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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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A´S編開始
  Asに入る前のちょっとしたお話

こんにちは。葵 蒼也です。

久しぶりの僕のターン!

これは僕が土下座する前…土下座対象の主、八神はやてと出会った時を話そうと言うコーナーなんだ!

そう、あれはユウジが異世界に出かけた時の1日のこと………




「はい!もうすぐ冬休みと言うことで沢山の宿題が出ます」

その日は先生の話から始まったんだ

「今まで提出率が低いのはやはり読書感想文です。なので冬休みの感想文がより色濃くなるように
原稿用紙一枚に感想文を書く練習をしてみましょう」

「ねぇねぇなのはちゃん?」

「?なぁに?」

「読書感想文ってどんな事書くの?」

「蒼也君、書いたことないの?」

「うん、今まで書いたことないし意見を聞きたくて」

思い出してほしい。僕の前世はほぼ寝たきりで入院中は本や漫画を見て過ごしていたため、学校になんて行ったことがない

「うーん、つまり…」




「なる程、ありがと」

今まで言わなかったけど僕は本を読むのが好きだ。今まで数多くの本を読んできた…
それぞれに感想はあるしとても用紙一枚で書ききれる物じゃない!
駄菓子菓子!僕は字を書くのが好きじゃない…得に長文ともなれば尚更だ。
何故ならペンダコが出来てセイバーを握ると痛いから!
………何か回避できる方法は無いだろうか?
こんな時ユウジなら……………よし!

「先生!」

「はい、何ですか葵君?」

「読書感想文とはそんな即席な文章で許される物ではないと思います!」

周りがざわついている…中には

『コイツなにを言い出すんだ!?』

『そんな事したら用紙の数が増えるじゃないか!』

『難しい本を読まされるかも…』

『おい!アイツを止めろ!』

『おわった…………』

などと言っている

「えーと、どういう事かしら?」

「はい、本を書いた人は読んだ人に共感をもってほしいという願いが込められているはずです!
そんな本達に対する感想を原稿用紙一枚に納められるはずがありません!
何より僕にはできない!」

なぜかすずかちゃんから尊敬の眼差しが…やめて!僕が言いたいことはそんな良いことじゃないんだ!

「……つまり?」

「感想文を書きたくありません!」
















「自業自得だと思うの…」

放課後、何時もの三人に囲まれて帰り道を辿っていた。

因みに今日は半日で終わりという何か企みを感じた日だ…

「まさか…僕だけ用紙が増やされるなんて……」

あのあと先生から「それじゃあ葵君だけ用紙三枚ね♪」という死刑宣告をうけたのだった。
思い返してみればユウジを見本にするのが間違っていたと反省。
今まで良い事無かったと思い返すべきだった…

「あんたも馬鹿ねぇ…」

アリサちゃんに追い討ちをかけられた。

「くっ…どうすればいいんだ………」

「それなら図書館に行くと良いよ?」

「ふえ?」

「あそこなら沢山本があるし、静かで集中出来るからはかどると思うよ?」

ふっふっふっ……見えた!これで勝つる!

「ありがとう!じゃあまた明日!じゃあね!」

ズドドドト……………

「行っちゃったの…」

「ちゃんと終わらせると良いけど」

「あはは…」








「やってきました!鳴海図書館!!」「しーー!!」

「すみません…」

あの後全力で図書館まで走って到着。結構距離があったのに全く疲れていない僕…修行の成果だね!

「いい本あるかな?」

そしていざ散策開始!

本棚を眼でなぞりながら歩いていく。

大体中間辺りまで来たところで……

「あだ!?」「わひゃぁ!」

誰かが乗っていた車椅子の角に足をぶつけた。

「っ!ごめんなさい!」

「あーいえいえ、気にしんといてください」

………ん?関西弁?おやおや?これは………

「あの、大丈夫ですか?」

はい、はやてさんとエンカウントー!お疲れさまでしたー!

「あのー聞いとりますか?もしもしー?」

「はっ!?あい!だいじょび!」

「………ぷっ」








「うちは八神はやていいます」

「あ、どうも、葵蒼也です。」

ヤバい、今にも話題がつきそうだ!こんなときは……こんなときは!

「あの、ご趣味は…?」

お見合いかー!

「え?えーっと…読書ですかね」

あ、答えるんだ…

「あ、奇遇で御座いますね…私も読書なのですよ」

緊張のし過ぎで言葉づかいが変だ!

