信念貫きし少年の軌跡
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第3話
前書き
大分遅くなりました!全然変更してないので速攻で後2話くらい投稿しようかなと思ってます。
転生者との戦いの次の日。
龍斗達は全力でだれていた。
「あぁ・・・平和だ」
「平和だなぁ」
「平和ですねぇ」
転生者はまだ2億以上いるため、本来ならば休む暇なく行動すべきだろう。
この世界に送り込まれた転生者による負担は無視できないレベルである。
しかし、地球のみに3億も居る訳ではなく、次元世界全ての中に3億という人数の転生者がいるという状態で、それを探すとなると、時間がかかる。
そのため龍斗達は暇を持て余しているのだ。
『マスター、学校には行かないのですか?一応姿は小学生なのですから』
「今更か?まぁ・・・一応考えておこう」
「マジかよ・・・昼寝できねぇじゃねぇか」
「やっぱりそこなんですね」
『もう少し常識をだな・・・』
「あぁ~わかってるって、龍斗が行くって決めたら大人しく行くさ」
キョウの物分りのよさにこれを見ている方は疑問に思うかもしれない。
しかし、理由はいたって単純。
ハルの説教が嫌なだけである。
説教を避けるために誤魔化しているにすぎない。
・・・まるで子供である。
いや、今の状態では子供であってはいるのだが。
「で?フェイトがこのマンションに住んでるって事は・・・もう原作が始まってるって事でいいんだよな?」
「あぁ、神から貰った知識どおりならな」
龍斗達は世界を何度も移動しているのだが、そのたびに情報をもらっており、その情報を少しだけ頼り、その世界にて目的を果たす・・・そういう形をとっている。
「はぁ・・・それにしても、闇の書事件ねぇ」
「それも管理局とやらにせいだろ?まったく・・・自業自得だろうに」
「現在(いま)の人に罪はないですよ、過去の人の犯した罪です」
「それを認識しながらも解決せず、そのモノにあたってるような物だろ?なら同罪だ」
くだらねぇやつなら殺しちまうかもなぁ、とキョウは呟く。
実際、この3人は同存在であるため、同じものを嫌い、とあるワードを一番嫌悪する。
「あまり面倒は起こすなよ?」
「分かってるさ・・・で?今外で行われてる戦闘は無視するのか?」
そう、原作を知っているものにはA'sのカートリッジ導入後の初戦闘といえば分かるか。
分からない人は物語中盤だと理解してもらえれば僥倖である。
転生者の介入もあるため、本来、スルーしてはならないのだが、
「・・・様子見だな、あまりにも出すぎた真似をするやつがいたら・・・消す」
「「了解」」
そして3人は舞台に上がる。
そこに存在する道化を見定めるため。
異常(イレギュラー)を消す断罪者として。
「今のところは同じのようだ」
おそらく邪魔しないでといわれたのであろうという事はたやすく想像できる。
「さて、このままならいいが・・・まぁ、一度でも知り合い、認め合った仲なら・・・もしかしたら介入するかもな」
龍斗自身に信念があり、その信念のためなら手段を選ばないほどである。
その信念とは、
『自身が護りたいと思ったモノを護り通す事・・・でしたか?』
「そうだ、たとえ無理だと笑われようとも、無駄だといわれ否定されようとも、他者から拒絶されようとも、不可能な状態に陥っても、俺はその信念だけは貫き通す」
ハルとキョウも信念を持っており、ゆえに龍斗と共に行動している。
自分自身ゆえに自身の危うさを理解しているため。
龍斗が壊れないようにと。
「転生者は・・・5人か、案外少ないな」
『少ないほうが楽なのでは?』
「いや・・・なるべく早く終わらせたいからな」
龍斗自身、単体で対処できる転生者の数は最大にしておよそ2億。
実際、ほかの世界ではそれほどの数を相手した事もあるほどで、ゆえに、なるべく多くきて欲しいと願うのである。
「あ、動き始めましたよ」
「歴史を変える・・・響きはいいが、その責任全てを背負いきる覚悟あっての行動なんだろうな?」
「あんな転生者達にそんな覚悟・・・あるはずないじゃないですか」
「どうだろうな、もしかしたらいるかもしれんぞ?」
「ククク、ならその覚悟・・・見せてもらいたいものだ」
「キョウ、悪人面だな」
この3人は覚悟がない行動を全面的に嫌う。
責任を放棄するものには断罪を与え、責任もって行動するものには救いを・・・そういう考えで行動している。
信念とはまた別に。
「さぁて、転生者共・・・覚悟はいいか?」
「なっ!?だ、誰だ!」
「神から全部聞いたやつは分かるだろう?断罪者だ」
「なっ!?な、何故断罪者が!?僕たちは何も悪い事はしてないはず!」
ここに居る者の半分は理解し、理解していないものは龍斗達を敵と判断し、攻撃の準備に入っている。
