・そんな話をさせて・・・」
「いや、いいんだ。いつかは話さないとって思っていたところだ・・・
でも、お前は俺と夜空に何があったと思ったんだ?」
「い、いややや、や、な、なななっでももないっでしゅよ!???」
「落ち着けって。
まあ、誤解がとけたならいいんだ。じゃあ、俺は帰るよ。」
「はい。」
俺は玄関に出て靴を履いた。
「じゃあな、」
「はい、先輩!」
俺はまた茹だるような暑い道を自転車で行かなくてはいけないことを
神に訴えながら自転車を走らすのだった。































 
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