「そうなんですか?それで今日はここに?」

「……………止めよう。」

「ふえ?」

「敬語は要らないよ?多分同い年だから。因みにここへ来たのは読書感想文を倒しに来たからなんだ」

「たおす…?て言うか同い年なんか!?ほぇー、大人びとるな~」

「そ、そうかな?」

「うん、最初見たとき2.3」歳は上や思うとったから」

「そうなんだ。あははっ(僕って老けて見えるのかな?」

「そうや!「なに?」ああ違う違う、そうだって意味や」

「ああ、そう言うこと…いやー、ビックリしたよ」

「うーん、じゃあ蒼也君のことは蒼やんて呼ぶわ」

「そうだね、うん、分かったよ。僕ははやてって呼ぶね?」

「OKや、それでや、うちが手伝ったろか?感想文」

「ホント!?いやー助かるよ…クラスの皆より2枚も多いから困ってたんだ」

「………蒼やん、何したん?」

「………聞かないで……」







「やった……!やったぞ!感想文をたおした!」

「お疲れやっと…もうこんな時間か…」

「ホントだ…いつの間に……」

「寂しいけどお別れやな」

「うん。そうだ!送ってくよ!僕まだ時間あるし」

「ええ?そんなん悪いわ」

「いやいや、送るよ。こんな遅い時間に可愛い子ひとりで帰らせられないよ」

「うぇ!?そ、それじゃ…頼んます(か、可愛い言われた…可愛いて……」






「ここがうちの家や」

「へぇー、結構広いんだね」

うん、結構でかい。ヴォルケンズが来るまでこの家に一人なのか………

「ほな、また会おうな?蒼也ん」

はやては少し暗くなりがちに別れを告げた

「そうだね、その時はまた話そうよ」

僕がそういうと花が咲いたように笑顔になった。

「うん!またな!」

「うん、じゃあね!」

こうして僕は家路をたどり…

「なにやってるの?」

玄関で立ち尽くしたユウジに遭遇したんだ。

その時のユウジは哀愁が漂っていた……





と言うのがあらましさ。

え?これがどうやって土下座につながるのかって?

それは今から語るよ…





アースラから転移して家に帰ってきた僕はすぐに出掛ける準備をしてはやての家に向かった。

はやての家に到着し、二回の窓を見ると灯りがついていて少しホッとした。

”ピンポーン”

インターフォンを鳴らしてしばらく待つ。すると足音が聞こえて扉が開いた。

「はーい、あら?貴方は?」

ハニーブロンドの金髪でボブカット…多分シャマルさんだ。

「あの、葵蒼也っていいます。はやては居ますか?」

「あら?はやてちゃんのお友達?ちょっと待っててね?」

そう言って奥へ歩いていき、二階の方でシャマルさんとはやての声が聞こえてきた。

「蒼也ん?どないしたん?遅いとは言わへんけどこんな時間に」

「……話があるんだ。真剣で、深刻な」

「………分かったよ。上がって?」

「お邪魔します」

リビングへと通された僕はすぐさまテーブルの上に置かれた魔導書を見つけた。

「それで、話って?」

はやてが話を繰り出す。が、まず赤とピンクをどうにかしてほしい…

さっきからユウジとの訓練で感じる感覚がピリピリ来てるんだ…凄く居心地悪いよ。

「2人とも、そんなに睨んでたらはなせんやろ?」

「でも!」

「すみませんある…はやて」

「いや、しょうがないんだよ…皆は騎士なんだから」

言い終わるやいなや、この場にいるはやてと僕以外が武装して構えをとった。

「貴様、何者だ?なぜ、主に近づいた?」

「答えによっては……ぶっ潰す!」

「………」

「はやてちゃん…………」

「ちょ、みんな!?待ってや、蒼也んは友達で……」

「答えろ…目的は何だ」

凄い……感じるピリピリが鋭い…だけどユウジには程遠い。
これの何十倍はきつかったからね。

「ふぅーっ…僕の目的は只一つ…はやての足を治すために夜天の書を修復しに来た」

やるのは僕じゃないけど……情けない……

「なに言ってやがる!」

「その通りだ。いっている意味が分からんな?夜天の書?他を当たれ…我らは闇の書の騎士だ」

「……君達は闇の書を完成させようとしている。理由ははやての足が治ると思っているから」

「!なぜお前が知っている!」

「シグナム…どういう事なん?」

「あ、いえ…これは、その……」

「だがその方法でははやてが死ぬ以外に他ならないんだ」

「なに!?デタラメいうんじゃねぇ!」

「………今まで完成してきた闇の書はどうなってきたか…覚えてる?」

「へっ!そんなの決まってる!強大な力を手に入れて………………あれ?」

「何故だ…思い出せん」

「どういう事なの?」

「闇の書は元々夜天の魔導書と呼ばれ、持ち前の転生機能で多くの主を渡り、その都度改変を施されてきたんだ」

「……それが今なんの関係がある…」

「大有りだよ。改変のせいで主の魔力を搾取したり、守護騎士達の記憶を転生の度に消したりするプログラム…
その他多くの悪変を遂げたんだ」

「なんだと……まさかそんなの………」

「それじゃあ私は……死ぬん?」

「そんな事は絶対にさせない!君は僕の友達なんだ!何が何でも救いたい!」

「………間違っていたと言うのか……我々が…」

「でも!このままにしておいたらはやてちゃんの体を蝕んでいくわ!」

「どうすりゃ良いんだよ!?」

「絶対に解決してくれる人がいる!だから…だから!」

不幸をうんではいけない!たとえ描写として描かれていた世界でも。
今この時この場所はリアルなんだ!

「僕の話を聞いてくれ!頼む!」

「………なにこのカオス」

僕が土下座した瞬間、その後ろで良く知った声、ユウジの声が聞こえた。 
 

 
後書き
ハッピーバースデー俺ぇ!!

でも連れからバースデーメールとかが届かないのは何でだろう……

 
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