それがどれだけ愚かかさえも理解できずに。
「3億もこんなやつらを受け入れた世界が可哀想だから消去を頼まれた、後は・・・個人的にお前らみたいなやつが気に喰わないだけだ」
「なっ!?」
「理不尽だねぇ・・・まぁ、俺も同じ気持ちだがな」
転生者の殲滅。
今の龍斗達はその一つだけを考え行動する。
「神に魅入られた哀れな魂よ、天も地も行けぬのなら・・・一片、消えてみるかい?」
「くそぉおおおおおおおおおおおおお!!」
龍斗はすでにナイフを構え、敵に接近している。
キョウは刀、ハルは双剣を構え、敵に向かう。
ここから始まるのは戦闘ではなく、一方的虐殺(ワンサイドゲーム)。
ただ殺されるのを待つだけの存在へとなりさがった転生者(かられるモノ)は断罪者(かるモノ)から逃げる、ただそれであった。
「オイオイ!どうしたよ!狩られるだけの存在に成り下がってんじゃねェぞ!テメェらに覚悟があるンならさっさと抵抗でもしやがれ!」
「ガッ!!」
「ハァ・・・もういいわ、死ね」
ザシュッ
「あれ?ちょっと撫でただけですよ?何で死にそうなんですか?おかしいなぁ・・・神からもらった能力はどうしました?普通なら不老不死だとか願ってそうですが・・・まぁ、不老不死でも殺す手段はいくらでもありますから・・・とっとと死にやがって下さい」
グチャ
「『君達』『まとめて皆殺し』『うん、これがいいよね』」
「た、助け・・・」
「『助けを求めたら』『助けがくると思った?』『甘ぇよ』『けどその甘さ・・・』『嫌いじゃないぜ?』『嘘だけど』」
グシャッズチュズチャ
理不尽までな暴力。
ゆえに災害以上に逆らう事ができぬ状態になる。
「『う~ん』『どうやら君でラスト』『何か言い残す事は?』」
「・・・」
「『あれ?』『無視された?』『流石の僕でもそれは傷つくぜ?』」
「・・・お前達は、善か?悪か?」
「『ん?』『どっちかって?』『決まってるじゃないか!』『僕達は悪だよ』」
「そうか」
転生者の中で唯一反応が違った人物のみを残し、全てが消えた。
そして今、龍斗達は確かめている。
この人物が本当に消すべき対象かどうかを。
今まで問答無用で消していたが、全員必ず消滅させる訳ではない。
ここで断罪者の仕事を説明する。
一つは先ほどまで行っていた転生者の排除。
これは説明不要かもしれないが、世界という規格の中に入りきらないほど転生者(いぶつ)が入ってきた場合、その多すぎる内容を減らすために動く、それが一つ目の仕事。
神の中では数の調整といわれてる。
もう一つは同業者の選別。
断罪者も1人2人では対処できなくなってくる。
そのため、世界を移動するたびに何人かを同じ断罪者としてスカウトする事がある。
今龍斗が行おうとしているのがスカウトである。
「『君の心を覗かせてもらったよ』『うん』『君なら任せてもいいかもね』」
理由は心が他の転生者に比べ随分綺麗だったためだ。
ゆえに断罪者にしようと龍斗は考えた。
「・・・何をだ」
「『君は断罪者を知ってるかい?』」
「あぁ・・・断罪者に出会ったのなら諦めろとまで言われている、ゆえに諦めていた」
「『へぇ』『かなり潔いいね』『吃驚だよ』」
「龍斗、喋りを戻したらどうだ?」
「・・・それもそうだな」
龍斗自身怒っている状態を維持するのが面倒なのですぐに戻る。
「さて、で?断罪者へのスカウトな訳だが・・・受けるか?」
「フッ、拒否権などないのだろう?なら・・・構わんさ」
こうして交渉すらなかった断罪者へのスカウトは終了。
スカウトが終了すると、
「じゃあ他の世界に送る・・・世界移動(ワールドジャンプ)」
『了解、対象は?』
「・・・神の居城で」
『了解』
「じゃあな・・・また縁があったら会おう」
「ああ」
こうして同業者が増えていく。
「で?原作はどうなった」
「転生者を粗方始末したから・・・多分大丈夫なはずだ」
「・・・龍斗!イレギュラーが!?」
「何?」
先ほどまでスルーされていた原作の場面。
初めてカートリッジシステムを使う戦闘の中にイレギュラーが紛れ込んだ。
「あれは・・・何だ?」
「何でしょう・・・生き物かどうかさえ怪しいですね」
「どうでもいい・・・イレギュラーなら消すだけだ」
突如なのはと赤い服をきた少女とフェイトとピンク色の髪の毛の女性の間に泥のようなものが現れ、その泥が人の姿をとったのだ。
こんな場面は情報にないため、イレギュラーと判断。
瞬時に戦闘準備を始め、泥のいる場所に向かった。
後書き
主人公達は立ち位置的に悪、それも極悪みたいな感じになるかもです。
まぁ・・・転生者達を刈るんですから転生者から見たら確実に悪ですが。
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