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GOD EATER ー荒ぶる神々と抗う幻想ー

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St2.訪問

「あ……アラガミ化!?」
「そう、偏食因子の暴走による体細胞の変化。それによって全身の細胞がオラクル細胞に変わる現象をアラガミ化という。」

うわ…俺の人生終わった。
ようするに俺はもうアラガミと同じなんだろ?
もう明日にでも神機使いに駆逐されるんだろうな…

「…榊さん、俺は殺されるのか?」
「いや、心配しなくていいよ。理論上だと多分君を殺す事はできない。」
「………え?」
「アラガミ化した人間を殺せるのは、そのアラガミ化した人間の神機だけなんだよ。だけど、君の使った神機はまだないだろう?」
「…………あ、ないな。」
「つまり、君が殺される事はない。最も、ここにいられるかは別の話だけどね。」

…………ですよね。
そんなアラガミを駆逐するための組織の中にアラガミが混ざる訳には行かないだろうし。

「とにかく、今は休むといい。話はそれからだ。」
「は……はい。」

俺は、寝そべっている長椅子の上で目を閉じた。













「………どうだ、ペイラー。」
「やっぱりね…オラクル細胞が安定している。」
「信じられないな……適合試験で失敗して生きてる事からして十分に想定外だが。」
「しかも、彼の体内のオラクル細胞は調べてみたら人間の体細胞に近いんだ。正直オラクル細胞とは全く異なる物と言っていい。」
「捕食能力を持った人体細胞といった所か?新しいな。」
「とにかく、彼が目覚めたら能力のテストをしてみるから、ヨハンはトレーニングルームを開けておいてくれ。」
「分かった。後でデータを頼むぞ、ペイラー。」

……途中から聞いてたけどなんか俺ってアラガミとは違う感じか?
体細胞が人間に近いってどういう事だ?

「………サカキさん。」
「おっと、聞いてたのかい?」
「俺って…アラガミじゃないのか?」
「そうだね…アラガミでもなければ人間でもないって言うのが妥当かな?」
「なるほど…」
「とりあえず、少しテストをしたいんだけどいいかな?」
「は……はい。」

俺は、サカキさんに案内されて、最初に適合試験をやった部屋に向かった。
向かう途中ですれ違った神機使いに好奇の目線を向けられたが気にしないようにした。

「まず、軽く走ったりジャンプしたりしてみてね。」
「………?」
「変異オラクル細胞による身体能力の変化を見たいんだ。」
「はぁ………」

よく分からないが、俺は地面を蹴ってみた。
次の瞬間、俺の体は天井に激突した。
いや…どんだけだよ。

「おぉ…すごい!!」
「サカキさん、こんなに身体能力って上がるのか?」
「いや…君は普通のゴッドイーターとは比較にならないようだね。次は攻撃力を見せて。」

サカキさんが指差す方を見ると、テレビで見た事のあるアラガミがいた。
確か……オウガテイルだったか?

「あれを倒せばいいのか?」
「そうだよ。その右手でなら攻撃できるはずだからね。」

俺は半身半疑で地面を蹴って、すれ違いざまにオウガテイルの体に右手の指を刺した。
そして、そのまま体を真っ二つに引き裂いた。

「これは……!!」
「ど……どうだ?サカキさん。」
「すごい!!通常のゴッドイーターの約十倍以上のスペックだ!!…これを報告すればヨハンも多分極東支部に配置してくれるだろう。」
「………ヨハン?」
「この極東支部の支部長さ。ほら、さっき話していた人だよ。」

あぁ、あの金髪の白ローブ着た人か。

「それじゃ、私の部屋に戻ろう。」
「は…はい。」

俺は、サカキさんについていき、部屋に戻った。
明日は……どうなるんだろうか。
このまま極東支部に配置されなかった場合は帰るしかないが……居住区では化け物扱いされるだろうしな。
とりあえず配置されるよう祈るしかないか。



ヒビキ side out





side???

「痛たた……どこよここは。」
「うーん…何が起きたんだぜ。」

私が目を覚ますと、そこは見慣れない場所だった。
辺りにはボロボロだが巨大な建物が立ち並び、目の前には白い変わった姿の妖怪がいる。

「ガアアアアッ!!!」
「魔理沙、何かしらこいつ。」
「分からないけど敵っぽいぜ。」
「そうよね。…夢想封印!!」

私は、スペカを発動して白い妖怪に七色の玉を放つ。
それに当たった妖怪は吹き飛んで建物に激突した。

「魔理沙!!」
「分かってるぜ!!マスタースパーク!!」

倒れて起き上がろうとしている妖怪に、魔理沙がマスパで追い打ちをかける。
これに当たった妖怪は倒れて、もう動かなかった。

「それにしてもここはどこかしら…」
「分からないんだぜ。まず、どうしてこうなったんだぜ…」
「多分最近起こっている神隠しよ。とりあえず周りを確認して……ってあれ!?」
「どうしたんだぜ霊夢。」
「…………飛べない。」
「えええええ!!?」

これは参った。
飛べないとなると、活動の幅がかなり狭くなる。
まさか、この世界では飛べないのだろうか。

「でも魔力は使えるぜ?」
「霊力もよ……どうなってるのかしら。」
「とにかく、誰か見つけてここがどこなのか聞くしかないぜ。」
「そうね……誰か来たわ。」
「タイミング良すぎなんだぜ。」

私達が見ると、向こうから見慣れない服装をした男が走って来た。
その手には、変わった形の剣が持たれている。

「おーい!大丈夫かー!?」
「いや、大丈夫だぜ。お前は誰なんだぜ?」
「俺は大森タツミ。極東支部防衛班班長だ。お前さん達は?」
「私は博麗霊夢。こっちは霧雨魔理沙。よろしくね。」
「あぁよろしく!…ってそうそう。さっき爆音が聞こえたから来たんだが、何かあったのか?」
「あ、それ多分私達なんだぜ。ほら、あれ倒すのに。」

魔理沙がさっき倒した妖怪を指差すと、タツミは目を丸くしていた。

「お……オウガテイルを神機なしでどうやって!?」
「どうやってって…こんな感じだぜ。」

魔理沙が、倒れている妖怪……オウガテイル?に向かってもう一度マスパを撃った。
それを見て、タツミは呆然としていた。

「悪いが…お前さん達極東支部に来てくれないか?」
「どうする霊夢?」
「そうね……疲れたしそこに行きましょう?」
「そうだな、そうするぜ。」

私達は、タツミに着いていき、極東支部という場所に向かった。
途中でトラックとかいう見慣れない物に乗ったが、乗り心地は最悪だった。
 
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