ヘタリア大帝国
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TURN95 マンシュタイン参戦その二
「じゃあヘリ空母を一隻ドクツに渡してね」
「それでいいよ」
ソビエトはドクツからレッドファランクスを回してもらった、これが彼等の今度の手だった。そしてそのレッドファランクスについて。
ヒムラーの裏の側近、ドーラ教団の者達がこっそりと彼に問うた、何故彼がレッドファランクスと関わりがあるのかを。
「教皇は何故彼等を知っているのですか?」
「我々も知りませんでしたが」
「それは何故ですか?」
「どうしてですか?」
「ああ、実は士官学校を中退した時にね」
話はそこに遡った。
「俺は各地を放浪していたね」
「はい、ドーラ教団の信徒として」
「そうされていましたね」
「ロンドンにいた時に」
話はその頃に遡ることだった。
「たまたま黒人の女と会ってね」
「ロンドンで、ですか」
「その女と会ってですか」
「そうだよ、その女がだったんだ」
レッドファランクスの者だったというのだ。
「青い石を見せて話を聞いたら」
「彼女はレッドファランクスだった」
「そうだったのですか」
「そうなんだ、俺は黒人は好みじゃないから寝なかったけれど」
それはなかった、どうやらヒムラーの女性の好みもそれなりの傾向がある様である。
「話を聞いてこれは使えると思ってね」
「知己になられた」
「それで、ですか」
「縁は持っておくものだよ」
笑って真の側近達に話す。
「こうした時に使えるからね」
「そうですね、それでは」
「これでいいですね」
「さて、ヘリ空母の技術も手に入る」
ヒムラーはこのことについても言った。
「いいことだよ」
「はい、これで我々も空母を持てます」
「それも質のいいものを」
「さて、空母にあの新兵器も出来る」
少し見ただけでは整っている様に見える目を光らせる。
「動くべき時を待つだけだね」
「そしてドーラ教団を広めましょう」
「世界に」
彼等は今は自分達は積極的に動かず時を待っていた、闇の中に息を潜めさせて。
満州での最初の戦いに勝った枢軸軍はダメージを受けていない艦隊を満州の防衛に残しその殆どを一旦日本の大修理工場に入れた、そこで艦隊の修復にあたったのだ。
平賀はかなりのダメージを受けた己の艦隊を見ながら東郷に言った。
「同志達も協力してくれていますが」
「それでもだな」
「全艦隊の修復が終わるのは一ヶ月後です」
「そうか」
「一ヶ月で全ての艦艇を修理し」
「また満州に戻る」
東郷はこう平賀に返した。
「またな。そのうえで今度はこちらからシベリアに攻めたいが」
「それは第八世代の艦艇が配備されてからですね」
福原がここで言って来た。
「それからですね」
「そうだ、それからだ」
満州に戻ってもすぐには攻めないというのだ。
「まだな」
「それで満州のことですが」
福原は満州のことも話してきた。
「今は山本提督が中心になって守ってくれていますが」
「爺さんも頑張ってくれているな」
「はい、お身体はどうも」
福原は暗い顔になり述べた。
「相当お悪い様です」
「私も謹言させて頂いています」
平賀は山本にもそうしていた、その謹言の内容はというと。
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